ソウル・ワールドカップ・スタジアムに集まった約６万人の観衆を前に韓国代表は勝利を手にすることができなかった。

　ロシア・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選グループAで同2位の韓国は、同1位のイランと0-0で引き分けて、Ｗ杯出場は最終戦に持ち越された。

　韓国は失点こそしなかったが、攻撃では決定的なシーンを作れず枠内シュートも「０」でエースのソン・フンミン（トッテナム）も不発。すでにＷ杯出場を決めているイランの組織的な守備を最後まで崩せなかった。

　同日、ウズベキスタンが中国に0－1で敗れ、シリアがカタールを3－1で下したことで、韓国が勝ち点「14」、ウズベキスタンとシリアが勝ち点「12」で並んだ。これでＷ杯出場が決まる２位争いは大混戦になった。

　韓国は５日に行われる最終戦のウズベキスタン戦で勝利すれば、勝ち点「17」でＷ杯出場権を獲得できる。

　だが、韓国がウズベキスタンに引き分けた場合、シリア対イラン戦の結果を待たなくてはならない。まず、シリアがイランに引き分け以下なら、韓国は同２位でＷ杯に出場できる。

　仮にシリアがイランに勝利すれば、勝ち点「15」で韓国と並ぶが、得失点差によって３位となる韓国のプレーオフ行きが決定する。

　最悪のシナリオは、韓国がウズベキスタンに敗れた場合だ。

　韓国はここでもシリア対イランの結果を待つことになる。シリアが引き分けるか負けるかで、韓国は同３位でプレーオフに進める。

　しかし、シリアがイランに勝利すれば、韓国は同４位に転落してＷ杯出場権を失うことになる。

　つまり、韓国が他国の結果を待たずして、Ｗ杯出場権を獲得するためには、最終戦での勝利が絶対条件。

　ウズベキスタンに引き分け、もしくは敗れるようなことがあれば、他の結果次第で３位でプレーオフに進むか、４位に転落してＷ杯出場権を失う。

　９大会連続Ｗ杯出場を狙う韓国代表。先にＷ杯出場を決めた日本代表に続くことができるか。