過去の神宮開催は2回とも巨人に勝利。ヤクルトのCSを振り返る

今年のCSファーストステージの舞台となるヤクルトの本拠地・神宮球場(筆者撮影)

 明日、10月13日からプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)が開幕。レギュラーシーズンを2位で終えた東京ヤクルトスワローズは、本拠地の神宮球場に3位の読売ジャイアンツを迎え、ファーストステージを戦う。

 2007年のCS制度発足以来、ヤクルトの出場は2009、2011、2012、2015年に次いで、これで5回目。過去4回はどんな戦いを繰り広げたのか、振り返ってみよう。

2009年:第1ステージ=対中日(1勝2敗、ナゴヤドーム)

 CS制度がスタートして以来、2年連続で巨人、中日ドラゴンズ、阪神タイガースが出場枠を独占していたセ・リーグにあって、この3球団以外で初めて出場したのがヤクルトだった。高田繁監督就任2年目でAクラスの3位に入り、第1ステージで2位の中日と敵地で対戦。初戦は先発・石川雅規の粘投に打線が応え、7回に青木宣親の適時打で1点を返すと、ジェイミー・デントナの2ランで逆転。そのまま逃げ切り、先手を取った。

 だが、続く第2戦を接戦の末に落とすと、第3戦は先発が予定されていた高木啓充がインフルエンザのためこれを回避。代わりに当時19歳の由規が先発マウンドに上がったものの、4回で降板。打線の追い上げも及ばず、1勝2敗で涙をのんだ。

2011年:ファーストステージ=対巨人(2勝1敗、神宮)

 東日本大震災の影響で約2週間遅れで始まったレギュラーシーズンでは、10月初旬まで首位をひた走りながら、最後は中日に抜かれて2位に終わったヤクルト。それでも初のCS神宮開催となったファーストステージでは、3位の巨人を相手に第1戦は6回に当時40歳の大ベテラン、宮本慎也の犠飛などで勝ち越し、まずは先勝した。

 第2戦は1点ビハインドの9回に守護神の林昌勇が打ち込まれて敗れるも、第3戦は先発の赤川克紀から押本健彦とつなぐと、最後は公式戦では救援経験ゼロの村中恭兵を抑えで投入して逃げ切り。2勝1敗で巨人を下し、ファイナルステージ進出を決めた。

2011年:ファイナルステージ=対中日(2勝4敗、ナゴヤドーム)

 敵地に乗り込んでのファイナルステージの相手は、レギュラーシーズンでは土壇場で優勝をさらっていった中日。第1戦は1点差で敗れたものの、公式戦未出場のルーキー、山田哲人がスタメンに大抜擢された第2戦は、石川から館山昌平につなぐ「左右のエースリレー」で勝利。第3戦も青木のタイムリーで奪ったリードを、2番手のトニー・バーネット以下5人の救援陣が守り、連勝で対戦成績を2勝2敗の五分とした(中日は1勝分のアドバンテージを含む)。

 ところが続く第4戦は初回の4失点が響いて落とすと、第5戦は救援登板から中2日で先発した館山が、0対0の6回に井端弘和に2ランを被弾。9回に青木の適時打で1点差まで詰め寄るも反撃及ばず、2勝4敗で敗れた。

2012年:ファーストステージ=対中日(1勝2敗、ナゴヤドーム)

 レギュラーシーズンで広島東洋カープとの3位争いを制し、2年連続のCS進出。これで3度目のCS「ナゴヤ決戦」となったが、初戦は先発の石川以下、5人の投手が11安打で6点を失うと、打線はウラディミール・バレンティンの本塁打で1点を返すのが精いっぱい。早くも土俵際に追い込まれてしまう。

 第2戦はバレンティンのソロ本塁打で挙げた虎の子の1点を、6回無失点の先発・館山から押本、赤川とつないで守り、抑えのバーネットを8回からつぎ込む完封リレーで勝利。しかし、続く第3戦は1点をリードして迎えた8回、この回途中からマウンドに上がっていたバーネットがトニ・ブランコに満塁打を浴び、“鬼門”のナゴヤドームでまたしても中日の前に屈した。

2015年:ファイナルステージ=対巨人(4勝1敗、神宮)

 14年ぶりにセ・リーグを制し、初めてCSファイナルステージを本拠地・神宮で開催。初戦こそ1対4で敗れたものの、第2戦を小川泰弘とバーネットの完封リレーでモノにすると、第3戦も先発の館山以下、5人の継投で2夜連続の完封勝利。アドバンテージの1勝を含め、3勝1敗で王手をかけた。

 第4戦も山田の先制打などで序盤から主導権を握り、1点リードで迎えた9回は、バーネットが2死から代打の高橋由伸を空振り三振に切ってゲームセット。CSファイナルを初めて突破し、2001年以来の日本シリーズ進出を決めた。

 上記のとおり、過去に2回神宮で開催されたCSでは、ヤクルトはいずれも巨人を下している。今年も本拠地・神宮で行われるファーストステージで巨人に勝って、リーグ王者の広島が待つファイナルステージに進むことができるか。

 一方、2015年のファイナルステージ第4戦で最後の打者となり、そのまま現役を引退した巨人・高橋監督にとっては、今度は敗れれば最後の采配となる。なんとか意地を見せたいところだろう。