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ヤクルト・バレンティン、明日から一軍へ!「チームの手助けを」

菊田康彦フリーランスライター

昨年10月に左アキレス腱の手術を受けた影響で、今季は開幕から二軍で調整を続けていた東京ヤクルトスワローズのウラディミール・バレンティン選手が明日、4月24日から一軍に合流することが決まりました。

真中スワローズにとってバレンティン(後列左から4人目)のバットは欠かせない
真中スワローズにとってバレンティン(後列左から4人目)のバットは欠かせない

今日、23日はヤクルト二軍の戸田球場で練習に参加したバレンティン選手。午前中に行われたフリーバッティングではサク越えは10本以上と、相変わらずのパワーを見せつけていましたが、本人いわく足の状態は「80%」。その時点では「明日から一軍に行ければいいけど、それはチームが決めることだから」と話していました。

“吉報”が伝えられたのは、打撃練習を終えて控室でくつろいでいた昼12時過ぎのことでした。明日、24日に本拠地の神宮球場で行われる読売ジャイアンツ戦からの一軍合流が決まったバレンティン選手にコメントを求めると、まずは日本語で「オゲンキデスカ?」と冗談めかしながらも「今はチームの状態がいいから、自分が戻ってもそのままの調子でいけるように手助けしたい」と話してくれました。

今シーズンのヤクルトは「つばめ改革」を掲げる真中満新監督のもと、22日現在で堂々のセ・リーグ首位に立っています。ただし、両リーグNO・1のチーム防御率1.70を誇る一方で、総得点はリーグ5位の67と、ここまでは昨年とは打って変わって「投高打低」の傾向にあります。宮出隆自打撃コーチも先週末の横浜DeNAベイスターズ戦の際に「バレンティンは一発があるし、フォアボールも多いからそこからチャンスが広がることもある。彼がいるのといないのとでは全然違いますよ」と話していましたが、そういう意味では待望のチーム合流と言えます。

2013年に年間60本塁打の日本新記録を樹立したバレンティン選手は、昨年は左アキレス腱痛に苦しみながらも9月下旬まで打率.301、31本塁打の成績を残しましたが、シーズン終了を待たずに離日してアキレス腱を手術。リハビリのため今春のキャンプ参加を見合わせ、3月2日の来日後もファームで調整を続けていました。実戦に復帰したのは4月18日のフューチャーズ戦からで、続く21日のイースタン・リーグ、DeNA戦では2013年のドラフト1位右腕、柿田裕太投手から“今季初ホームラン”を打っていました。

なお、この日の戸田では、右ヒジ靭帯再建手術からの復帰を目指している館山昌平投手が、フリー打撃で登板。練習後には「これもリハビリの過程です。今後のことは明日以降の状態を見ないと何とも言えませんが、ここまでは順調に来ていると思います」と話していました。

フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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