自身3度目のノーヒットノーラン達成! 超エリートクラスに仲間入りしたジャスティン・バーランダー

1日のブルージェイズ戦で自身3度目のノーヒットノーランを達成したバーランダー投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【バーランダーが自身3度目のノーヒットノーラン】

 アストロズのジャスティン・バーランダー投手が、1日のブルージェイズ戦で9回を投げ切り、14三振を奪う一方で許した走者は初回に与えた四球のみに抑え、自身3度目のノーヒットノーランを達成した。

 今シーズンのノーヒットノーラン達成は、4度目のこと。単独投手による達成は、5月7日にアスレチックスのマイク・ファイアース投手に次いで2人目の快挙だ。

 ちなみにバーランダー投手は、2011年にもブルージェイズ相手に同じ球場で自身2度目のノーヒットノーランを達成しており、MLB公式サイトによると、同一チーム相手に複数回のノーヒットノーランを達成したのは史上3人目だということだ。

【2回以上は32人、3回以上はわずか6人】

 3回のノーヒットノーラン達成は、バーランダー投手がMLBの超エリートクラスの仲間入りしたことを意味している。

 これまでMLBには、野茂英雄投手を含め2回以上ノーヒットノーランを達成した投手は計32人存在するのだが、3回以上となると、今回のバーランダー投手を含めわずか6人に絞られてしまう(以下資料元は『Baseball Almanac』)。

 バーランダー投手以外の投手を列挙すると、計7回のノーラン・ライアン投手を筆頭に、計4回のサンディ・コーファックス投手、計3回のサイ・ヤング投手、ラリー・コルコラン投手、ボブ・フェラー投手──の5人だ。

 ライアン投手は1993年まで現役を続けていたので、彼の投球する姿を目撃している方もいるだろうが、コーファックス投手とフェラー投手は1950年代、60年代に活躍した投手で、ヤング投手とコルコラン投手に至っては戦前にプレーした投手だ。まさに全員がMLB史上に名を残す伝説的な存在ばかりだ。バーランダー投手は、そんな特別なグループに加わることになったのだ。

【まさにレベル違いのノーラン・ライアン】

 今回ノーヒットノーランの記録をチェックしてみて、改めてライアン投手のレベル違いのキャリアに驚嘆させられた。

 前述通りノーヒットノーラン達成7回はMLBダントツ1位であり、最後に達成したのは1991年5月1日のブルージェイズ戦だった。当時の年齢は44歳。もちろんノーヒットノーラン達成投手のMLB最年長記録だ。

 それだけではない。7イニング以上ノーヒットノーランを続けながら達成できなかった数も、計24回でダントツ1位だ。長年にわたり、どれだけ打者を圧倒する投球を続けていたかが理解できるだろう。

 ちなみに2位以下は、11回のランディ・ジョンソン投手(ノーヒットノーラン達成は2回)、8回のドン・サットン投手(同0回)──と続いている。

【バーランダーに続く投手は?】

 バーランダー投手の3度のノーヒットノーラン達成はまさに伝説級の快挙だが、実は彼に続く可能性のある投手も存在している。現在2回のノーヒットノーランを達成している現役投手が4人もいるのだ。

 それらはジェイク・アリエッタ投手、ホーマー・ベイリー投手、マックス・シャーザー投手と、前述のファイアース投手──の4人。皆30代半ばの投手ばかりだが、今回のバーランダー投手も36歳での達成なので、決して可能性が無いとはいえない。

 ところで、もし野茂投手がMLBでプロ生活をスタートしていたとしたら、バーランダー投手より先に超エリートクラスの仲間入りできていたかもしれないと思うと、何か残念な気持ちが芽生えてしまうのは自分だけではないだろう。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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