大谷翔平がルールを変えた?! MLBが来シーズンから二刀流選手指定制度を導入へ

大谷翔平選手の登場がMLBに二刀流という定義をもたらした(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【MLBが今季及び来季から実施のルール改正を発表】

 この春MLBと選手会の間でルール変更について協議を続けていたが、MLBから現地14日、今シーズン及び来シーズンから実施されるルール改正が正式に発表された。

 すべてのルール改正については後述するが、注目すべき点は来シーズンか導入される変更点として、今後は野手と投手を明確に分け「二刀流選手」に指定された選手以外、野手が投手として登板できなくなったのだ。つまりMLBに明確な二刀流という定義が誕生することになったのだ。これは大谷翔平選手の登場がもたらしたルール改正だといっても過言ではないだろう。

【二刀流選手指名制度の中身は?】

 このルール改正を具体的に説明すると、来シーズンから公式戦出場枠が25人から26人に拡大され(ダブルヘッダーの際は27人に増員できる)、また9月1日以降のロースター枠拡大制度が廃止され、今後は最大で28人に留めることになった。

 この改正に伴い、今後は枠内に登録させる投手数は制限されることになり(その数について今後の協議で決定)、今後は投手と野手は明確に分離され、例外を除き野手は試合に登板できなくなった。

 この例外が二刀流選手だ。当該シーズン及び前年シーズンに投手として20イニング以上、また野手として20試合(最低3打席以上立たないと1試合と換算せず)先発出場している選手は二刀流選手に指定でき、彼らのみが制限無しに両方で出場できるというものだ(ただし延長戦、6点差以上離れた試合では野手でも登板できる)。

 この改正により、今後はMLBに大谷選手のような二刀流選手が登場してくることになるのだろう。まさに大谷選手がMLBに新たな歴史を生み出したのだ。

【その他のルール改正(2019年版)】

 それでは二刀流選手指定制度以外の、ルール改正も紹介していこう。まず今シーズンから実施されるものは以下の通りだ。

 ●イニング間の制限時間の短縮

 攻守交代時の制限時間が短縮され、これまで地方局中継試合が2分5秒、全国中継試合が2分25秒だったのを、すべて2分に短縮される。またMLBの判断により、2020年シーズンからさらに1分55秒に短縮することもできる。

 ●トレード期限

 従来はウェーバー無しのトレードが7月31日までで、それ以降もウェーバーをクリアすればトレードできたが、今後はトレード期限を7月31日までとし、それ以降は禁止されることになった(ただし8月1日以降に選手をウェーバーにはかけられる)。

 ●オールスター戦

 ファン投票を2ラウンド制に変更。まず通常のファン投票を実施した後、期間限定でポジションごとに上位3人による決戦ファン投票を行う。

 また試合が延長戦に突入した場合、10イニング以降からタイブレーク制を導入し、二塁に走者をおいて始めることになった。

 ●ホームラン競争

 オールスター戦で実施されるホームラン競争の賞金総額を250万ドル(約2億8000万円)に引き上げ、優勝賞金は100万ドル(約1億1000万円)に増額される。

 ●マウンド訪問回数

 2018年からコーチや選手たちがマウンドに行ける回数が6回に制限されていたが、今後は5回に減らされる。

 また更なるルール改正を協議していくため、今シーズンからMLBと選手会が合同し協議委員会を設置する。

【その他のルール改正(2020年版)】

 ●投手交代

 今後は先発投手、リリーフ投手ともに病気やケガを除き、登板した試合で最低でも3人の打者と対戦しなければならなくなった。この改正により、いわゆるワンポイントリリーフが不可能となった。

 ●故障者リスト

 故障者リストの最短期間が10日間から15日間に戻された。これに伴い投手のマイナーでのリハビリ登板の最短期間も、10日間から15日間に拡張されることになった。

 以上のルール改正についてMLB公式サイトで細かく解説されている。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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