攻守ともに超一級品! 滋賀レイクスターズに新加入のガニ・ラワルがBリーグを席巻する?

リーグ開幕戦で攻守ともに質の高いプレーを披露したガニ・ラワル選手(筆者撮影)

 先週からBリーグの2018-19シーズンが開幕した。3年目を迎えた同リーグは、今シーズンから外国人選手及び帰化選手の出場ルールが変更になったことで、より外国籍選手と帰化選手の重要性が増しており、それら選手の出来如何でチームの成功を大きく左右することになる。

 そんな中、滋賀レイクスターズが新たに獲得したガニ・ラワル選手が、早くもその存在感を示す活躍をみせている。

 ラワル選手はジョージア州生まれのナイジェリア系米国人で、現在29歳。206センチ、106キロとBリーグに在籍している外国籍選手の中でも決して大きい体格ではない。だが彼のプレーをみれば明らかだが、その身体能力、運動神経は抜群のセンスを感じさせる。

 それは彼の経歴からも理解できる。地元ジョージア州では名門校の1つジョージア工科大に進学し、3年間同チームでプレーした後、2010年のドラフトでフェニックス・サンズから2巡目指名を受けNBA入りした逸材だ。開幕当初は下部リーグに回っていたが、シーズン途中で見事に昇格しNBAデビューを飾っている。

 2011-12シーズンはNBAがロックアウトになった関係でトルコリーグに参戦。ロックアウト明けにNBAに復帰したものの、シーズン開幕前にサンズ、スパーズから立て続けに解雇されてしまい、そこから中国リーグに本格参戦することに。それ以降はシクサーズでNBA復帰したこともあったが、主に海外を中心に計11ヶ国のリーグを渡り歩いてきた猛者だ。

 ラワル選手の最大の特徴は欠点らしい欠点がなく、どんなプレーにも対応できることだろう。例えば攻撃面でいえば、両腕を伸ばした打点の高いジャンプシュートが打てるのだが、単純にリングを狙うだけでなく、相手ディフェンスを交わすバンクシュート(ボードに当ててからリングに入れるシュート)も得意にしている。またポストプレーからオープンになっている選手へのパスも上手いし、さらにレイクスターズの武器ともいえる速攻でも先頭を走るスピードと走力を備えている。

 もちろんディフェンス能力もかなり高い。スピードがあるだけでなく、上半身はかなりの筋肉をまといパワーも十分に備えている。先週の第1節では新潟アルビレックスBBと対戦し、第2戦は昨シーズンの得点王で、132キロの巨漢センターのダバンテ・ガードナー選手とマッチアップすることになったが(第1戦はディオール・フィッシャー選手が担当)、ファウル・トラブルになりながらもスピード、パワーで互角に渡り合い、第1戦で30得点(シュート成功率は3ポイント合わせて54.5%)、12リバウンドの活躍を許したガードナー選手を18得点(同27.3%)、4リバウンドに抑えることに成功している。

 結局第1節は、第1戦が27得点、11リバウンド、1アシスト、1ブロックショット、第2戦も16得点、13リバウンド、3アシスト、3ブロックショット──と目覚ましい活躍をみせている。特に第2戦では、2点差の残り9.7秒からガードナー選手へのパスをスティールし、そこから自らドリブルで持ち込みダンクを決める一人舞台で、チームに今シーズン初勝利をもたらしている。

 「出来た部分もあれば、出来なかった部分もある。ただ(Bリーグでプレーすることに)大きなアジャストをする必要はなく、細かい部分でアジャストしていけば、これからプレーはもっと良くなっていくと思っている。

 (第1戦はFG成功率57%は)決して悪い数字ではないが、もっと良くできる。プレシーズンの試合でも70%近い成功率だった。自分のタイミングで打てるようになれれば、もっと決められるようになるだろう」

 まだチームに合流して日も浅く、初参戦のBリーグにも慣れているわけではない。ラワル選手が話しているように、ショーン・デニスHCの戦略を理解しチームメイトとの意思疎通がより出来るようになってくれば、彼のプレーはまだまだ良くなるはずだ。

 元々レイクスターズとしてはフィッシャー選手とコンビを組めるような選手の獲得を目指しラワル選手との契約に至ったようだが、フィッシャー選手ともに走れるビッグマンであるだけでなく、10月12日に37歳になるフィッシャー選手よりスタミナ、パワーでは明らかに上回っている。今後も間違いなくチームの柱になってくるだろう。

 実は対戦相手の庄司和広HCによれば、アルビレックスBBも昨シーズンからラワル選手の調査をしていたらしい。それだけBリーグで活躍できる素材として注目されていたというわけだ。

 今後もラワル選手のプレーに注目が集まるところだ。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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