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レンジャーズがダルビッシュのトレードに関し情報収集へ

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
チーム状況が変化しトレードの可能性が出てきたダルビッシュ有投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 約1週間前まではダルビッシュ有投手のトレードに否定的な見解を表明していたレンジャーズのジョン・ダニエルズGMだったが、トレード期限まで2週間を切り、チーム方針は大きく変更されたようだ。

 『Yahoo!スポーツ』のジェフ・パッサン記者がまとめた記事によれば、後半戦を2勝5敗(2連勝の後5連敗)と厳しいスタートを切り、ワイルドカード争いでも徐々に引き離される中、ダルビッシュ投手に興味を示すチームと連絡をとり、見返りの選手がどんなもになるのかを含め情報収集を始めたというのだ。

 まだダルビッシュ投手の放出を決定したわけではなく、あくまで情報収集の段階だが、今後チームがこのままプレーオフ進出の可能性が低くなっていき、さらに他チームからの獲得意志が強くなってくれば、トレードの可能性はより高まっていくことになる。

 ダルビッシュ投手に興味を示すチームに関しても、彼1人にターゲットを絞っているのではなく複数候補と同時進行で交渉を行っており、その兼ね合いで見返り候補選手も入れ替わってくる。つまり交渉を続けていくうちに、ふとしたタイミングで合意に達することもあるわけだ。

 この報道を裏づけるように、MLB公式サイトではジョン・モローシ記者が21日付けで、カブスがレンジャーズに対しダルビッシュ投手について連絡をとっていると報じており、すでに複数チームと情報交換を行っている模様だ。

 ただその一方で、サテライト・ラジオ局『SiriusXM』のジム・ボーデン記者は、ダルビッシュ投手に関して以下のような気になるツイートを公開している。

 ボーデン記者によると、ダルビッシュ投手はカブスを含め計10チームに対してトレード拒否権を有しているというのだ。これが事実なら、今後の交渉に大きな影響を与えることになるだろう。

 いずれにせよ今後レンジャーズが勝ち続けない限り、ダニエルズGMも他チームとの交渉は更に熱を帯びていくことになりそうだ。トレード期限まではレンジャーズとダルビッシュ投手から目が離せそうにない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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