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川崎宗則物語~ソフトバンク編・第2章~が遂に始まった!

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
試合開始前に先発選手が発表され、6年ぶりに本拠地球場で川崎選手が紹介される

5月2日、ヤフオク!ドームで行われたソフトバンク対西武戦。1回裏ソフトバンクの攻撃が始まろうとしている。

「1番セカンド川崎」

球場内にアナウンスがこだますると、大きな拍手が巻き起こった。

打席中は右翼席を中心に巻き起こる「川崎」コールの嵐。そして11球粘った末に四球で出塁する。2死から盗塁を試みたものの強肩炭谷銀仁朗捕手の前に失敗に終わったが、高い出塁率、スピードを増した脚力等々、川崎選手がこの5年間で手に入れたものをファンに披露するかのようだった。

球場に駆けつけたファンの中には、慌ただしかった電撃的復帰のためまだグッズが間に合っていないにも関わらず、川崎選手のユニフォーム、Tシャツ、タオルを持ってやって来る人たちも少なくなかった。

「復帰するのを待ってずっと大事に保管してました」

ソフトバンク応援団が集まる右翼席に家族とともに陣取り、川崎選手のユニフォームをまとった女性は力を込めた。彼女の言葉通り、復帰するかどうかもわからないまま5年間待ち続けたファンの思いが球場内に満ちあふれていた。

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チームもファンの熱意に応えた。この3連戦は先着3000名のグッズ購入者に、川崎選手の顔写真入りお面を用意。もちろんファンは次々にゲットしていった。

6年ぶりにヤフオク!ドームのグラウンドに立った川崎選手は、人工芝を含め随分と様変わりした内装に「息子みたいに新しいオモチャをもらったみたい」と無邪気に笑った。そして今も野球少年そのままの男は、ファンの期待通りにグラウンド上で思う存分躍動し続けた。

お帰り、ムネリン!

川崎宗則物語~ソフトバンク編・第2章~が今、本格的にスタートした。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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