ただの続編じゃない!『ジュマンジ/ネクスト・レベル』今回は中身が入れ替わっている!?

 ハリウッドの場合、映画がヒットすれば続編が検討されることは当たり前。95年の『ジュマンジ』(こちらはゲームの中の動物が現実世界に飛び出すという設定でした)を現代的にアップデートした『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(17)の大ヒットにより、即座に続編製作にゴーサインが出ました。

 普通ならば、同じメンバーが違う世界に向かう、あるいは別のメンバーがゲームの世界に迷い込む、という物語になりそうなものですが、そこは監督・脚本(共同)が名脚本家ローレンス・カスダンの息子ジェイク・カスダンですから、この作品『ジュマンジ/ネクスト・レベル』をありきたりな続編にはしませんでした。

 あれから2年、スペンサー(アレックス・ウルフ)らゲーム「ジュマンジ」の世界から生還した4人は大学生になっています。しかし、ニューヨークの大学に通い、マーサ(モーガン・ターナー)と遠距離恋愛中のスペンサーは、どんどん輝きを増していく彼女と比べて一向に冴えないままの自分にコンプレックスを抱いていました。クリスマス休暇で帰省した時、彼は前作の事件の後、こっそり回収していたジュマンジの修理を始めてしまいます。あのゲームの中で輝いていた自分を取り戻したかったのです。

 彼の実家を訪れたマーサ、ベサニー(マディソン・アイスマン)、フリッジ(サーダリウス・ブレイン)は、スペンサーがゲーム世界に取りこまれたことを知って、彼を連れ戻そうと決意しますが、キャラクターを選択する以前にゲームが起動。修理中のため不完全なゲームにはバグが発生していたのでした。

 かくして、キャラクターの入れ替えという緊急事態に。マーサだけは前作と同じ格闘家ラウンドハウス(カレン・ギラン)でしたが、フリッジは最弱キャラのオベロン教授(ジャック・ブラック)に。そして最強キャラのブレイブストーン博士(ドウェイン・ジョンソン)には、なんとスペンサーの祖父エディ(ダニー・デヴィート)が、動物学者のフィンバー(ケヴィン・ハート)にはエディの旧友マイロ(ダニー・グローヴァー)が入っていたのです。こんな状況でゲームをクリアしてスペンサーを助け出せるのか?

 D・ジョンソンらは、前作と見た目が同じでも中身が違うという演技に挑んでいます。特にブラックは、本作の中で3人分の人格を演じ分けていますので、そこは演技力の見せどころ。ジャングル中心だったゲーム世界も、砂漠や氷に覆われた山にまで広がって、新たな見せ場を作り出しています。襲いかかる動物たちとの闘いなど見せ場もいっぱい。『オーシャンズ8』『クレイジー・リッチ!』のオークワフィナがゲーム内の新キャラクターとして参戦しています。

 前作では若者たちがゲーム世界にすぐ順応していたのに対し、本作では老人たち(と言っても、見た目はロック様とK・ハート)がなかなかそれを理解できずにとまどうのが笑いのポイント。ジョンソンがコメディアンとしての味を見せてくれます。前作では若者たちの自分探しがポイントでしたが、今回は老人コンビによる“老い”に関する深いテーマも描き出されており、しんみりともさせてくれるのです。

(『ジュマンジ/ネクスト・レベル』は12月13日から公開)

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント