40年の歴史を誇る人気ホラー・シリーズ『ハロウィン』の歩みをたどる

2018年の新作『ハロウィン』

 全米で昨年の秋に公開され、大ヒットしたホラー映画『ハロウィン』が4月12日からいよいよ日本公開されます。しかし78年の第1作から続くシリーズは、リメイクも含めて11本目。同じ『ハロウィン』というタイトルの映画も3本目で、設定もいろいろ変わっているので、混乱してしまうファンも多いかも。そこで改めてシリーズの流れを整理してみましょう。

 ジョン・カーペンター監督の第1作『ハロウィン』(78)は、30万ドルの低予算ながら1700万ドルを超える驚異の成績をあげ、しばらくはインディーズ映画の記録を保持していたほどの大ヒットになりました。「ホラー映画は低予算で無名の俳優を使ってもヒットさせられる」ということが話題になり『13日の金曜日』などのホラー映画ブームの先駆けになったのです。監督自身が担当した音楽も人気を集め、不気味な白マスクの殺人者マイケル・マイヤーズはホラー・アイコンのひとつになりました。

 すぐさま続編が企画され、スクリーム・クイーンとなったヒロイン、ローリー役のジェイミー・リー・カーティス、ルーミス医師役のドナルド・プレゼンスの続投で『ブギーマン』(81・ビデオ題名『ハロウィン2』)が作られました。1作目の直後を描き、入院したローリーを追ってマイケル(日本ではブギーマンと呼ばれていますが、英語版の表記はシェイプ=物体です)が病院に侵入します。

 実は1作目には直接的な血まみれ描写はほとんどなく、マイケルが殺人を繰り返す動機も明らかにされていません。しかし、この2作目以降は残酷描写が増し、ローリーがマイケルの妹だという設定が追加されました。監督は新人リック・ローゼンタールが担当しましたが、カーペンターによる追加撮影と編集が加えられたと言われています。

 2作目のラストでマイケルはルーミスと共に炎に包まれます。カーペンターはマイケルをここで死んだことにして、3作目以降は「ハロウィンの日に起きる様々な事件を描く」という形でシリーズを続けようとしましたが、マイケルもローリーも出てこない『ハロウィン3』(82)は興行的に失敗し、以降、カーペンターはシリーズから手を引きます(音楽は引き続き使われ続けました)。

 4作目『ハロウィン4/ブギーマン復活』(88)は『2』の続編で、ローリーはすでに亡くなったことになっていて、その娘ジェイミーが標的になります。死んだはずのルーミスは大やけどを負っていますが健在(プレゼンス続投)。この後、彼は6作目までマイケルと闘い続けます。

 5作目『ハロウィン5/ブギーマン逆襲』(89)と第6作『ハロウィン6/最後の戦い』(95)はストレートな続編。マイケルはジェイミーや、彼女が産んだ子供を執拗に狙いました。

 ここで一旦シリーズはリセットされます。7作目の『ハロウィンH20』(98)は再び『2』の続きから始まるのです。ジェイミー・リー・カーティスがローリー役で復帰。彼女は死んだのではなく、名前を変えて高校の校長になっていて高校生の息子(ジョシュ・ハートネット)もいます。かつての事件から20年後、それまで彼女の前に姿を見せなかったマイケルが現れ、殺戮を繰り返すのです。

 8作目『ハロウィン レザレクション』(02)にもカーティスは続投しますが、彼女は早々と退場し、以後はハロウィンの夜にマイケルが住んでいた館を訪れたネットTVのスタッフが襲われる話になります。当時のPOV(主観映像)映画ブームを反映したと思われる作品です。

 その後、ロブ・ゾンビ監督によるリメイク版『ハロウィン』(07)が登場。マイケルの少年時代にスポットを当て、彼がいかにしてシリアルキラーへと変貌していったかを描いています。描写はさらに強烈になっていますが、1作目をリスペクトする場面もかなり見られ、ホラー映画オールスターと言ってもいいキャストは豪華。しかし続く『ハロウィン2』(09)は『2』のリメイクではなく、ゾンビ監督独自の世界観で作られたと言っていい、ある意味宗教的な作品になり、シリーズのファンからは賛否が分かれる結果になりました。

 そして今回の『ハロウィン』(18)の登場です。注目すべきはカーペンターが製作総指揮として復帰している点で、『2』以降をなかったことにして、1作目に直結した続編にしていること。したがってカーティス演じるローリーも死んではおらず、再びマイケルと対峙します。

 その新作の内容については、別のページでご紹介します。

(『ハロウィン』は4月12日から公開)

配給:パルコ

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新作『ハロウィン』(2018)のレビューはこちら