巨大化・凶暴化した3体の巨獣vsロック様! 空前のバトルが楽しめる『ランペイジ 巨獣大乱闘』

ロック様、ことドウェイン・ジョンソンの勢いが止まりません。先日公開されて大ヒットした『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』に続いて、本作『ランペイジ 巨獣大乱闘』も全米でヒット。その後もさらに『スカイスクレイパー』やディズニーのアトラクション映画『ジャングル・クルーズ』も控えているのですから(さらにアメコミ映画で悪役を演じる予定もある)。この中の何本かでは製作総指揮にも名を連ねていて、さすがは“世界で最も稼ぐスター”と呼ばれているだけのことはあります。本作もまた、問答無用、直球勝負の巨大怪獣パニック・アクション。監督は『センター・オブ・ジ・アース2』『カリフォルニア・ダウン』でもジョンソンと組んだペイトン・リードがつとめています。共演はナオミ・ハリス、ジェフリー・ディーン・モーガン、マリン・アッカーマン。

 宇宙で秘密裏に行なわれていた遺伝子実験が失敗。爆発した宇宙ステーションから飛び出したカプセルは、北米の3か所に落下してしまいます。霊長類学者のデイビス・オコイエ(ジョンソン)が勤務するサンディエゴ野生動物保護区では、彼と心を通い合わせている白いゴリラのジョージがその一つの影響を受け、凶暴化。しかも次第にその姿は巨大になっていきます。

 一方、落下物の回収を命じられてノースウェストの草原に向かった一団は、巨大化したオオカミに襲われて全滅してしまいます。さらにフロリダの沼地ではワニに異変が起きていました…。

ロック様対オオカミ巨獣!
ロック様対オオカミ巨獣!

 巨大化した3頭は、何かに導かれるかのようにシカゴを目指し、街を破壊しながら、全米を蹂躙していきます。しかも彼らは単に巨大になっただけではなく、他の生物の遺伝子も混ざっていて、攻撃力や回復力が増強されているのです。果たしてそれを止めることはできるのか? 

 緊急出動した軍隊をも一蹴してしまうようなこの巨獣たちに、人間はどうやって立ち向かえばいいのか。こんな無理難題に説得力を持たせるのがロック様の存在です。「まあ、彼なら、なんとかなるかもしれないな…」観客にそう思わせてしまう説得力が彼の肉体にはあるのです。しかも、どんな危機に瀕したとしても、不敵な笑みを忘れないユーモア感覚も持ち合わせています。実際に映画の中でも、「おいおい、普通なら死ぬだろ!」という目に何度も遭っていますが、そのたびに奇跡の生還を遂げますしね。

ワニと他の動物の遺伝子が融合した巨獣も大暴れ
ワニと他の動物の遺伝子が融合した巨獣も大暴れ

 現代において、プロレスラーは単に力があるとか技がキレるというだけではつとまらなくなってきています。リングの上で自分の存在をアピールし、与えられた役割をこなし、観客を喜ばせるという、自己演出能力が必要なのです。そして、その点で最もすぐれていたのが、レスラー時代のザ・ロックでした。時にヒールとなり、ベビーフェイスとしても大人気。巧みなトークで相手を挑発するかと思えば、いきなり歌いだして周囲を驚かせる。そのパフォーマンス能力はWWF(現WWE)のスーパースターの中でも際立っていました。

 映画界入りしてからは、その部分にさらに磨きをかけ、単なる「元レスラーのアクションスター」を超えた地位を獲得していることはご存知の通り。前述の『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』でも、マッチョなヒーローの姿だけではなく、「でも中身はヘタレの高校生」という内面描写までしっかり見せて笑いをとってくれたのですから。

 今回の『ランペイジ 巨獣大乱闘』では、ゴリラのジョージとのやりとりに彼のお茶目な部分が出ています。このジョージ、もともとは高い知性を持ち、オコイエとは手話で意思の疎通を行なうこともできますが、下ネタ好きという一面も持つユニークな存在。もちろんその造形はモーションキャプチャーによるCGで、現代の映画界のテクノロジーのすごさを再認識させてくれます。昔は毛深い生物のCG化は困難でしたからね。ジョージだけではなく、他の2体もCGキャラで、それが町を破壊しながら激闘を繰り返すサマが大きな見どころ。もはや「CGに何ができるか」ではなく「CGを使ってどう見せるか」の技法が問われる時代になっているのだと感じさせてくれるのです。

 先日レビューした『GODZILLA 決戦機動増殖都市』とは違い、こちらは昔ながらの怪獣バトル映画ファンに安心しておススメできる作品です。

(付記)

この映画の元になったのは、アーケードゲームの『ランペイジ』なのでした。

(『ランペイジ 巨獣大乱闘』は5月18日から公開)

配給:ワーナー・ブラザース映画

(c) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.