シン・ゴジラの次はアニゴジ! 超ハードな世界観で描かれる本格SFアニメ『GODZILLA 怪獣惑星』

 昨年大ヒットした『シン・ゴジラ』に続くゴジラ映画の新作は、なんとアニメーション。しかし、単に「アニメでゴジラを描いたもの」ではなく、まったく新しい世界観で描かれた作品になっています。この『GODZILLA 怪獣惑星』はこれまでのゴジラ・シリーズとは関連性がなく、設定は本作独自のもの。

ゴジラは過去作品と比べても最大の大きさ
ゴジラは過去作品と比べても最大の大きさ

 1999年から、世界中の各地で謎の巨大生物「怪獣」たちが出現するようになります(その選択がけっこう通好み。回想シーンなので基本は静止画なのですが、暴れまわる姿を見たかった…)。2030年には、それまでの個体を凌駕する怪獣ゴジラが出現。ゴジラには人類はまったく歯が立たず、その生存圏は次第に失われていきました。35年と36年に2種の人間型異星人「エクシフ」と「ビルサルド」が相次いで地球に飛来。ともに故郷を失った流浪の民である彼らと、個体数を減らしつつあった人類は「地球連合」を発足させ、技術提携により進んだ科学で対ゴジラ作戦を立案します。しかし、それでもゴジラは倒せませんでした。

ゴジラへの復讐に燃える主人公ハルオ(声:宮野真守)
ゴジラへの復讐に燃える主人公ハルオ(声:宮野真守)

 ついに地球連合は地球外惑星への移民計画を実行。2048年に移民船アラトラム号が出発します。が、彼らが20年の歳月をかけてたどりついた移民先は、とても人間が住めるような環境ではなかったのです。船内では、ゴジラに強い復讐心を持つハルオを中心とした地球帰還派が主流になり、危険な長距離亜空間航行の末、再び地球へ。そこは新たな生態系による未知の世界に変貌していました。地球ではおよそ2万年の時が経過していたからです。しかし、そこにはまだ“ヤツ”がいました…。

地球はその環境を大きく変えてしまっていた
地球はその環境を大きく変えてしまっていた

 本作はアニメですが、マンガ的なデフォルメは皆無。オキシジェン・デストロイヤーのような超兵器も出てきません。徹底的なSF考証とリアルな描写で、「いかにして人の手でゴジラを倒すか」にしぼって描かれているのです。制作は『シドニアの騎士』で知られるポリゴン・ピクチュアズなので、3DCGの出来栄えは折り紙付き。宇宙船や宇宙服に細かい“汚し”を入れるなど、画面の隅々にまで気が配られています。演出はスピード感にあふれ、音響効果と相まって戦闘シーンは手に汗握る迫力。

 ゴジラの出自も、これまでの「核実験の影響で…」とは違い、その正体は不明。金属に極めて酷似した筋繊維の集積体で、放射能火炎ではなく、強い電磁気を発生させる超進化生命体なのです。いわゆる「怪獣映画」の枠でくくるのではなく、ハードSFの世界に怪獣の象徴としてのゴジラを投入した、と考えるべきでしょう。監督は『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』の静野孔文と『シドニアの騎士 第九惑星戦役』の瀬下寛之が共同で手がけ、ストーリー原案・脚本は『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵玄が担当しています。

 声優陣は主人公ハルオ役の宮野真守をはじめ、主演級がずらり。櫻井孝宏、花澤香菜、杉田智和、梶裕貴、諏訪部順一、小野大輔など人気・実力を兼ねそなえたキャストばかりなので安心して観ていられるのです。

(『GODZILLA 怪獣惑星』は11月17日から公開)

配給:東宝映像事業部

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