Jリーグは新シーズンに向けて各クラブがキャンプやプレシーズンの強化を行っています。

フレッシュな新戦力がどうチームに組み込まれて、躍進の力になれるかというのはファンサポーターも気になるところでしょうが、今回は昨シーズンなかなか出番を得られなかったところから、新天地で”復活”を遂げそうなJリーガーを5人、筆者の視点で厳選しました。

永木亮太(湘南ベルマーレ ←鹿島アントラーズ)

大学に在籍中の特別指定から2015年まで湘南でプレー。キャプテンに指名されるなど、完全な主力に定着していた永木は”常勝軍団”と呼ばれた鹿島に加入すると、豊富な運動量と戦術眼、正確なキックを武器にJリーグ、天皇杯、ACL制覇に大きく貢献した。

しかし、ここ2年は監督も替わる中、複数のポジションで主力の穴を埋めるような役どころに。活躍の場所を求めて古巣に帰還した意味合いもあるが、一緒にプレーしたこともある坂本紘司SDに胸打たれたところもあるだろう。若い選手が多いチームで精神的な支柱としても期待されるが、何より効果的なプレーで、なかなか勝ちきれないチームに勝利のエッセンスを注入できるか注目したい。

梁勇基(ベガルタ仙台 ←サガン鳥栖)

”生けるレジェンド”が3年ぶりに古巣ベガルタに帰ってきた。鳥栖でもピッチに立った時は確かな存在感を示していたが、やはり出場機会が限られていた意味では苦しい時期でもあっただろう。J2で新シーズンを迎える仙台では当然ながら攻撃の中心としての活躍が期待される。

流れの中はもちろん、高精度のFKでも違いを見出しそうだ。また鹿島から故郷に帰ってきた遠藤康とのハーモニーも1年でのJ1復帰を目指す仙台の躍進の鍵を握りそうだ。一世を風靡したチャントとダンスはコロナ禍でもうしばらく見られないが、サポーターの心の中で鳴り響く日はすぐそこに来ている。

安田理大(松本山雅 ←ジェフ千葉)

J3はJ1・J2より開幕が遅いが、それにしても衝撃的な移籍のニュースとなった。かつて磐田にも在籍した安田は名波浩監督とも知古の間柄で、今回も直接的なラブコールがあったことは想像に難くない。ジェフでも恩師である尹晶煥監督のもとで、シーズン後半戦も途中出場ながら起用はされていた。ただ、システムが4バックから3バックになったのは、安田の起用法にも関わる1つの転換点ではあった。

ただ、本人はまだまだフル稼働できる自信があるだろう。名波監督が新シーズンで3バックと4バック、どちらを採用するにしても、ジェフでの経験を生かして対応していけるはず。右利きだが左サイドが主戦場で、クロスは左足からの高精度のボールを蹴ることができる。とにかく経験が豊富で、ひょうきんな言動とは裏腹に、サッカーをよく知っている選手だ。またプレーでも言葉でも発信力があるので、大人しい選手が多い松本を心身で支えていく存在になりそうだ。

小野裕二(サガン鳥栖 ←ガンバ大阪)

横浜F・マリノスでトップ昇格し、ベルギーでも5シーズン経験したアタッカーは鳥栖に3シーズン在籍し、サイドをメインに攻守の奮闘で人気を誇った。さらなる飛躍を誓って移籍したガンバ大阪では大きな怪我もあり、なかなか本来の実力を発揮できないまま、昨年終盤の残留争いでも、なかなかピッチで助けることができなかった。

しかし、宇佐美貴史などによると小野が発する声が、停滞したチームの大きな支えになっていたという。それでも小野本人はやはり外からだけでなく、ピッチ上のプレーで発信していけなければ意味はないと語る。鳥栖でタイトルを獲るために「骨を埋める覚悟で帰ってきた」という小野が、川井健太新監督が率いる鳥栖を引っ張る存在になっていけるか。まだ29歳だが、若いチームにおける不沈のキーマンの一人と言える。

槙野智章(ヴィッセル神戸 ←浦和レッズ)

浦和で一時代を築いた気鋭のセンターバックが退団した背景は実力面より、リカルド・ロドリゲス監督が率いるチームのサイクル的な意味合いが大きい。一方で神戸がトーマス・フェルマーレンが現役引退し、経験豊富なセンターバックは必要なピースだった。

オフのテレビ出演や明るいキャラクターから誤解されやすいが、サッカーに関しては非常にストイックな選手で、身体的にはしっかりと維持できているはず。ACL優勝の経験も非常に大きく、プレーオフからのアジア制覇を狙う上で重要な役割を担いうる。”復活”というテーマで選びはしたが、昨年の天皇杯では浦和を優勝に導くゴールを挙げるなど、輝きは示していただけに、フルシーズンでどこまで貢献できるかが注目展になる。