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日産、1億円のGT-Rを銀座に展示。

河口まなぶ自動車ジャーナリスト
写真は全て筆者撮影

 日産自動車株式会社は、銀座のブランド発信拠点「NISSAN CROSSING」にて、イタルデザインと初めて共同開発したプロトタイプモデル「Nissan GT-50 by Italdesign」を期間限定展示すると発表した。

 Nissan GT-50 by ItaldesignはGT-Rとイタルデザインがそれぞれ2019年、2018年に迎える生誕50周年を記念するモデル。ベースとなるのは最新のGT-R NISMOで、ここにイタリアならではのテーラーメイドが組み合わせられる。

 このプロトタイプの開発、設計、製造はイタルデザインが、そして内外装はロンドンの日産デザインヨーロッパと、日産デザインアメリカが担当。「リキッドキネティックグレイ」と呼ばれるボディカラーは、「エナジェティックシグマゴールド」がアクセントとなった独創的なツートーンとなっている。

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 デザインを担当した日産自動車株式会社のグローバルデザイン担当専務執行役員であるアルフォンソ・アルベイザ氏はこの発表の場で、自らGT-R50 by Italdesignのデザインについての解説を行った。銀座のNISSAN CROSSING1階にはこの他に、1972年式のスカイラインGT-Rのレーシングカーが展示されているが、氏はそのレーシングカーのカラーリングも、今回のGT-R50 by Italdesignにリンクしていると語ったのだった。

 またイタルデザインのアンドレア・ポルタ氏からは、通常のGT-Rからどの辺りを変更したかが説明された。ボディパネルが異なるものとなっているのはもちろんだが、大きく変更しているのはルーフのラインで、これはAピラーを切断してルーフを40mm低めた他、そこから始まるラインを独自のものとして、リアに絞り込まれるようにしたという。またリアフェンダーは、ノーマルよりも大きく張り出しており、これを実現するためにドアより後ろの基本骨格も新たなものにしたという。またボディにおいてゴールドに塗られたところは基本的にカーボン製となっているという。

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 メカニズムにも手が入れられており、エンジンはニスモの手作業によって組み付けられる3.8リッターV6VR38DETTで、最高出力720ps、最大トルク780Nmを発生する見込みとなっている。

 既にヨーロッパやアメリカでお披露目されたNissan GT-50 by Italdesignは大きな反響を呼んでおり、今後ユーザー向けに限定生産する可能性がある。これが実現した場合、限定生産最大50台の車両がユーザー好みに仕立てられ、イタルデザインが生産を行うという。価格は約1億1700万円が想定されている。

 なお、このNissan GT-50 by Italdesignは、銀座のNISSAN CROSSINGにて、2018年10月15日から11月25日まで展示される。

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自動車ジャーナリスト

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。YouTubeで独自の動画チャンネル「LOVECARS!TV!」(登録者数50万人)を持つ。

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