舛添要一氏を巡る(元妻)片山さつき議員のブログ発言 「介護の舛添」イメージの真偽は!?

東京都庁 提供:123RF

2月9日に投票が行われる東京都知事選は、各メディアによる事前調査によると、元厚生労働相の舛添要一氏(65)が一歩リードしているようだ。そんな中、舛添氏を巡る過去のご本人の発言や、元妻である片山さつき参議院議員のブログでの書き込みが、ネット上などで取り上げられ話題となっている。「介護の舛添」を標榜し、自らの介護経験などを選挙戦の中で強調する一方、過去の振る舞いや発言などが明らかになるにつれ、「本当に母子家庭や貧困等で苦しむ人々に心を寄せることができるのだろうか?」といった有権者の声が広がっている。

Wikipediaには、「舛添氏には2度の離婚歴がある。最初の妻は留学時代出会ったフランス人。2度目の妻は官僚時代の片山さつき氏であり、1986年に結婚。89年に離婚した。1996年6月に現在の妻である元秘書の女性と3度目の結婚をし、2児をもうけている。他に日本人女性2人との間に婚外子が計3人いる。」と記載されている。

以下は、「2度めの妻」と記載されている自民党参議院議員の片山さつき氏の1月19日のブログからの引用である。

自民党参議院議員の片山さつき氏ブログ(2014年1月19日)

本日の党大会後のぶら下がりを受けた報道にちょっと誤解があるので、私が都知事選の応援について何を申し上げたか、ブログに書きました! 私は「さきほど党大会で(安倍)総理とお席が近かったので、その話(都知事選の応援)になり、ぜひ片山さんに応援してほしい、すごい話題になる」と言われました。

出典:自民党参議院議員の片山さつき氏ブログ(2014年1月19日)

片山氏は安倍総理の依頼に、条件を2つけて承諾したそうです。2つの条件は「婚外子の扶養問題の解決」「実姉の扶養義務の問題の解決」とのこと。

2つの問題があって、まず今回の五輪は、オリンピックだけでなく、パラリンピックがあり障害者の問題が非常に重要ななかで、現時点では舛添氏は、障害をお持ちのご自身の婚外子の扶養について係争になっており、これをきちんと解決していただくこと。もう一つ、自民党として、提言し、法改正につなげた生活保護問題で、家族の絆と自助・共助・公助を基本とする保守政党の自民党の理念に照らせば実姉への扶養義務の問題も過去にさかのぼってある。(略)これらがクリアされれば、私も、東京都連の政調副会長として、きちんと街頭応援に立てると考えています。

出典:自民党参議院議員 片山さつきブログ(2014年01月19日)

元厚生労働大臣で「介護の舛添」を全面に打ち出している中で、実情をよく知る元妻であり現職の自民党議員から、このような証言が出てくるというのは、個人的なこととはいえ、今後、何らかの説明を求められる可能性も否定できません。

また、東京都知事選挙では共産党とともに宇都宮けんじ氏を推薦する社民党の前党首の福島みずほ氏からは、雑誌BIGMAN(1989年10月号)の「増殖マドンナ議員は日本をダメにするか!?」での発言内容について、「女性差別発言」があったと指摘しています。

女性差別発言がひどいことにも改めて驚きました。「僕は本質的に女性は政治に向かないと思う。たとえば、指揮者、作曲家には女はほとんどいない。女が作曲した曲に大したものがない。なぜか、と考えてみると、実は指揮者は政治家に似ていることに気づいたわけ。オーケストラを統率する能力は、女性は男性より欠けているわけです。作曲家が少ないのも、論理構成をして様々なパーツを上手にワンパッケージにまとめる能力がないから。これはシングル・イシュー・ポリティックス(単一争点政治)とも関係してくる。」「それから、体力の差ということでいえば、政治家は24時間、いつ重要な決断を下さなければいけないかわからない。そのとき、月1回とはいえ、たまたま生理じゃ困るわけです」「女は生理のときはノーマルじゃない。異常です。そんなときに国政の重要な決定、戦争をやるかどうかなんてことを判断されてはたまらない。」

出典:社民党前党首 福島みずほブログ(2014年01月31日)舛添要一さんの発言について

「女性は生理があるから政治に向いていない」という発言が、本当に本人のものであれば、これはかなり女性票に影響が出そうな問題発言ですね。

また、2014年1月21日の「しんぶん赤旗」では、舛添氏が結成した「新党改革」が、借金返済に使うことを禁じられている政党助成金や立法事務費で借金返済を行った疑いがあると独自調査によって報じています。

「しんぶん赤旗」による報道

新党改革の政治資金収支報告書(2010~12年分)によると、2010年に銀行から2億5000万円を借り入れ、10年に1億5000万円、11年に5200万円、12年に4800万円をそれぞれ返済し、完済しています。同党の毎年の収入は平均1億5000万円ほど。この8割にあたる約1億2000万円が国民の税金である政党助成金です。政党助成法では、政党助成金を借金の返済に使うことを禁じています。

出典:しんぶん赤旗(2014年1月21日)

もちろんこうしたメディアの独自取材が信用できるものであるかどうかは、私たち読者は自分たちの責任で慎重に検討していかねばなりませんが、「赤旗」の独自調査とはいえ、ずいぶんと詳しく資金の流れまでが具体的に書かれていますので、これを否定するのであれば、舛添陣営による丁寧な説明が求められます。

アジア女性資料センター/東京新聞による過去の記事

アジア女性資料センターや東京新聞による、過去の舛添氏の発言や対応についても注目が集まっています。

舛添厚生労働相が、「怠けている人に貴重な税金を使うつもりはない」との発言を批判され、「あれは生活保護を受けている母子家庭のことを言った」と“弁明”しました。舛添厚生労働相は、年末の「年越し派遣村」に集まった人々に対し、約4千件の求人情報を提供したにもかかわらず、応募がなかったとして、18日の総選挙の遊説中に「働く能力と機会があるのに怠けている人に、貴重な税金を使うつもりはない」と発言。「派遣村」主催者たちは、「事実と異なる。派遣切りにあった人たちへの侮辱だ」と抗議していました。舛添厚生労働相は、25日の閣議後の記者会見で、「怠け者」発言は、民主党が復活を主張している生活保護の母子家庭加算について言ったつもりだとして、「自立が大事だということを訴えたかった」などと述べました。

出典:アジア女性資料センター(2009-08-27)

舛添要一厚生労働相は十八日午後、横浜市内の街頭演説で、昨年末から今年一月にかけて東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」に関し、「(当時)四千人分の求人票を持っていったが誰も応募しない。自民党が他の無責任な野党と違うのは、大事な税金を、働く能力があるのに怠けている連中に払う気はないところだ」と述べた。これに対し、派遣村実行委員だった関根秀一郎・派遣ユニオン書記長は本紙の取材に「求人として紹介されたのは確かだが、誰も応募しなかったというのは全くのでたらめ。たくさんの人が応募したが、断られたのがほとんどだ。舛添氏の発言は現場の実態が全く分かっておらず、あきれてものが言えない」と批判した。

出典:怠けている連中に税金払う気なし 厚労相、『派遣村』で言及(東京新聞 2009年8月19日 朝刊)

2009年にいわゆる「年越し派遣村」の運動が起こった時の対応が批判され、「因縁」とでもいうのでしょうか。この「派遣村」の元名誉村長であった、都知事選での対立候補の宇都宮健児(弁護士)氏より「抗議文」が当時の厚生労働大臣であった舛添要一氏宛に送られていました。

貴殿は、8月18日、横浜市内の街頭演説で、年越し派遣村の取り組みについて言及し、「4000人分の求人票を持っていったが一人も手を上げなかった。大事な税金を働く能力があるのに怠けている連中に払う気はない」と発言しました。私たちは、この発言は、事実誤認により生じる偏見、もしくは、事実を捻じ曲げた中傷であり、命からがら派遣村を訪れ、今もなお厳しい雇用情勢の中で生活の再建を目指して努力している方々への侮辱であると考えます。

出典:舛添要一厚生労働大臣への抗議文(元派遣村実行委員会有志一同)

政治家であっても人間です。誰しも「失言」「失策」を犯してしまう可能性はあります。また「プライベート」における様々な自己に不利益な「情報」がサーバー上に記録され残ることがあります。ところが「ネット選挙」の時代において、特に公人として選挙戦を争う場合などは、こうした「過去の記録」や「不都合な出来事」に、再びアクセスが集まります。その瞬間に「過去」の「記録」は「現在」の「記録」として白日に晒されます。そして、現在の「主義・主張」と、過去の言動とに矛盾があれば、公人としてその矛盾を問われます。

とかく「ネット選挙」といいますと、ネットの「集票活動」が取りざたされます。私はむしろこうした、過去の「ネガティブなFACT」に対して、どう誠意をもって真摯に対応していくか。通常の「ネット戦略」以前の、候補者の「姿勢」や「生き様」のようなものが、ネットによって赤裸々になっていくのではないかと思っています。