Yahoo!ニュース

#NHKプラス』で絶対に見逃さない『#ちむどんどん』視聴方法

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:軽石除去ボランティア

KNNポール神田です。

2022年5月15日、沖縄はアメリカから1972年(昭和47年)から本土復帰50年となる。

 戦後アメリカだった沖縄が日本の沖縄県となって半世紀の時が過ぎた…。2001年の連続テレビ小説『ちゅらさん』からも20余年の時が経過。2012年の連続テレビ小説『純と愛』も宮古島のリゾートホテルをとりあげてからも10年…。

この朝ドラによって『なんくるないさー』や『ゴーヤチャンプルー』など沖縄の味や文化の理解が深まったといっても過言ではない。

 今回の『ちむどんどん』のロケ地は沖縄県の北部の『やんばる』が舞台。2021年ユネスコ世界自然遺産登録もされ、豊かな自然とバラエティな食文化、生活面でも便利で移住者にとっても良い環境であり、新たな沖縄の北部ブームに期待している。筆者もこの『やんばる』地域の名護市に2年前から移住している。

https://www.nhk.or.jp/chimudondon/

『ちむどんどん』とは『こころがドキドキする』という意味を初回放送であきらかにしている。

クランクインは昨年の2021年12月。

沖縄県の北部は、軽石の被害を受けていた。その中でのこの青い海の撮影はかなり大変だったと思われる。

インスタグラム nhk_chimudondon/ 
インスタグラム nhk_chimudondon/ 

https://www.instagram.com/nhk_chimudondon/

https://www.instagram.com/p/CcMlvwJsUJP/

ちむどんどんのオンエアーで見て驚いたのは、まるでCGのようなきれいな海だったからだ。まるで『軽石』はなかったかのようだ…。

筆者も現地の軽石ボランティアに参加したが、このテレビで見られる沖縄の美しい青い海を取り戻すためには、膨大な作業の上にあのきれいな海があったことに思いをはせながら見ていただきたいものだ…。特に昨年の12月は北部はどこのビーチも軽石だらけだったからだ。

しかし、番組協力のクレジッットには、どこにも軽石除去のボランティアの名前が掲載されていない…。せめてクレジットくらいは入れてあげてほしい…。

軽石ボランティア
軽石ボランティア

『ちむどんどん』の撮影前日、大掛かりなボランティアによる軽石除去作業が行われた…。しかし、この撮影前の苦労話はどこにも出てこない…。むしろ、2021年の軽石問題の中、こんなにもきれいな海として撮影できたことは、軽石の問題を風化させないためにも、重要な情報だと思う。それと同時に、このきれいな海にゴミを捨てる人の多いことにも驚く…。きれいな海を維持することはコストがかかる。せめて、自分たちの楽しんだものは持ち帰るのは最低限のルールだ…。

沖縄軽石通信

■『NHKプラス』では『ちむどんどん』がいつでも視聴できる。

出典:FireTVのアプリ画面
出典:FireTVのアプリ画面

2022年4月1日、『NHKプラス』はインターネットに接続したテレビ受像機で利用できるアプリをリリースした。

6月末までは、『NHKプラス』アプリをテレビHDMI接続端末の『FireTV』や『GoogleTV』などで視聴すると、試験中ということで、ログイン認証が不要で視聴できる。

出典:動作検証のためログイン不要の画面
出典:動作検証のためログイン不要の画面

つまり、いつでも見逃した『ちむどんどん』などを視聴することができるようになったのだ。NHKプラスのID登録数は、232万件(2022年3月3日)

また、テレビがなくても、スマートフォンのアプリで、『NHK

プラス』をダウンロードすると、視聴できるようになった。

https://apps.apple.com/jp/app/id1497264915
https://apps.apple.com/jp/app/id1497264915

iOSアプリ NHKプラス

https://apps.apple.com/jp/app/id1497264915

GooglePlay

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.nhk.plus&hl=ja&gl=US

□利用開始手続きの簡略化にも取り組み、(2022年)3月末にはハガキで送付していた「確認コード」を廃止。(2022年)4月からはNHK側で放送受信契約を確認できた時点で登録完了とし、その旨をハガキ・メールで伝える手続きに変更する。これにより、NHKプラスの利用申込み手続きは、すべてインターネット上で行なえるようになる。

□2022年夏には、「仮登録」も新設。NHKプラスを利用するにはメールアドレス、ID、パスワードに加え放送受信契約情報(住所、契約者氏名など)を登録する必要があるが、このうちIDを兼ねたメールアドレスとパスワードを入力すれば、すぐに「仮登録」ユーザーとして、NHKプラスの各機能を利用できるようになる。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1393266.html

これは、NHKとしても、かなりの英断だったことだろう。

受信料支払い世帯かどうかの紐付けとなる『確認コード』を廃止してしまったからだ。むしろ、気になるのが、『試験運用中』という文言や『仮登録』という言葉だ。

2020年の2年前に、筆者は、こんなコラムを寄稿している。

□『北風と太陽』の『北風』では誰も利用したいとは思わない…。無料で1年間ほど、『NHKプラス』がどれだけ有益かということをアピールするための『太陽』の期間が必要だ。旅人がコートを脱いで『NHKプラス』なしでは生活ができなくなるのを見計らってから、あくまでも『受信契約者向けサービス』とするべきだったのだ。

□そう、テレビネイティブにとっては、このアプリはあまり必要ではなく、むしろテレビを見ない層ほど、このアプリに反応すると思う。しかし、その世代は単身ではテレビを持っていない人も多く…。受信契約すらしていないので、このアプリを活用できないというジレンマに陥るだろう…。そう、『NHKプラス』はテレビネイティブとソーシャルネイティブをつなぐ『瀬戸際』アプリだったのだ。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20200331-00165850

ようやく2022年、この『瀬戸際』アプリが機能するようになったのだ。受信料を払っている人だけのサービス提供というサービスから北風と太陽のように、旅人がコートを脱ぎ始めるきっかけをようやく作ってくれた。

すでにID登録利用者が232万件ということだが、今回の措置で『NHKプラス』をスマホやタブレットで視聴することによって、公共放送としての役割は向上すると思う。

そして、次の課題は、放送法による受信料徴収が『通信』にもおよぶのか?という問題だ。ワンセグ放送の時のような携帯電話でもNHK受信装置となるという、悪夢のような理論を二度と繰り出してはいけない。

『放送法64条』のテレビ放送への拡大は1952年と、今から70年も前の話だ。沖縄返還前の20年も前の改正法案である。

あくまでも公共放送の主体は国民にある。主語は、『みなさまのNHK』ではなく、『わたしたちのNHK』でなければならない。

テレビメディアが衰退し、ネットメディアで番組編成に左右されない、情報の選択肢が潤沢にある時代の『公共放送』はすでに放送だけではなく『公共通信&放送』時代を迎えている。

『わたしたちのNHK』がどうあるべきかを、国民が主体となって考えていくことが『公共通信放送』としての『日本通信放送協会(NTHK)』の役目ではないだろうか?

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

神田敏晶の最近の記事