【追記:IOCは個人SNS歓迎】東京五輪 聖火リレー、SNS『動画』はNG『静止画』OKのSNS規制

(写真:田村翔/アフロスポーツ)

KNNポール神田です。

■国際オリンピック委員会(IOC)からSNS投稿は「商業目的を除いて積極的に推進している」

【追記:2020年3月3日(火)】

□2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は(2020年3月)2日、五輪聖火リレーの動画を個人使用以外の目的で撮影し、インターネット交流サイト(SNS)に投稿することはルール違反とした認識は誤りだったと発表

□国際オリンピック委員会(IOC)からSNS投稿は「商業目的を除いて積極的に推進している」

出典:東京五輪、聖火リレー動画投稿はOK 組織委、「違反」を訂正

勝手な忖度をするよりも『五輪聖火リレー』までに新型コロナの『瀬戸際』が回避できることを望む…。おそらくこれからの商業五輪ビジネスもスポンサーや放映権料というよりも個人課金やVRスタジアム特等席体験チケットなどの新たなビジネスモデルを検討すべきだろう。

【追記:終わり】

□ 東京オリンピックの聖火リレーについて、大会組織委員会は、観客がリレーの動画をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿しないよう呼びかけた

□国際オリンピック委員会(IOC)が、高額の放映権料を支払う事業者の権利を守るために禁じており、徹底を求めた。静止画の投稿は認められる。

□リレーは3月26日から121日間かけて全国を巡る。知的財産権を持つIOCは日本国内の放送、配信についてNHKと民放でつくるジャパンコンソーシアム(JC)と権利契約を結んでいる。

□組織委によると、権利擁護は大会中の競技会場内に限らず、公道も使う聖火リレーにも及んでいるという。

出典:東京オリンピックの聖火リレー SNSで動画拡散は× 組織委呼び掛け 静止画はOK

■東京五輪が開催されるかどうかの議論の前に聖火リレーをどうするのか?

聖火は2020年03月12日(木)にギリシャオリンピア市にて、採火式がおこなわれ、3月20日(金)に宮城県:航空自衛隊松島基地に到着する。その頃までに2週間の日本国民の新型コロナウィルスの『瀬戸際』がどうなっているかは誰にも予測がつかない…。

あと、2週間もすれば、聖火をどうするのかの議論がでてくる。一般公道を走るという意味では『東京マラソン2020』同様に、応援自粛の上で、声援禁止でマスクをした上で、アルコール消毒した手での拍手のみというレギュレーションになるのかもしれない。まずは、『聖火リレー』の有無もふくめて考えてみたい…。

■聖火リレー『フィッシャーズ』のYouTube動画も禁止なのか?

□東京オリンピックの聖火リレーのスポンサーを務めるコカ・コーラは2019年6月、機運醸成に取り組むアンバサダーに人気ユーチューバー6組を抜てきしました。

□--聖火リレーのランナーも務めることが決まっています。

 ◆当日の様子について動画も作りたいですが、まずは現場で見ている人に伝えたいです。身近な存在のユーチューバーだからこそ、「これ(トーチ)めちゃくちゃ重たいよ」などとしゃべりながら走り、その場の人たちと共有できればと思います。多くのランナーは、笑顔で手を振りながら走ると思いますが、もっとラフにやります。それがユーチューバーが聖火ランナーを務める意味だと考えています。

出典:ユーチューバー聖火リレーを語る 「フィッシャーズ」リーダー、シルクロードさん

聖火リレーのスポンサーの『コカ・コーラ』のアンバサダーとして選ばれた人気YouTuberの『フィッシャーズ』なのに動画NGはさすがにないと思われる。しかし、動画はNGとすることで、オフィシャルのコカ・コーラで見て!…というのもありかもしれない。

■そもそも『聖火リレー』はヒトラーが始めた国威掲揚のためのプロパガンダ

□オリンピックで聖火リレーが始まったのは、1936年第11回大会ドイツベルリン大会からだ。この大会の運営をヒトラーから任されたのは、ドイツオリンピック組織委員会のなかで力を持っていたアーリア人のカール・ディーム。

□彼は「オリンピック発祥の地であるギリシャのオリンピアで採火した聖火を、リレー形式で7カ国を縦断して、開会式当日にベルリンのメーンスタジアムまで運ぶ」という2つの異なる宗教儀式を巧妙に組み合わせて演出したのだ。

□ヒトラーは、聖火リレーの下見にギリシャのオリンピアからバルカン半島を北上。ベルリンまでの約3,000kmの各国の道路や地形を調べさせたそうだ。

□各国を1人1kmずつ3,075人の聖火ランナーが走った。

□聖火リレーのルートは、1939年に勃発した第二次世界大戦においてドイツ軍参謀本部の兵要地誌調査に悪用される。ナチス・ドイツ軍は聖火リレー道を、逆方向で侵攻していったのだ。

出典:オリンピックの聖火リレーはヒトラーが始めた!古代オリンピックには聖火リレーはなかった。

聖火リレー』は1936年第11回大会ドイツベルリン大会でヒトラーの命を受けた『カール・ディーム』のアイデアだった。ディームは、近代五輪の生みの親『クーベルタン』研究の大家でもあり、『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』にも登場する『大島鎌吉』にも影響を与えている。

さらに、1964年の東京オリンピックの聖火リレーは日本軍の侵略国からリレーされてきた…。オリンピックの象徴である『聖火』の聖なる火は政治的な利用で使われる…。

□オリンピアで採火された聖火は、トルコのイスタンブールからアジアの各都市を巡った。ベイルート、テヘラン、ラホール、ニューデリー、ラングーン(現ヤンゴン)、バンコク、クアラルンプール、マニラ、香港、台北……。

□このルートには、かつて日本軍が占領した国がいくつも含まれている。聖火を「平和のシンボル」として位置づけようとする意図があったかにもみえるが、それにしては肝心の中国大陸と朝鮮半島は素通りしている。

□1964年のリレーコースは、日本がアジアを侵略した戦争の記憶が忘却されたものともいえる。

□聖火は台北から、リレーの最初の「国内開催地」である沖縄に入った。当時の沖縄はまだアメリカの占領統治下にあり、この年は本土復帰運動がひとつのピークを迎えていた。

□沖縄の人々にとって聖火の国内最初のリレー地点に選ばれたことは「よき日本人」としての資質が問われる機会だった。聖火リレーに向けて沖縄全土で清掃運動が実施され、1ヵ月前には通しのリハーサルが行われたという。

出典:実は「聖火」はこんなに政治的だった!リオ、東京、北京…秘められた開催国の思惑

こうやって考えると、聖火リレーは五輪に向けられた国威掲揚のためのプロパガンダと定義すれば、『福島県』からスタートする意味あいが非常によくわかる。しかしだ…福島県の復興を世界に知らしめるための最大のチャンスであるにもかかわらず、動画はNG、写真はOKという意味がよくわからない。もはやSNSにメディアが収斂されていきそうな時代でもある。

□オリンピック聖火リレールート情報

https://tokyo2020.org/ja/torch/route/

https://sports.nhk.or.jp/olympic/torch/schedules/01_fukushima/index.html

■五輪聖火リレー、動画投稿はNGの理由

組織委によると、国際オリンピック委員会(IOC)のルールで、放送権を持つテレビ局の権利保護が目的という

そう、一般道を利用する『聖火リレー』に関しても、国際オリンピック委員会(IOC)のルールがなぜか適応されるという…。生活道で行うイベントにそこまでの権利はないはずだ。

しかも、一般参加の聖火ランナーの肖像権とかではなく、放送権を持つテレビ局の権利保護だという。当然、当の本人の聖火ランナーたちは、撮影されることは織り込み済みでの参加にちがいない。

さらに、莫大な費用を負担する米国のテレビ局や、日本のテレビ局も、聖火リレーの『完全生中継』は最初とラストくらいだけであることは、容易に想像がつく。あとは日々のニュース映像で数秒程度でしか使わないのではないだろうか?地元のテレビ放送局も、地元でのランナーの走行部分しか取り上げないだろう。

放映権を持つテレビ局が、まったく使わなくても、商業オリンピックとしては権利を守りたいという忖度なのだろう。もちろん、投稿されて迷惑なこともないだろうが、IOCとしては、テレビ局に忖度するしかないのだ。

■放映権を持つテレビ局が利用できる、素人投稿サイトを用意してはどうだろう?

むしろ、IOC側が、動画投稿サイトを用意し、放映権を持つテレビ局に編成・編集権を与えるようなことはできなかったのだろうか?

素人映像なんて使えないの時代でもなくなった。かつての『ENG』と呼ばれた時代でもない。普通の人が『4K解像度』で手ブレしない映像を撮影でき、VRで360度やドローンも駆使できる時代だ。むしろ、テレビクルーのプロフェッショナルな人件費がかけられないとすれば、無償で自分たちだけが使えるコンテンツが潤沢にあったほうがよくないだろうか?

アマチュア撮影者は報酬ではなく、自分の素材を使ってもらえることを期待して、投稿した日のテレビを見るだろうし、ネットニュースでも自分の映像が使われないかと思うことだろう。沿道で応援した人たちも、自分と別のアングルで応援したくなる。そして、テレビやメディアの東京五輪は時期をすぎると権利関係の問題で自由に視聴は難しいが、ここに持っている、聖火リレーの想い出は人々の心に一生残るはずだ。

1963年10月神戸市兵庫区上沢通3丁目 出典:神田友治(父)撮影
1963年10月神戸市兵庫区上沢通3丁目 出典:神田友治(父)撮影

こちらは、筆者が2歳の頃の1963年の頃のプライベートな写真だが、この雨のふった日の聖火リレーはとても鮮明に記憶に残っている。筆者の子供の頃の記憶の1番古い記憶だ。それだけたくさんの人が東京五輪に期待を寄せていたのだ。

天国の父は、まさか自分の撮影した写真が57年後にYahoo!ニュースに掲載されるとは思わなかっただろう。そう、この通りの電車道、お好み焼き屋さん、中華ラーメン屋さん、喫茶店とこの一枚の写真から当時の記憶が蘇るのだ。

この時に8mmフィルムで動画があれば…もっと記憶が鮮明になることだろう。YouTubeにコンバージョンして、ここでも公開することができただろう。さらに、VR360度であの頃の町並みが残っていたら、阪神大震災で壊滅した町並みはなくなっても、記録には永遠に残っていたはずだ。

今からでも遅くはない。聖火リレーのオフィシャルスポンサーとテレビ局が協力し、IOCに呼びかけ、権利関係に抵触しない一般公道においての聖火リレーは、市民のため、国民のために、動画もOKとしてほしい。それでこそ、国威掲揚のためのプロパガンダとなる…。2020年の福島を50年後の子孫たちに残すためには、権利関係の介在しない動画や写真などが必要なのだ。

東京五輪の中止問題なども、聖火リレーがSNSでも一気に話題になると、一瞬にして吹き飛んでしまう可能性があるだろう。また、日本が、新型コロナの自粛と瀬戸際の2週間を乗り越えられていたならば、この聖火リレーは、『聖なる火』にかける人類の想いとして、さらに世界に日本の新たな姿を届けることができることだろう。 アジアよりも安くなった老齢大国ではなく、謙虚で誇りある礼節をもった国の人とたちとして…。

スタジアム内でもなく、オリンピック選手も走らない、一般道路での『聖火リレー』の動画がNGだなんて、時代錯誤な昭和・平成感覚とは、もうおさらばしよう!

1961年神戸市生まれ。ワインの企画・調査・販売などのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の編集とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送局「KandaNewsNetwork」を運営開始。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を兼任後、ソーシャルメディア全般の事業計画立案、コンサルティング、教育、講演、執筆、政治、ライブストリーム、活動などをおこなう。メディア出演、コンサル、取材、執筆依頼 などは 070 5589 3604 まで

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