TOYOTAのさようなら自動車、こんにちはモビリティサービス宣言 CES2018

TOYOTAの『e―Palette Alliance』出典:TOYOTA USA

KNNポール神田です。

世界最大の家電見本市「CES」が9日、米ラスベガスで開幕するのに先駆けて発表した。披露したのは全長4.8メートルの電気自動車(EV)「e―Palette(イー・パレット)コンセプト」。エリア限定で完全自動運転ができる

「レベル4」の技術を載せて、まず20年の東京五輪で、大会関係者の移動で実験する。

提携する米ウーバーテクノロジーズ、マツダのほか、新たにアマゾン、ピザハット、滴滴を含めた計5社を第1弾のパートナーとして、車両開発する。

PwCコンサルティングは30年までに移動距離の最大37%はカーシェアリングや自動運転車、相乗りサービスなど新しい移動手段が占めると予測する。マースの市場規模は欧米中の3地域で30年までに1兆5000億ドルに達し、年間成長率は24%に上ると推定している。

出典:トヨタが目指す「なんでもクルマ」 店や配送車に変身

まず、「レベル4」という自動運転の技術は、ハンドルをなくすだけでなく、ドライバーも不要とするレベルの自動運転のレベルだ。つまり運転席もないので、クルマの室内のデザインはより多様化できる。EVを中心とした場合、部品点数も少なくなり室内面積は「クルマ」という概念をとりはらってデザインできる。

トヨタのライバルは、Google,Apple,Facebookだ

CES2018豊田章男CEOのプレゼンテーション 出典:TOYOTA USA YouTube Channel
CES2018豊田章男CEOのプレゼンテーション 出典:TOYOTA USA YouTube Channel

このトヨタの発表のオープニング動画を見てもトヨタが次世代の自動車をどう意識しているかがよくわかる…

CES2018での豊田章男CEOのプレゼンテーション(Engish)

9分39秒に豊田CEOは、「トヨタの創業者からみて3代目の私のゴールは、トヨタを自動車会社からモビリティ・カンパニーすることだ」と明言している。そして、象徴的だったのが、トヨタのライバルは、Google,Apple,Facebookだとの言葉だ。さらに、ソフトウェアからプラットフォームを目指し、それが「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」とまさにIT産業のプレゼンを見ているかのようだ。

2年前にはMicrosoftとの間でTOYOTA Connected のサービスを展開している。

Microsoftとのアライアンス 出典:Toyota USA YouTube channel
Microsoftとのアライアンス 出典:Toyota USA YouTube channel

http://www.toyotaconnected.com/

モビリティにおけるビッグデータ分析によるサービス会社だ。

『e-Pallet Alliance』の5社の発表

EV自動車、自動運転、そしてその先の展開が今回発表されたマルチ活用のできる自動運転EV車である『e-Pallet』だ。むしろ、これは『クルマ』というよりも、『パレット』や『コンテナ』の発想に近い。自律自走する移動空間パレットと考えると、そこにドライバーがいて、ドライバーの座席、助手席、後部座席の発想は不要だ。移動する空間、モビリティサービスと考えるべきだ。そして、そこにはカーシェアリングも含まれ、移動ショップや、移動レストラン、移動ホテル、今までの既存産業に、『移動+』という前置詞をつければイメージはさらに広がる。それはもはや、クルマでなく空間だ。空間が移動するとすると、時間が概念が変る。移動時間がなくなることを意味する。

今回のアライアンスの5社は、米ウーバーテクノロジーズ、マツダ、アマゾン、ピザハット、滴滴らだ。当初からアライアンス企業向けの専用化したパレットをデザインし、積極的に「レベル4」の自動運転でテストマーケティングできるのは、モビリティサービスの可能性を大いに広げる。

『GAFA(ガーファ)』から『GAFAT(ガファット)』となれるか?

トヨタがCESで発表する今回のプレゼンは、クルマをつくってきたメーカーとしての自動車産業から、「モビリティ」におけるプラットフォーマーへの転身の宣言だったように感じる。果たしてトヨタはメーカーからプラットフォーマーになれるのか?「移動する器」ではなく「移動する人のニーズ」をどこまで吸収できるかの勝負だろう。

近い将来,『GAFA(ガーファ)』GoogleApple,Amazon,Facebookではなく、Toyotaを足して、『GAFAT(ガファット)』と2020年東京オリンピック開催には呼ばれているだろうか?

これからの2年、次世代のビジョンを掲げてアライアンスが組まれた事により、新たなIT産業の系列が誕生していくように思える。