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大阪都構想が僅差で負ける。橋下徹なき維新の姿

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です!

大阪住民投票 反対多数 都構想実現せず

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150517/k10010082861000.html

NHKの出口調査によると、大阪での住民投票は反対多数となったと報告された。

投票率は、66.83%

投票差は1万票くらいの大接戦な状況であった。33%の票を投じていない人たちの票が悔やまれる。それだけ住民投票の一票の差は重い。大阪市を変えないという選択を選んだ住民の意思が多かったのだから仕方がない。

橋下徹市長が政治生命を賭すとして望んだこの勝負。僅差で破れ、政界からの引退をせざるをえなくなった。これで、困るのは維新の党だ。

みんなの党から、参加した江田憲司代表や、元民主党の松野頼久幹事長らの求心力が弱まることは確実だ。野党におけるパワーバランスにも影響を与えるだろう。

橋下徹氏の「従軍慰安婦」発言問題で維新の会は選挙でダメージを受け、今回の大阪都構想の敗北で、維新の党の推進力を失った。

そして、無鉄砲だが、稀有な政治家の灯火もひとつ消えてしまった。潔いというよりも、政界そのものが振り回された感しか残らない。何がなんでもやり遂げる意思がなかったからだ。

記者会見からは、厳しい顔ではなく、安堵の表情が伺えた。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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