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日テレ「花咲舞が黙ってない」は日曜日に見たかった!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です。

誠に申し訳ないが、昨日(2014/06/11)、はじめて、日テレの「花咲舞が黙ってない(水 22:00)」をたまたま見た。

http://www.ntv.co.jp/hanasakimai/chart/index.html

そして、今、ハマってしまって、無料配信の第9話をネットで再視聴している。半沢直樹が好きな人にはオススメしたい!しかも、来週の水曜日がもはや最終回だという!。なぜ、このドラマが、もっとネットで話題にならなかったのが不思議でならない。

http://cu.ntv.co.jp/hanasakimai_09/

原作は、あの「半沢直樹」の池井戸潤氏の「不祥事」「銀行総務特命」だそうだ。半沢直樹の人気にもっとあやかれたのではないだろうかと思う。しかも舞台は、同じく銀行という身近でありながらも、組織という世界ではかなり特異な組織が垣間見ることができる。

それぞれの業界には、それぞれ独自の慣習やビジネス・モラルがつきまとう。しかし、組織に属してサラリーをもらっている以上、理不尽な事は日常茶飯事。サラリーは、むしろ我慢料といってもいいのかもしれない。半沢直樹も、花咲舞も、我慢しないところが、面白みだ。このドラマは主婦向けでもなければ、学生向けでもない。サラリーをもらい、保身を考え、ローンを抱えている人にこそ、ぜひ見てもらいたい。

後先を考えずに上司や同僚や顧客に、まともな正論で挑めたらどれだけ幸せだろうか?というファンタジーを見せてくれる。半沢直樹の「やられたら倍返しだ!」は、まさにその真骨頂であった。この花咲舞も、杏のキャラクター力も手伝って、NHK「ごちそうさん」の、おねえさんとの陰湿な駆け引きではなく、底抜けに立ち向かってくれている。きっと、サラリーマン、OLならば共感できるところが多いだろう。

惜しむらくは、このドラマは、日曜日にのんびり見たかった…。すでにドラマは、フジの「月9」が何をやっているのかもわからない。また、あれだけ社会問題にもなった「明日ママがいない」ですら、ラストの拍子抜けでスポンサー全オチというメディア史に刻まれたテレビ局の矜持も尻すぼみとなってしまった。

少しコミカルだが、「花咲舞が黙ってない」は、銀行業界という激しさと厳しさと、アホらしさを兼ね揃えているところを見事に見せきってくれている。おそらく、務め人にしかこの醍醐味はわからないだろう。銀行という事業そのものの本質、セクショナリズム、顧客とは?いろんな?に直面する。

家庭のオンナ・コドモには、この水曜日の22:00のドラマは、何が面白いのかはわからない。金曜日・土曜日とリフレッシュした後のサラリーマンが、来るべき月曜日に、ハネを休めている時にこそ見せるべきだ。

幸いにも 日テレ オンデマンドは一話づつでも購入できる。見逃したドラマは、後追いできる仕組みだ。

しかしだ!。いつでもどこでも見られる…というコピーは、何も心に訴えたりはしない。むしろ、日曜日の夜22:00にしか見れません!で無料で1話づつ、再放送をするのはどうだろうか?先に見たい人はどんどん先に見て、個性あふれるゲスト俳優陣への罵言雑言を並び立てるのもいいのではないだろうか?もはや、共感できるドラマを共有し、話題を喚起しなければならない!

こんな面白いドラマを8回も見逃していたとは…いよいよ来週の最終回くらいはちゃんと見たいと思った!

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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