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#ポールマッカートニー 全公演中止に。

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

※追記 2014年5月20日火 午前10時34分

ポール・マッカートニーさん 全公演中止に NHKニュース

5月20日 10時29分

来日中の元ビートルスのメンバーで、ロック歌手のポール・マッカートニーさんのコンサートについて、主催する会社は本人の体調不良のため、予定されている21日の日本武道館公演などすべての公演を中止すると発表しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140520/j64497910000.html

http://www.47news.jp/FN/201405/FN2014052001001249.html

公式サイトも更新された

http://outthere-japantour.com/

お客様へ

2014年5月20日

5月17日(土)、18日(日)の国立競技場公演を延期しておりましたポール・マッカートニー OUT THERE JAPAN TOUR 2014 のコンサートですが、ポール・マッカートニー本人の体調の回復を待ったものの、十分な演奏を行うまでに回復しないという事情で、5月21日(水)日本武道館公演、及び5月24日(土)ヤンマースタジアム長居公演も含めた全ての公演を、正式に中止とさせていただきますことをご報告致します。

公演を楽しみにされていたファンの皆様、ご期待に添えない結果となり深くお詫び申し上げます。

5月17日(土)の公演延期の際に皆様にご報告させていただいた「ウイルス性炎症」による体調不良が回復せず、昨日19日(月)、引き続き静養に専念すべきとの医師の診断の結果を受けました。

これを受けて、アーティスト側、招聘元および日本公演主催各社で協議を重ね、ここで無理をしてステージに立つよりも、ポール・マッカートニー本人の完全な体調回復を最優先すべきと判断し、非常に残念ながら、ポール・マッカートニー OUT THERE JAPAN TOUR 2014 の全公演を中止とさせていただく事を決定致しました。

今回のツアーに関しましては、度重なる延期決定に加え、結果として全公演中止という事態となり、皆様には大変ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

今後は、ポール・マッカートニー本人も希望している早期再来日公演の実現に向けてアーティスト側と協議してまいります。

チケットに関しましては、5月22日(木)10:00から6月9日(月)まで、ご購入先にて払い戻しをさせていただきます。

各プレイガイドの払い戻しのご案内は、準備が整い次第、

公演公式サイト、テレドーム(自動音声案内)にて順次掲載致します。

公演公式サイト http://outthere-japantour.com/

テレドーム(自動音声案内)0180−99−3335

最終決定及び、ご報告が遅れましたこと心よりお詫び申し上げます。

東京公演主催

キョードー東京/テレビ朝日/WOWOW/朝日新聞社/日刊スポーツ新聞社

TOKYO FM/ニッポン放送/文化放送/InterFM/J-WAVE/タワーレコード/ぴあ/電通

大阪公演主催

キョードー大阪/キョードー東京/朝日放送/FM802/FM COCOLO/WOWOW/朝日新聞社

タワーレコード

本日のこの発表を心から、主催者であるキョードー東京さんに感謝したい。

あとは、ポールの体調復帰を待つばかりだ。

本来この記事は、「キョードー東京がやるべきこと」であったが、公演、29時間前にリリースされることによって、やるべき事をすべてやっていただいたと思う。

英断に感謝します。

※ 追記 終わり(2014年5月20日火午前10時49分)

2014年5月19日月午後10時2分

ポール・マッカートニーの国立競技場でのライブは、合計3回(5/17 5/18 5/19)中止となった。

すでに、それまでの経緯は、お伝えてしてきた。

#ポールマッカートニー 延期の機会損失金は約3億円、遠征組の社会損失2億7,500万円

#ポールマッカートニー 公演延期、現場で聞いたその瞬間!

ライブ会場で発せられたメッセージは、常に

詳細につきましては、公式サイトでご確認ください」である。

http://outthere-japantour.com/

※キョードー東京さんのいう公式サイトとは、今回のツアー公式サイトのことである。

現在、予定されている公演は、明後日、2014年5月21日(水)武道館  2014年5月24日(土)大阪・長居スタジアムの2公演を現在のところ予定している。しかし、その公演を楽しみにする一方、本当に開催されるのか?という疑問に満ちあふれてきている。

1日目の公演中止と延期が発表されたのが、開場予定時刻を過ぎて、開演時間の90分前。2日目の発表も同じく、開場時間が過ぎ、開演時間の70分前である。これを日本では、通常、「ドタキャン」と言う。3回の公演中止(うち1回は、本日2014年5月19日の延期公演)で、チケット5万5,000枚×2日分がまったく消化されないままで今日に至っている。

フェルミ推定での試算だが、一公演あたり、チケット売り上げのみで約8億5,250万円の売上。2回分で、

約17億500万円の売上が、中に浮いている状態だ。もちろん、会場費および、警備スタッフ、運営スタッフ、ツアースタッフに打ち上げられなかった花火などの膨大な経費はすでに発生している。

キョードー東京の初日5/17土の公演中止声明の対応は、ギリギリまでねばった対応としての判断だった。ポール・マッカートニーのLINEでも同時刻に知らせられた。ポール・マッカートニー公式LINEアカウント〔LINE ID: @paulmccartneyjp〕

これは、まだ不幸中の幸いの対応だった。3つの対応があった。

【1】5/18日の通常開催

【2】5/19月の同会場での振替公演対応

【3】払い戻し金にも翌5/18日の10:00より対応

そして、翌、5/18日の対応は最悪だった。

【4】前日よりも遅い5/18日公演直前70分前の中止発表

【5】5/19月の同会場での振替公演中止

【6】払い戻し金の中止

【7】5/21水武道館 5/24土大阪・長居スタジムは開催予定

【8】振替、延期、中止、払い戻し等のご案内は詳細が決まり次第オフィシャルサイトで発表させていただきます。お手元のチケットは、そのまま大切にお待ちくださいますようお願い申し上げます。'''

【4】は言語道断である。14:00のサウンドチェックがなかった時点で、中止を告知すべきであった。日本各地からの遠征組はこの時間であれば、新幹線や飛行機をキャンセルすることだってできたはずだ。70分前となると、都内からの参加者も向かっているのだ。

【5】この振替を中止する判断は、アーティストの体調を考えて、正解だろう。

【6】しかし、これを受けて、払戻金を中止する意味は全くわからない。

【7】開催できない場合は、いつの時点で発表するつもりだろうか?

【8】現行のポールの来日スケジュールで、韓国ソウルでのライブが、5/28水に決定しているので、この期間での振替、延期はありえない。もし、振替公演が、あるとすると、6月に入ってからの、上海、香港公演の前後で間あろう。それも、2014年6月19日(木)からのアメリカ・ルイジアナ州のニューオリンズを考えると、6月17日(火)までの間である。あくまでも推測だが、万一、振替の可能性のある場合は、韓国のライブ終了の翌々日の5月30日(金)から6月17日(火)の間の19日間と推測できることができる。お手元のチケットを、そのまま大切にお待ちくださいますようお願い申し上げます。というのはそれにかかっているのかもしれない。

国立競技場クラスの公演日の会場費は3,000万円 準備・撤収で前後、最低でも合計6日は必要だ。2デイズでやるとすると、6月7日土8日 あたりだろう 6月14土15日 どちらかの週が、上海・香港週になるだろう。通常ツアーマネージャーならばそう考える。これらは、すべて、ポール・マッカートニーが、武道館、大阪、ソウルを成功裏に終えられたならばという前提条件つきの仮説だ。

これらのスケジュールもすべて、5/21水の15時からの開催の48年ぶりの武道館を終えてからだ。

http://outthere-japantour.com/budokan/index2.html

それでなくても、武道館は、平日の昼間で4万円〜10万円の高額な、いわば特殊な公演だ。振替や延期は、不可能に限りなく近い。しかし、すでに水曜日の武道館ライブまで42時間後に迫っているのだ。

キョードー東京さんが主催者としてやるべきこと

ここまで、現状を説明してきた。キョードー東京さんの立場ならば、やるべきことが見えているはずだ。

【1】武道館公演、24時間前まで(2014年5月20日火15:00)に、開催決定を予定ではなく、開始できるかどうかを公式サイトで明記する。

それは、つまり、アーティストであるポール・マッカートニーの体調を告知すべきである。

日本のファンは何が何でもコンサートをやれ!と言っている訳ではないのだ。本当に御年71歳の彼の体調を心配して夜も眠れないのだ。もし、万が一のことが日本で起きたら…と心から危惧しているのだ。そこで、体調がすぐれていないならば、明日、24時間前に中止を発表すべきだ。 もちろん、問題がなく回復しているのならば、リハーサルを同時間におこない、体調チェックのパフォーマンスをやってみせるべきだろう。前日にリハーサルができないような状態で、武道館ライブを決行すべきではない。この先のツアーは、2014年7月7日(月)の米国ペンシルバニア州のピッツバーグまで続いているからだ。主催者としの矜持を見せてほしい。

【2】5/17土(5/19月)、5/18日の振替ライブのある可能性を月末までに発表すること。

振替コンサートの期間は、今回のアジアツアーでは、たったの19日間だ。そのスケジュールを発表すること。

6月7日土8日に開催できるのであれば、最低源の告知を一週間は必要だ。振替の可否をいずれにせよ、5/31日土を発表リミットとすればよい。もちろん、その前に発表でもいいが、いつ発表するかがわかるだけで現在のファンの心境は落ち着きを取り戻せる。

そして、これによって、今回の会場費や運営費の損失総額が見え、保険の適応やアーティスト側へのペナルティなども算出できる。すると、払い戻しがいつから可能かが見えてくる。オシリを決めることはすべてを決めることに通じるのだ。

【3】払い戻しの期間を発表する。もちろん、それには先行やら最速の手数料も含める事。

最速で予約できても、それはコンサートが実施されなければ何も意味をしないからだ。振替にのぞむか、払い戻しにするかも事前に決めれば、その払い戻しに応じたチケットを再販できるチャンスがでてくる。

キョードー東京さんは、現在、公演のおこなわれていない、2日間の約17億円もの金額をプールしている状態だ。振替のライブをやらなければ、損害も大きい。

しかし、一番大事なのは、参加する顧客だ。今回の事故はアーティスト側に強く訴え、不調のままでは日本のファンが悲しむだけな事を伝えて欲しい。

そして、一日でも、一秒でも早く体調の回復の兆しがあるならば、コンサートの開催に関係なく、世界のファンに向けて体調を発表してほしいと願う。

prayforpaul のハッシュタグで世界のファンが、ポールの体調を気遣っている。

【関連情報】

【コラム】ポール・マッカートニーのOut There、大韓民国

今回のツアー・スケジュール

2014年4月19日(土) モンテビデオ Estadio Centenario (ウルグアイ) 

2014年4月21日(月) サンチアゴ Movistar Arena(チリ) 

※ウルグアイからの荷物トラブルの為、4月23日(水)へ延期 

2014年4月22日(火) サンチアゴ Movistar Arena(チリ) 

2014年4月23日(水) サンチアゴ Movistar Arena(チリ)

※4/21(月)からの振替

2014年4月25日(金) リマ Estadio Nacional (ペルー)

2014年4月28日(月) キト Estadio de Liga (エクアドル)

2014年5月1日(金) サンホセ Estadio Nacional (コスタリカ)

2014年5月2日(金) エレディア Estadio Nacional (コスタリカ)

2014年5月15日(木)18:02 チャーター機で成田空港到着

2014年5月17日(土) 東京、国立競技場(National Stadium) (日本)

※中止 5月19日(月)へ延期

2014年5月18日(日) 東京、国立競技場(National Stadium) (日本)

※中止 振替公演未定

2014年5月19日(月) ※5月17日の振替公演 ※中止 ※振替公演未定

2014年5月21日(水) 東京 日本武道館 (Budokan) (日本)

2014年5月24日(土) 大阪、ヤンマースタジアム長居(Yammer Stadium Nagai) (日本)

2014年5月28日(水) ソウル、チャムシル総合運動場(Jamsil Sports Complex Main Stadium) 

2014年6月 上海 予定

2014年6月 香港 予定

2014年6月 日本振替公演(推測)

2014年6月19日(木) ニューオリンズ New Orleans Arena

2014年6月26日(木) ルイビル Yum! Center (アメリカ・ケンタッキー州)

2014年7月5日(土) アルバニー Times Union Center (アメリカ・ニューヨーク州)

2014年7月7日(月) ピッツバーグ Consol Energy Center (アメリカ・ペンシルバニア州)

http://www.paulmccartney.com/

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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