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LGの84インチTVを"窓"にするという発想

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

YouTubeを活用した企業の「CM」とは、テレビでの「コマーシャル・メッセージ」ではなく、ユーザー間での「コミュニケーションメッセージ」の意味へと変化している。

84インチものテレビがリビングにあるとそれだけで存在感がありすぎて、大変だけど、それが窓にあればどうだろうという気分にさせてくれるのがこのCMだ。

ほとんど演技だとも考えられるが、実際にこのイタズラは仕掛けて見ると楽しそうだ。

他人のオフィスで窓の景色にそれほど気を使う人はいないから気づかれにくい。

いや、本当に気づかないほどの画質だったのかもしれない。

人は、テレビを窓として、認識できるかどうかにかかってくる。そうなると、大型テレビ、いや窓型テレビに必要なのは、窓にふさわしいコンテンツだ。

4K 8Kの世界の景色のいいオフィス映像、自然の画像、ライブな景色。 没入感を感じさせるコンテンツが必要となってくる。 当然、窓のニーズならば開けられたり、防水機能、日光が通過できるなどいろんな技術が必要となる…。

新しいテレビという「窓」の使い方を考えさせられる映像コミュニケーション・メッセージだった。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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