シャラポワ選手がシュガーポワ選手になる理由
【追記:2013/08/22】
やはり、予想どおり、シュガーポワ選手にはならないという判断をしたようだ。
それでも、十分PR効果のあったアプローチであったと思う。
【/追記:2013/08/22】
これは見事なプロモーションだといえよう!
この裁判所に申請したことによって、一気にシュガーポワの知名度は全世界に伝わる。
英ザ・タイム紙も、このように 「ゲーム」を「ネーム」に引っ掛けたタイトルで報じている。海外の新聞は本文よりも見出しの制作により時間がかかっている(笑)。
この申請が通る可能性はほとんどないだろう。これが、通るのであれば、アスリートがネーミングライツにこぞって登場してしまう。
たとえば、ゲームに勝つ度に名前が呼ばれるテニスなどでは、「ザ・ゲーム・イズ・ウォン・バイ・ナイキ・ナダル」(笑)とか続出するだろう。
「ウィルソン・フェデラー選手」とかも。
シュガーポワ選手は、さらに「ヘッド・シュガーポワ選手」となったりすると、もうこうなると選手名のワケがわからなくなってしまう。
この申請をフロリダ州の裁判所は、2週間だけ改名する意味は、宣伝的価値でしかないと判断し、認めることはないと思われるが、申請を出しただけでニュースになったので、 SUGARPOVA.comのいいPRになっていると思う。
そして、シャラポワ選手が単なる広告塔だけではなく、彼女の慈善財団「ザ・マリア・シャラポワ財団」が関わっていることをすぐに知る事となるだろう。そして、その活動が、彼女の祖国であるベラルーシ、そしてそのチェルノブイリ原発事故後遺症のためのプロジェクトなどに寄付されていることがわかる。これらが、さらに、SUGARPOVA.comの価値を上げている。
ニューヨークの店舗などもわかり、単なるお菓子を購入するだけでなくなっていく。
きっかけは、ネーミングライツのような突飛なアイデアでも、そこで飛びついた人たちが、思わず、ファンになるしかけをほどこしておくPRは重要だ。
自分がその製品やサービスを購入することで、どのように社会と関われるのか?。購入することの意味が問われる時代だ。
おそらく、このシューガーポワを購入している人たちの大半は、シャラポワの話になって、そのうち、いくつかの人たちは、慈善財団の話になり、そして、さらに、チェルノブイリの話になっていく…
そんなお菓子は、世界のどこにも見たことがない。