東アジアカップに臨む新戦力たち。監督が求めるサイドの動きとは?

韓国で行われている東アジアカップに参戦しているザックジャパン。欧州組や遠藤保仁、今野泰幸といったJ2組の主力抜きで戦っている今回の大きな目的は、言うまでもなく新戦力の発掘。代表初招集が7選手、候補合宿を含めて呼ばれたことはあるものの代表キャップ数ゼロの選手が7人と、これまでザックジャパンに馴染みのない選手が多く戦っている。キャップ数が二桁を数えるのが駒野友一、栗原勇蔵、槙野智章の3名だけということからも、フレッシュな顔ぶれだということが分かる。

それだけ代表に馴染みのない選手ばかりなので、韓国合宿で行われる練習もザッケローニ監督の就任初期の段階でよく見られた、基本的な戦術を植え付けるメニューが多い。もしかすると、フルメンバーの合宿でも継続して同じことをやっているのかもしれないが、普段は15分の公開で報道陣はシャットアウトされてしまうので、具体的な内容を把握するのは難しい状態だ。

公開練習で見られたサイドの戦術的な動き方

しかし、韓国合宿では公開で見られる状況が続いている。特に23日の練習では間近で取材することができた。ザッケローニ監督がどういう動きを求めているのか、わかりやすかったので改めて整理しておく。

ザッケローニ監督の戦術でよく知られているのは、サイドの動きがカギを握るということ。今合宿でもサイドの動き方は徹底して選手たちに刷り込まれている。中国戦で右サイドハーフを務めた工藤壮人は「流動的というよりは、決まり事が多い」とその印象を話している。ベストメンバーのサイドハーフ、特に左の香川真司が今は自由にプレーしているのでわかりにくくなっているが、元々このポジションは戦術的な動きが求められる。

なお、23日の練習では、相手が4バック2ボランチであることが前提となっていた。

(1)サイドハーフはスタートのポジションではワイドに張る。そうすることで相手サイドバックの注意を引く。自分が前に行けば、それだけ相手サイドバックも付いてくるし、そうすると相手サイドバックの動きに応じてDFラインも全体的に下がるので、バイタルがあく可能性が出る。

(2)ボランチ、あるいはセンターバックが縦パスを出せる体勢になったら、サイドハーフは「半円の動き」で中に入る。それと同時に味方サイドバックは攻め上がる。

(3)相手サイドバックがサイドハーフの動きについていかずステイしたら、中に入ったフリーのサイドハーフがパスを受ける。相手サイドバックがサイドハーフの動きについてきたら、空いたサイドのスペースに味方サイドバックが飛び込み、パスを受ける。

(4)相手サイドハーフがボール保持者のボランチ(センターバック)をケアせず、味方サイドバックの攻め上がりについていったら、ボランチは前にボールを運ぶ。相手ボランチが食いついてきたら、バイタルがあくので、味方トップ下がスペースに顔を出し、パスを引き出す。

この連動がサイドアタックの基本形になる。23日の練習ではパターン練習を繰り返し、フリーズさせながら選手たちに動き方を理解させていた。

25日のオーストラリア戦、短い準備期間でこの連動がどれだけスムーズに出てくるか注目したい。