ヤンキー的な立場がイベントをする際 配慮すべきこと

(ペイレスイメージズ/アフロ)

実態は詳しく知らないけれど先入観でイメージを決めつけてしまいがち。そんな世界の現実を伝えることをライフワークとしています。

今回は以下のニュースを元に記事を書いてみたいと思います。

夜にアメ車集う披露会、水戸で30年 取り締まるべきか

■数字で見るヤンキー的な世界の傾向

人に迷惑をかけるような行為もしていない

出典:朝日新聞記事

前述のニュース内にこのようなコメントがありますが、どんなに自分たちは普通だとか迷惑はかけていないと主張し、実際そうだったとしても、社会には先入観というものが存在しています。特に夜の世界やヤンキー的な存在、またオタク等の文化圏全体に該当する立場などはステレオタイプなイメージが先行している為、誤解される機会は少なくありません。そうした状況を冷静に見る為に重要なことは数字で見てみることです。

ヤンキー的なイベントを考えていくために、記事で取り上げられている「披露会」が直接暴走族に関係した存在、若しくは暴走行為だとするわけでは決してありませんが、この件を考えるデータとして国内の暴走族の動向を調べてみました。

『平成28年警察白書』内に暴走族の勢力と動向をまとめている項目があり、その情報をまとめたものが下記のグラフです。

平成28年警察白書より
平成28年警察白書より

結果から見えてきたポイントは

・暴走『族』及び暴走行為に参加する『総数』は減少傾向

平成23年(2011)7193人→平成27年(2015)5416人(約25%減)

・個人による暴走行為の割合が増加

平成23年(2011)約60%→平成27年(2015)約72%

(暴走行為の10人に7人が個人による)

・暴走行為件数(回数)は5年間で増減なし

個の時代と言われている流れがヤンキー的な文化でも確認されることがとても興味深く、暴走族という集団は時代から徐々に消えつつある集団のようだとわかります。確かに駅前や深夜の道路で集団で暴走行為に興じる姿を見かける頻度は減っているように感じます。

暴走族におけるこうした傾向から、所謂ヤンキー的な文化圏全体で『集団(チーム)』が構成される機会は少なくなっているのでは?と推測できます。個人で情報発信が出来る時代のため、組織に所属することで得られるインセンティブは減少している時代になっていそうです。とはいえ、承認の機会を求めたり共有の趣味を持った者同士が情報共有し合う機会への需要は一定数存在しているはずです。そうした機会を補完する意味で前述の記事で紹介されている「披露会」は機能しているのではないでしょうか。

■先入観を持たれる立場にあることが自覚できているかは重要

どんなジャンルであれ、自分の趣味を誰かと共有したいと考えることは自然な感覚です。しかし正体不明の存在だと見られている立場の場合は好き勝手振る舞うには厄介さがついて回ります。例えば前述の記事を読んでもヤンキー的な世界に精通している人でない限り、「披露会」と暴走族及び暴走行為との違いはわからないものです。わからないからこそ「なんか怖い」と苦情を警察や行政に持っていくことは当然の流れだといえます。

個人が集える機会と居場所とても大切なものです。だからこそ継続していくためにも群れているだけではいけません。組織化が必須とは言いませんが、人目につく場に自分たちの存在を晒す以上は、統制する代表者を決め、同時に参加者全員がこのイベントが周囲からどのように見られるかを意識しておくことは重要です。正体不明な存在に向けられているネガティブなイメージを侮ってはいけません。こうした配慮を疎かにしたまま行われるイベントは永遠に社会からの承認を得られることはなく結果として継続が困難になるのは歴史が証明しています。

■誤解されやすい立場が時配慮しておいたほうがいい1つのこと

データからヤンキー的な領域にも個人の時代が訪れていそうだというトレンドが見えてきました。組織から個人の集合体への流れはどの領域でも共通しているようです。一方で、共通の趣味をもった個人が集う機会というものは、コントロールが極めて難しい集合体であり複雑なルールを作るだけでも管理が出来ないものです。では集合体がよりマシな状態になるために現実的に可能な範囲で配慮出来ることは何があるのでしょうか?それは

『報告書(レポート)作成と共有を行う』ということしか無いと思います。

ヤンキー等の立場が正体不明の存在だと思われることは仕方がないことかもしれません。しかし正体不明な状態というのは、無知な状態です。無知は『恐怖』の源泉になり、恐怖は排除の動機になります。知ってもらうことに全力を捧げる必要はありませんが、自分たちの居場所を誤解されないように、自分たちの存在が脅威だと思われないようにするためにはデータをとっておくことは重要です。見ているとSNSなどに記録を残している方は少なくなさそうです。その作業をもう少しだけ頑張ってデータを取って控えるところまでやることをおすすめします。

イベントをやるなら動員人数や売上、トラブルが有った際にはその記録を残しておきましょう。得られた結果を積極的に知らせに行く必要はありませんが、知りたいと思う人が現れた際に備えて情報を記録し保管しておくことは難しい知識がなくても出来るシンプルだけれど効果的な自分たちの正当性を主張するための手段なのです。

知らない属性に恐怖を覚えている人は知る機会を、自分たちの居場所を作りたい人は知らせる努力をお互いに持つことが求められている時代だと様々なニュースを見ていて感じます。誤解されやすい立場にいる方へのアドバイスのような記事になりましたが、誤解している側の人にも少しだけ知らない世界への好奇心を持ってみてはいかがでしょうか?無知と無関心を超えて行くことが生きやすい世の中を作る上で何より大切なことですよ。とお伝えして筆を置きます。

お読みくださりありがとうございました。