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【速報!】元日本リーグ選手&前バンクーバーカナックスの指揮官が、カナダ代表を率いて平昌五輪へ!!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ウィーリー・デジャーデン ヘッドコーチ(Photo:Jiro Kato)

カナダのメディアによると、来年2月に韓国で行われるピョンチャン オリンピックの男子アイスホッケーに出場するカナダ代表ヘッドコーチ(HC=監督)に、今季までバンクーバー カナックスのHCを務めていたウィリー(ウィルバート)・デジャーデン(60歳) が就任する見込みとなったそうです。

▼日本リーグでプレー

カナダのサスカチュワン州で生まれたデジャーデンは、20歳の時に来日し岩倉組(後の雪印)のFWとして、1季だけながら日本リーグで活躍。

日本を離れてからは、祖国のカナダやヨーロッパでプレーを続けたあと、28歳に(専任の)指導者へ転じ、カルガリー大学を率いました。

▼日本リーグでコーチ

その後、デイブ・キング(長野オリンピック日本代表GM)に推薦されたのが縁となり、西武鉄道(既に廃部)のコーチに就任。

37歳にして、再び日本へやってきたデジャーデンは、5季にわたって(途中に2季ほどカナダでコーチ)西武と雪印のコーチを歴任。

西武を15季ぶりの日本リーグ優勝へ導いたのに加え、前年に最下位と低迷した雪印をプレーオフへ導くなど手腕を発揮しました。

▼雪印の廃部で帰国

食中毒事件の影響で、雪印が廃部になったのを機に帰国したデジャーデンは、WHL(カナダのジュニアリーグ)メディシンハット タイガースのGM兼HCに就任。さらに、ホッケーカナダ(カナダ協会)から指導力を評価され、U20代表のHCも歴任。

▼NHLチームから白羽の矢

53歳となった2011年の夏、今度はNHLのダラス スターズから白羽の矢を立てられ、アソシエイトコーチ(トップアシスタントコーチ)に抜擢。

“ダラスの頭脳” を2季ほど担ったあと、アフィリエイトチームの(AHL)テキサス スターズのHCに任命され、最優秀コーチ賞に輝いたのに続いて、就任2季目にはチームを頂点へ導き、(AHLのチャンピオンに贈られる)カルダーカップを獲得しました。

▼バンクーバーカナックスのHCに

このような経歴を見込まれ、バンクーバー カナックスや、ピッツバーグ ペンギンズからオファーを受け、面談を行った末、2014年6月にバンクーバーと契約NHLチームのHCとなったのです。

しかし、チームは過渡期を迎え、初年度こそプレーオフに進んだものの、就任2季目の昨季と今季はレギュラーシーズンで敗退。

今季の全日程を戦い終えた4月11日(現地時間)に、解任されてしまいました

▼カナダを3連覇へ導けるか !?

まだ正式な発表はないものの、デジャーデンHCが就任すれば、最大の命題となるのは「オリンピック3連覇!」

バンクーバー、ソチと違って、現役NHL選手の出場が見込めない中、”ホッケー大国” だと信じてやまないカナダのファンを喜ばすことができるのか !?

日本のアイスホッケーファンの前でも披露した高い手腕に、注目が集まります。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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