【NHL】シドニー・クロスビーが見限った長年にわたるジンクスには、今でもご利益があるのか!?

サンノゼシャークスを下して昨季のチャンピオンに輝いたピッツバーグペンギンズ(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

今季のNHLのチャンピオンを決める 「スタンレーカップ ファイナル」が、いよいよ明日(現地時間)から始まります。

東と西のカンファレンスを制して頂上決戦まで勝ち上がってきたのは、ピッツバーグ ペンギンズ ナッシュビル プレデターズの2チーム。

▼カンファレンス優勝チームへトロフィー授与

ピッツバーグも、ナッシュビルも、ともに3つのラウンドを戦い抜いて、所属するカンファレンスのチャンピオンに輝いたことから、カンファレンスファイナルの最後の試合を終えた後、チャンピオンの証が手渡されました。

4勝3敗でオタワ セネターズを振り切って、イースタンを制した ピッツバーグ ペンギンズには、プリンス オブ ウェールズトロフィーが!

一方、4勝2敗でアナハイム ダックスを下し、ウエスタンの覇者となった ナッシュビル には、クラレンス キャンベルボウルが!

それぞれNHLのビル・デイリー 副コミッショナーから贈られました!

▼トロフィーの扱いは好対照

両チームへのトロフィー授与の動画をご覧いただいて、何か違うことに気づかれた方も多いのでは?

ピッツバーグは、キャプテンのシドニー・クロスビーらが、トロフィーを手にしたのに対して、、、

ナッシュビルは、トロフィーが授与された後、チーム全員での記念撮影になっても、誰一人として、手を触れる者は見当たりませんでした。

▼NHLで言い伝えられてきたジンクス

「せっかく授与されたのに、手も触れないなんて失礼じゃないのか !?」

こう思わる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はNHLで言い伝えられてきた 「長年にわたるジンクス」によるものなのです。

どのようなジンクスかと言うと、

「カンファレンス優勝を果たしたあとに授与されたトロフィーに触ると、(優勝チームに手渡される)スタンレーカップを触ることができない」

というもの。

▼トロフィーに触らなかった理由

ジンクスに従って、クラレンス キャンベルボウルに触れなかったナッシュビルを率いるピーター・ラビオレット ヘッドコーチ(52歳)は、これまで2006年にカロライナ ハリケーンズ、2010年はフィラデルフィア フライヤーズと、HCとしてチームをスタンレーカップ ファイナルへ導きました。

カロライナでは、ジンクスに従ってカンファレンス優勝後にトロフィーを触らなかったところ、チャンピオンに輝きスタンレーカップを獲得!

対してフィラデルフィアでは、どのような心境の変化があったのか(?)カンファレンス優勝後にトロフィーを触り、ファイナルでシカゴ ブラックホークスに敗れ、涙を呑む結果に・・・。

それだけにラビオレットHCは、コーチや選手たちとともに、クラレンス キャンベルボウルに指一本触れず、スタンレーカップファイナルに臨みます。

▼クロスビーは真逆の作戦が成功

一方、ジンクスなんてお構いなしに、多くの選手たちがプリンス オブ ウェールズトロフィーを触っていたピッツバーグは、キャプテンの シドニー・クロスビー(FW・29歳)の考えが影響を及ぼしている様子。

クロスビーも、カナダのジュニアリーグでプレーしていた頃から、「チャンピオンになるまで優勝カップを触らない」というジンクスを貫いていたそうですが、その考えを変えるキッカケとなったのが、デビュー3季目に初めてのプレーオフ(2008年)を戦った時でした。

イースタンカンファレンスで優勝し、プリンス オブ ウェールズトロフィーには触らず、スタンレーカップファイナルへ勝ち進みましたが、デトロイトレッドウイングスの前に、あと一歩及ばす・・・。

悔しさを胸に、新たなシーズンを迎えると前年に続いてイースタンで優勝。スタンレーカップファイナルでデトロイトとの再戦が決まると、クロスビーは考えを一転

「1年前に敗れた相手だから何かを変えよう」と、今度はプリンス オブ ウェールズトロフィーを、しっかり受け取る “真逆の作戦” に転じて、デトロイトとのリターンマッチに挑むと、今度はチャンピオンに輝いたのです!

“真逆の作戦” は、昨季のプレーオフでも成功し、スタンレーカップファイナルを制したとあって、クロスビーを筆頭に多くのピッツバーグの選手たちが、今年もプリンス オブ ウェールズトロフィーを触っていたのです。

▼クロスビーはやめてしまったけれど・・・

このようにクロスビーは、「カンファレンス優勝を果たしたあとに授与されたトロフィーに触ると、スタンレーカップを触ることができない」というジンクスどおりに行動するのを、やめてしまいましたが、、、

「2009年にピッツバーグが優勝した翌年(2010年)以降、昨季までの7年間で、カンファレンス優勝を果たして授与されたトロフィーに触って優勝したチームは、昨季のピッツバーグのみ」

つまり、ピッツバーグだけにしか(これまでのところ)当てはまらないようです。

もしも、明日から始まるスタンレーカップファイナルで、ナッシュビルが初めてのチャンピオンに輝けば、クロスビーが見限った「長年にわたるジンクス」は、今も尚ご利益がある証明となりますが、果たしてどんな結末が待っているのでしょうか?