#3 岡崎富夢×岩佐大輝 「日本でいちばん屋上を愛する男」が創造する突き抜けたビジネスとは

非日常的なリゾート空間がテラスにひろがる

屋上に新たな価値を生み出したラグジュアリーテラス「COLORS」を生んだ男、岡崎富夢との対談は濃さを増していく。執念ともいえるほど熱い岡崎富夢のビジネス観を語ってもらった。

<#1「日本でいちばん屋上を愛する男」のその後に迫る>

<#2「日本でいちばん屋上を愛する男」の運命を変えたできごと>

岩佐)僕の家も富夢ちゃんのCOLORSセットをいれてる。そこでお風呂に入ったり、友達集めてワイワイしたり、すごく良い時間をすごしているんだ。こんなステキな商品を作る富夢ちゃんだけど、アウトサイドリビングの世界で一番になれた理由は何?

岡崎)うちの会社は、製品が強いから。製品とサービスに対するコスパが一番だから。なぜそうなったかっていうとね、それは僕が一番のユーザーで、考えつくされたプロダクトバリューを提供しているからなんだ。製品とサービスは、やっぱり経営者が一番のユーザーであることが大事。自分が使う側として、快適であるものがいい。それを提供したいと常に思ってるんだ。

それに、僕らは2人だけで会社をやっているから、固定費が抑えられていることによって、競争相手が実現できない低コスト化ができる。ビジネスは「固定費」と「販売量」。利益を目指そうとすると、販売量を増やすか、固定費を減らすかしかない。COLORSの場合、売上を伸ばしても、固定費は2人だけって決めてるんだ。普通だったら、本社つくって、青山にショールーム借りて、社員ガンガン雇って、みたいな固定費をかけようとするよね。でも僕はそうしない。販売戸数を増やしていきながらいかに固定費をかけないか、これを実現するのが僕のイノベーションなんだ。

Villa COLORSにて GRA代表岩佐(右)とPASIO代表岡崎富夢(左)
Villa COLORSにて GRA代表岩佐(右)とPASIO代表岡崎富夢(左)

岩佐)富夢ちゃんの戦略は一貫してる。これからどんな成長をしていきたい?

岡崎)今時代が変わって、在宅やテレワークがすすんで家にいる時間が長くなったよね。だから家の楽しさを求める流れは絶対くると確信してるんだ。そこにCOLORSの成長はある。でも建設業界は厳しくて、人口減少にともなって今後10年で住宅マーケットは6割に縮小するっていわれてる。だからここからはマーケットシェアを狙うことよりも、COLORSを軸にしたライフスタイルに賛同してくれる人たちに対して価値を提供できるような、量から質のビジネスに転換していこうとしてるんだ。

岩佐)富夢ちゃんが目指す「COLORS」とは?

岡崎)僕はCOLORSを尖ったセグメントブランドにしたい。これからのビジネスは、個性や付加価値を大事にしたセグメントビジネスと大衆ウケするマスビジネスに2極化していくと思うんだ。日本っていうのは一億総中間層だから、すぐにマスビジネスをやろうとする。せっかく個性をもったこだわりのものを起ち上げたのに、もっと多いラインアップ、もっと多い展開を狙いはじめてマスに変わっていくよね。一方でヨーロッパはセグメントビジネスがものすごく強いの。彼らは貴族文化による階層意識が根付いているから、マスっていう概念がない。そういう場所で生まれたセグメントビジネスの強さは数字でみると明らかなんだ。例えばユニクロは2兆円売っていて利益は2千億。エルメスは7千億円売って、利益は2千5百億円。30%の売上しかないのに、利益は1.3倍。100年後どっちが生き残っていると思う?僕はエルメスだと思う。これがセグメントビジネスの強さなんだ。僕はCOLORSは完全なセグメントブランドだと思ってる。こども心をもったお洒落な大人たちだけに、違いが分かる大人たちだけに買ってもらえればいい。全部の人間にこれを買ってもらおうなんて微塵も思っていない。違いが分かる人にだけ売る。僕はマーケットのニーズを見据えて商品を売っていくことと同時に、「売らない」ことも大事にしているんだ。ポルシェのCEOが「1ストリートでポルシェを2台以上みたら、戦略性を疑う」って言ったように、セグメントビジネスでは「売らない」ことがブランド価値を高めるために必要なこと。だから僕は人間性,戦略性,センスを兼ね備えた思いを共する経営者とだけパートナーを組んで、シビアにビジネスをやるんだ。

#4「日本でいちばん屋上を愛する男」が語る人生の物語 に続く>