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ハワイへの恩返し!日本人が立ち上がった

伊藤寧章ハワイ発「Made in Hawaii TV」プロデューサー
活動を立ち上げた山本訓照さん(向かって左)と岩瀬英介さん

 日本人といえば世界でどんなイメージを持たれているのだろう。礼儀正しい、謙虚など、おとなしい印象が強いのかもしれない。最近は日本人は「助け合い」の精神が大きいという声を聞くことも多くなった。震災後の人々の行動などに世界中から驚きや称賛の声が寄せられていることも確かだ。

 ハワイでも日本人による助け合いの精神が今、大きなムーブメントとなっている。「111 ハワイプロジェクト」という活動がハワイで働く日本人によって立ち上げられた。

 大企業の進出が多いハワイで、埋もれてしまっているハワイ産の”本当にいいもの”を一つのブランド化して販売。その売り上げの一部はハワイの環境、文化の保護団体へと寄付される。

 つまり、旅行客も買い物をするだけでハワイの社会貢献、地域活性につながる新しいプロジェクトだ。地元企業、消費者、地域社会のみんなの力でハワイを元気にしていこうという考えがコンセプトになっている。

 そもそもハワイへ移住している人の中には、「ハワイに住まわせてもらっている」という意識が強い人も多く、ハワイへ何か恩返しをしたいと考えたことからこのプログラムが誕生したという。日本から7000km離れたハワイでも日本人の助け合い精神は健在なのだ。

 さらに、大きな活動にするため、「111ハワイアワード」も発表された。

 ハワイの好きなサービス、店舗をオンラインで投票。各カテゴリーのランキングと総合順位が発表され、1位の店舗はその後1年間、日本とハワイのメディアで大々的に取り上げられる。

 第1回目の受賞式が10月に行われたばかりだが、地元メディアからも注目され、大変な盛り上がりを見せた。まだ始まったばかりの取り組みだが、今後は日本人がハワイに貢献する大きなムーブメントとして続いていくに違いない。

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 ハワイには「人」や「物」に寛容で、思いやりあふれるアロハスピリットという精神がある。アロハの心と日本人の助け合い精神の両方を携えて、ハワイで日本人ができることはまだまだ増えていきそうだ。

ハワイ発「Made in Hawaii TV」プロデューサー

東京都出身。在ハワイ26年。高校卒業後ハワイに移住し、Hawaii Pacific Universityを2003年に卒業。2005年アパレル会社を設立。2014年に広告代理店・TV制作会社「A.P.O. Entertainment Production」を設立し、日本全国のケーブルテレビ1600万世帯、ハワイ内90以上のホテルの38500客室、日本-ハワイ間のハワイアン航空機内全便で随時放送される「Made in Hawaii TV」の制作・運営を行なっている。2022には「株式会社MOA」を設立しハワイ体験プラットフォーム「ALOCO・アロコ」運営。情報&体験で日本とハワイをつなぐ。

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