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熱帯低気圧は台風に変わり、8月13日に静岡県にかなり接近か

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧の情報(提供:ウェザーマップ)

13日に静岡県にかなり接近か

熱帯低気圧は11日午後6時の段階で静岡県の南500キロほどのところにあるものとみられます。

今後北東に進んでいきそうです。13日午後3時の予報円の中に静岡県が入っています。10日の予想よりも接近の時間が遅れ、13日に静岡県に最も近づきそうです。

特徴は

台風に変わるであろう熱帯低気圧の特徴は2つあります。

①静岡県に近いところで台風が発生

11日午後6時の段階でまだ台風に変わっていません。10日の予想よりも台風に変わるタイミングが遅れています。今後、静岡県のかなり近いところで台風に変わりそうです。

すでに11日の段階で熱帯低気圧の間接的な影響が出てきていて、台風に変わってから対策を始めては間に合わないことも出てくるかもしれません。熱帯低気圧の段階から情報収集を行ってください。

②動きがゆっくり

11日午後6時の段階で北北西に時速15キロで進んでいます。太平洋高気圧の風に流される形で動いていて、それほどスピードが上がっていません。偏西風に乗ればスピードが上がってきますが、その偏西風は北日本を吹いていて、しばらく偏西風に乗りそうにありません。今後もゆっくりと北上してきそうです。このため影響が長く続きそうです。

11日夜から13日にかけて警報級の大雨か

特徴の部分でも触れましたが、11日からすでに熱帯低気圧の影響が出始めています。太平洋高気圧の湿った空気に加えて、熱帯低気圧周辺の湿った空気も流れ込みはじめたことでにわか雨があり、雨脚が強まっているところもあります。

11日午後3時の気圧配置(提供:ウェザーマップ・筆者加筆)
11日午後3時の気圧配置(提供:ウェザーマップ・筆者加筆)

12日も熱帯低気圧または台風の周辺の湿った空気が南から流れ込みそうです。断続的に雨で、激しく降るところもあるでしょう。台風がやってくる前に土の中に水分がたまっていきそうです。

12日正午の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)
12日正午の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)

13日には、進路によっては台風本体のかなり発達した雨雲がかかる可能性があります。この場合、平地山地関係なく雨雲がかかりそうです。

13日正午の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)
13日正午の雨と風の予想(提供:ウェザーマップ)

気象庁が発表している早期注意情報を見てみると、11日夜から13日にかけて大雨警報の可能性が[中]となっています。また波も次第に高くなる予想で、13日には警報の可能性があります。

11日からお盆休みに入っている方もいるかと思います。普段と違う場所で過ごしている方もいるかと思いますので、あらかじめ避難場所などを確認しておいてください。また、海のレジャーを考えているという方もいるかと思いますが、12日にはうねりも入ってくるため、予定の変更を考えてください。

静岡県の早期注意情報(提供:ウェザーマップ)
静岡県の早期注意情報(提供:ウェザーマップ)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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