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就活相談10・地方学生が交通費を節約する方法は?

石渡嶺司大学ジャーナリスト

質問:地方の学生です。交通費をうまく節約できる方法があれば教えてください。

回答:地方の学生に話を聞くと、いくつか出てきました。

その1:「行きは新幹線、帰りはバス」

特に選考中、この手を採る就活生が多くいました。往復がバスでもいいのですが、夜行バスだと十分に眠れないまま体調不良で選考に臨むことになります。それなら行きは新幹線で余裕をもって行き、帰りはバスで節約。

その2:「往復バス、行きは到着後にホテル・銭湯で休憩」

往復を夜行バス。ただし、到着後は早朝からチェックインできるホテルを組み合わせます。これだと、仮眠できて多少は疲れが取れます。夜行バスの大手・WILLER TRAVELの宿泊プラン予約サイトには「朝からチェックイン」という項目があるので便利。

ホテルの早朝チェックイン以外だと、早朝営業もしているスーパー銭湯・健康ランド。一風呂浴びた後、休憩室で仮眠するのも手。東京・大手町に近いところだと、大井町駅そばの「おふろの王様大井町店」、お台場の「大江戸温泉物語」、ちょっと離れていますが、平和島の「天然温泉 平和島温泉クアハウス」あたりが有名です。クローズ時間などは各自で調べてください。

後楽園の「Spa LaQua」も有名ですが、入館受付8時締め切り(クローズは8時30分)、11時オープンなのでご注意ください。

その3:「ビデオボックスに休憩・宿泊」

男子学生限定になりますが、ビデオボックスで休憩・宿泊する、という話も聞きます。ビデオボックスとは、DVDを借りて細長い部屋で決まった時間、見る場所です。個室ビデオとも言って、借りるDVDはいわゆるアダルトもの(その個室で何をするのかは言わずもがな)。なので、男子学生限定という次第。

リクライニングシートのほか、フラットマットタイプの部屋もあり、3時間2000円前後、12~20時間3000円前後のところが多いようです。

中にはいわゆる性風俗店そのもの、というところもありますが、大手チェーンの「宝島24」「金太郎・花太郎」あたりだとまあ安心でしょう。シャワールームもありますし、毛布貸し出し(有料)もあるので、ちょっと休憩したり、1泊程度なら下手なネットカフェなどより安く済みます。

PC利用可能の部屋を設置しているところもありますし、アダルト以外のバラエティ・映画なども置いています。地上波放送・BS放送を見られるところもありますので男性にとっては便利。

まあ、誘惑が多すぎるのが難点でもありますが…。

その4:「交通費の二度取り」

中盤以降の選考になると、交通費を支給する企業が出てきます。このとき、選考日が重複すれば、時間をずらすように調整。そのうえで、切符を2回購入し、どちらも領収証をもらう。JRだと自動券売機なら無記名の領収証が出てくるので便利です。そのうえで、領収証をもらったまま、片方を払い戻し。で、企業には両方に請求して、1往復分は浮く、これが二度取りです。

この方法、日本経済新聞2012年3月14日付け朝刊記事で紹介されていました。

厳密には詐欺罪か何かで法律に引っかかりそうですが、領収証があれば企業としては支給するでしょう。あまり計算しすぎてもせこすぎますが、バブル期前後に学生だった社会人は一度や二度はやっている人がほとんどですし、そうそう目くじらを立てられることもないでしょう。

まあ、「交通費二度取りでめしがうまい」とか、SNSには書かないことと、何か問題があっても当方は一切責任を取らないので自己責任でどうぞ。

※『300円就活 準備編』(角川書店 電子書籍)より引用

大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計31冊・65万部。 2023年1月に『ゼロから始める 就活まるごとガイド2025年版』(講談社)を刊行予定。

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