「忘年会に行かせてあげる」と言う一見優しい夫に注意!

お母さんは忘年会を遠慮しなきゃいけませんか?(写真:アフロ)

忘年会に参加しよう

 今年も押し迫ってまいりました。そろそろ忘年会の季節ですね!仕事をしているお母さんには悩ましい季節ではないでしょうか?私が病院に勤めている時には沢山の忘年会に呼ばれて幼い子供を抱えた妻には大変迷惑をかけたと今更ながら反省しています。

 私は働くお母さんだけでなく専業主婦の皆さんにも遠慮なく飲み会に参加して下さいと勧めています。たまには日頃の鬱憤を飲み会で発散するのも良いですよね。でもあまり飲み過ぎないように注意して下さいネ!

生活自立していない束縛夫に気をつかう妻

 お子さんのいない、もしくはもう成長して手のかからないような妻なら比較的自由に外出できるでしょう。それでも生活自立していない夫がいると「俺の晩飯はどうなってるのか?」と嫌味を言われ、簡単な夕食を用意しても温めて食べればまだマシで、時には妻が帰ってくるまで手を付けない夫もいるようです。さらに妻が出かける時には「何時に帰ってくるのだ?」としつこく聞き、「9時半位かな」と妻が安易に答えるものなら、9時半ぴったりに携帯が鳴り「なんで帰ってこないのだ」と攻め立てます。

 私は以前「男性更年期の夫を支える妻の会」を開催したことがあります。14時開始で16時終了の予定でお知らせすると、なんと16時ぴったりに妻の携帯が一斉に鳴り出すのです。まるで妻の行動を監視しているようで少し恐ろしさを感じました。かく言う私も若い頃は同じような行動をとって妻から顰蹙を買った覚えがあります。「妻を心配しての行動」かもしれませんが、子供じゃないので少しくらい連絡が遅くなっても気にしない方が良いでしょう。余りにも妻の行動を監視すると妻の束縛感が強まり、将来の離婚の危機にもなり兼ねません。

 さらに小さなお子さんがいる妻が忘年会に行くのはかなりハードルが高いようです。周囲も「仕事ならカバーするけど、飲み会までは勘弁してよ!」という空気を漂わせますので、妻も忖度して「忘年会は遠慮します」と言ってしまいます。そんな事が続くと周囲も気を使って次第に誘わなくなります。若い人のノミュニケーションが敬遠されているとはいえ、年に数回の飲み会くらいは多くの方が参加するようです。そんな数少ない交流の場にも参加しなかったら、いくら仕事ができるとはいえ次第に仲間から距離を置かれるかもしれません。その結果仕事に支障が出ないとも限りません。

「参加させてやっている」という上から目線は禁物

 これは専業主婦も同じでしょう。年末に毎日のように飲み会に参加するのは問題ですが、数回の飲み会なら気持ちよく妻を送り出し、子供の世話は夫がすればよいでしょう。時には「妻を忘年会に行かせています」とか「飲み会を許可しています」と言う一見優しい夫もいるようですが、私にはその言い方が気になります。私の男性更年期外来や夫源病外来にも、自覚症状のない夫が相談に来られます。「妻が離婚を言い出した」とか「妻が別居を提案している」など突然の妻の申し出に戸惑っての相談です。確かにDVなどあきらかな暴力・暴言を妻に浴びせかけている夫は少なく、多くの方は温和な物言いです。

 私が「妻を束縛していませんか?」とお聞きすると、大概は「妻の自由にさせています」とか「旅行や外出は許可しています」と答えます。まるで妻が自分の所有物、使用者のような言い方です。夫の上から目線の言動もさることながら、支配的・束縛的な言動は妻の気持ちをかなり傷つけるようです。

妻の「キッチンドリンカー」に注意

 そんな夫の束縛を気にせず出かける妻はまだよいのですが、黙って我慢が続くと体調を崩したり、「キッチンドリンカー」になる可能性があります。料理の味見を兼ねて飲酒の量が増えると、依存症の危険性が高まります。特に女性は体が小さいとかホルモンの影響などで依存症になりやすいともいわれていますので注意が必要でしょう。

 そうならないためには夫婦で忘年会の予定を確認して、お互いが気持ちよく参加できる環境や生活力を付ける必要があるでしょう。そして少々帰宅が遅れても目くじらを立てないほうが良いでしょう。また、夫婦の予定が重なった時には祖父母やシッターにお願いするのもよいでしょう。厳しい祖父母なら「なんで忘年会のために孫の世話をしなきゃいけないの?」と思うかもしれませんが、娘や息子がストレスでダウンしないためにも喜んで手伝ってあげてほしいと思います。我が家も忘年会シーズンに突入し、孫の世話をする日が増えそうです。