年間1350円。世界でLINEし放題の「ChatSIM」 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.139
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2015/07/18(vol.139)
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《目次》
1.ソフトバンクが上海で「TDD+」への意気込みをアピール
━━3.5GHzを生かす上で課題となる「PHSの終息問題」
2.年間10ユーロ。世界でチャットし放題の「ChatSIM」
━━MVNOに求められるMNOにはできない新しい用途提案
3.au系MVNOでiOS8が使えない問題が一歩前進
━━2カ月後にはiOS9登場で、不安続くMVNO
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.ソフトバンクが上海で「TDD+」への意気込みをアピール
━━3.5GHzを生かす上で、課題となる「PHSの終息問題」
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今週はMobile World Congress上海の取材に行ってきた。
毎年2月にスペイン・バルセロナで開催されるMobile World Congressに比べると、規模は小さく、日本から参加している関係者、メディアの数もかなり少ない。
そんななか、自分が最も多く見かけた日本人が、旧ウィルコム関係者だった。
MWC上海では、ネットワーク系の話が多く出ており、特に中国発祥であるTD-LTEが話題の中心であった。
そのため、TD-LTEの業界団体イベントでもソフトバンク傘下のワイヤレスシティプランニングがプレゼンを行っていた。
振り返ってみれば、いま、ソフトバンクがTD-LTEで実現できているのは、経営が行き詰まっていたウィルコムを支援したからに他ならない。
あのとき、ソフトバンクが支援していなかったら、いまのようなネットワーク接続率や通信速度を誇れる体制にはなっていなかっただろう。ソフトバンクは実に上手い買い物をしたなと思う反面、当時からウィルコムは将来性を見据えて、次世代PHSからAXGPことTD-LTEにうまいこと乗り換えてきたという点は評価できるだろう。
経営的には失敗したが、持っている技術や先見の明は大したものだったといえるかも知れない。
当時から、ウィルコムのネットワーク担当であった近義起氏が「いずれデータ津波がやってくる」と警告を鳴らし続けていた。基地局の数が重要であり、小セル化の技術で莫大なトラフィックをさばく必要があると唱えていた。
津波と言う言葉は、2011年以降、使いにくくなってしまったが、実際にこの9年で混雑時のトラフィックは1200倍にも跳ね上がっているというデータもあるほどだ。
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