朝日新聞によりますと、小型犬221頭を自宅内で不衛生な状態で飼育してネグレクト状態で虐待だとして、千葉県警生活経済課は60代の女を動物愛護法違反(愛護動物の虐待)の疑いで千葉地検に書類送検したと伝えています。

一軒家で小型犬221頭飼育 悪臭で苦情

女は、2階建て一軒家でマルチーズとシーズーの雑種など221頭を、過密状況で不妊去勢手術をせず、ふん尿を適切に処理しない不衛生な状態で飼育していました。

エサは与えていましたが、大半の犬の毛にふん尿が付着して、165匹が結膜炎を患っていたそうです。

女が2011年に住み始めたさいは、成犬14頭と子犬7頭を飼育。翌12年以降、徐々に犬が増え、近隣住民から悪臭や鳴き声に関する苦情が寄せられるようになっていました。

近隣住民は、10年以上もこの女が犬を適切に飼育しないので、ハエなどが飛んで害虫が増えて、夜中も鳴き続けるので、耳栓をしている人までいる状態だったそうです。やっと行政の指導が入って、近隣住民は少し安心されているでしょう。

千葉日報によりますと、221頭のうち、199頭は動物愛護センターが保護。2頭は里親、12頭は女性の長女が引き取り、雄8頭は女が飼育し続けると伝えています。

多頭飼育崩壊とアニマルホーダー

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このように多頭飼育崩壊を起こす人は、アニマルホーダーの人が多いといわれています。

アニマルホーダーとは、アニマル(animal)は動物、ホーダー(hoarder)は物を捨てずにためこむ人、ということから、多頭の犬や猫を飼育して抱え込む人のことをいいます。

そのため上述のように、女のもとには、子犬を生むことができない雄8頭を置いたのでしょう。犬が全くいないとどこからか犬を買うなどして抱え込む可能性があるからです。

そして近隣住民や行政が継続して監視しないと、こういうアニマルホーダーの人は、動物を増やす傾向があります。自宅の中に入って、適切な環境で犬が飼育されているか監視が必要です。

増えた子犬をペットショップに販売すればよかったのか?

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自宅で生まれた犬や猫などをペットショップに引き渡し、対価(金品だけではありません)を受け取る行為は「販売行為」とみなされます。

第一種動物取扱業※の登録していない飼い主が、ペットショップで何らかの対価を得ると、動物愛護管理法違反(無登録営業)として100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

第一種動物取扱業※

第一種動物取扱業とは、有償・無償の別を問わず反復・継続して事業者の営利を目的として動物の取扱いを行う、社会通念上、業として認められる行為のことをいいます(ブリーダー、ペットショップ、ペットホテル、ペットシッターなど)。

ただし無償であれば違反にあたりません。また、飼い主がペットショップに引取手数料などを支払うことは問題はありません。

この女は、犬を繁殖させてしまったので、他の人に販売して対価を得ようとした場合は、第一種動物取扱業者の登録が必要なのです。

マルチーズとシーズーを飼っていたので、その子らのmixも人気がありますが、他の人に無料で譲るのは法的に問題がないのです。しかし、なんらかの対価を得ると違反行為になるのです。

まとめ

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犬は、猫ほど繁殖能力が旺盛ではありませんが、それでも不妊去勢手術をしていない状態で雄雌を飼っていると、交配して妊娠して一度の出産で数頭が生まれます。

マルチーズやシーズーのような血統書付きの子なので、ペットショップに売りに行けばいいと安易に考えている人がいるかもしれません。犬や猫の販売行為をする場合は、第一種動物取扱業を届け出ないと、違反行為になることを知っておきましょう。

そのようなことができない人は、家で飼う場合は、不妊去勢手術をすることは基本です。多頭飼育崩壊になると、今回の場合のように悪臭が漂い不衛生な状態になり近隣住民にも被害が及びます。

ただかわいいからというだけで犬や猫の飼育をせずに、しっかり考えて犬や猫に快適な環境を提供してあげてる人だけが、犬や猫を飼育してください。