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SNSで大人気の柴犬一家にヒントが! 帰宅時にすべきペットの3つの健康チェックとは?

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
(写真:アフロ)

自宅自粛が終わり、仕事に行っている人も増えていますね。テレワーク中は、自宅でペットの様子を観察できたのですが、留守番をさせていると、元気でいるか気になるところです。そんな飼い主にために帰宅したとき、簡単にわかる健康チェックを3つお伝えします。SNSで人気の柴犬一家からの動画を見て解説しますね。

飼い主がいるときは、この柴犬たちは、動画のようにソファでくつろいでいます。ワンコの家族構成は、母犬が胡桃(くるみ)ちゃん、父犬が漣(れん)ちゃんで、その娘が柚(ゆず)ちゃんと鈴(すず)ちゃんです。飼い主が座るところがないほど、のびのびと暮らしていますね。

そんな柴犬一家ですが、留守番をしている以下のような動画あります。そこで、飼い主が帰宅時に、何をチェックすればいいか見ていきましょう。

1、玄関で出迎えているか?

比較的多くのペットたちは、飼い主が帰ってくるのを一日千秋の思いで待っています(なかには、飼い主が帰宅しても気にせず、寝ている子もいます)。毎日、玄関で待っている子が、そうならない場合は体の具合の悪いときが、多いです。私は診察中に「帰宅したら出迎えてくれますか?」と尋ねます。難治性の子は、だんだんとよくなってくると、玄関まで迎えに来てくれます。しんどいときは、飼い主が帰ってきたのが、わかるけれど、迎えに行く元気がなく、顔や耳だけ玄関の方に動かせている子もいます。その辺りのチェックをしてあげてくださいね。

2、お皿の水はどれくらい減っているか?

撮影筆者 目盛りがある水入れ
撮影筆者 目盛りがある水入れ

暑い時期なので、いくらエアコンきいた部屋にいても飲水をしてもらわないと熱中症になりやすくなります。写真のように、目盛りがついている器だと飲水量がわかりますね。このような器は便利です。気をつけていただきたいのは、飲水量が多くなくなっている場合は、熱中症、糖尿病、慢性腎不全などの疾患の可能性があります。ペットたちには、適切な飲水量があります。あまりに多い少ないがあるときは、かかりつけ医に相談してくださいね。

3、トイレ、排泄物の様子は?

留守番中に排泄をする子は、トイレをすぐにチェックをしてくださいね(短い留守だと、排泄をしてない場合や、家の中でしない子もいます)。いつもと同じ量のウンチやオシッコがあれば大丈夫です。もちろん、下痢やオシッコの量が少い場合は、かかりつけ医に相談してくださいね。オシッコの量が少ないと下部尿路疾患などがあるので、量も大切です。嘔吐している場合は、熱中症、消化器疾患、腎臓疾患などもあるので、注意してくださいね。異変があれば、動物病院に連れていきましょう。

まとめ

ペットを留守番させていて、帰宅してすぐにモフモフするのもいいですが、その前に、健康チェックも忘れないでくださいね。彼らは、言葉を話すことはできないですが、飼い主が、行動や留守の家の様子を丁寧に観察することが大切です。飼い主の気づきがあれば、早期に病気を発見できます。テレワークが解除された人も、自宅にいられない分、ペットをよく見てあげてくださいね。

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

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