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運転席の窓から犬の顔で逮捕! 車へのワンコの乗せ方を知らないと重大なリスクが…

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
(写真:アフロ)

いまや犬は、家族の一員です。出掛けるときも一緒に連れていきたいですね。そして、犬は群れで生活している動物(一方、猫は、単独行動の動物)なので、飼い主と車に乗りたいものです。しかし、犬を車に乗せる際、法的に正しい知識を持っていないと思わぬ事故を起こしてしまうこともあれば、 逮捕されることもあります。今日は、犬を車に乗せるときの注意点を考えましょう。

 札幌・豊平署は2日、飼い犬を膝の上に乗せて車を運転したとして、道交法違反(乗車積載方法違反)の疑いで、栃木県栃木市の無職の男(51)を現行犯逮捕した。

 道交法では、運転手の視野やハンドル操作が妨げられる状態での運転を禁じている。

 逮捕容疑は、2日午後4時25分ごろ、札幌市豊平区豊平3条9丁目付近の国道36号で、運転席に小型犬のスコティッシュテリアを乗せて車を運転した疑い。

出典:運転席側窓から犬の顔、男逮捕 道交法違反容疑、膝に乗せ運転?

犬を膝の上に乗せると運転主のハンドル操作を妨げるということで、道交法違反という罪で逮捕されるのです。

飼い主の心情として、「ずっと傍にいてほしい」、「犬の体温を感じていたい」、などがあります。運転しながら、「小型犬ならまあいいか」と、膝に乗せていませんか。「ウチの犬は、賢いから大丈夫だ」と思っている飼い主も多いのではないでしょうか。

しかし、運転中に、急停車したり大きな音が鳴ったときに、犬がびっくりして膝から逃げて、フロントガラスの方に行ったり、ハンドルに行くかもしれないです。そんなことがあれば、飼い主も犬も事故に遭う上に、罪のない人を巻き添えにしてしまう可能性が高くなりますね。そんなことにならないように、以下のことに気をつけて、犬を車に乗せましょう。

犬を車に乗せる方法

・ケージやドライブボックスに入れる。

撮影は筆者の知人 ドライブボックスに入っています。
撮影は筆者の知人 ドライブボックスに入っています。

これが、一般的ですね。閉じ込めるのは、かわいそうだと思われるかもしれませんが、車の中では、安全が一番です。普段からケージなどに入れる習慣があるといいですね。ケージに入るとオヤツをもらえるなどしておくと、入ってくれます。

撮影筆者の知人 普段からケージに入る習慣をつけておくといいですね。
撮影筆者の知人 普段からケージに入る習慣をつけておくといいですね。

・後部座席にシートベルトをつけて。

助手席にシートベルトをつけて座らせると、何かの拍子にすり抜けて運転席に来るケースもあります。そのため、後部座席が安全です。

・後部座席には、「スペースボード」を装着する。

「スペースボード」とは、凹凸の隙間を無くすことができる板のようなものです。これを使うと、座席が広く平らになるので、犬は安心して座ったり、寝転がったりできます。

・ラゲッジスペースに。

リードをつけて、前部座席に来られないようにしておきましょうね。

・ドッグゲートに入れる。

ペット先進国スウェーデンのボルボなどは、オプションでドッグゲートなどを装備している車もあります。これがあると、ゲージなどいらないです。

初夏に向けてドライブの注意点

犬とドライブすると楽しいですね。いまから暑くなるので、気をつけていただきたいのは、熱中症です。熱中症になると、呼吸数が上る、舌の出し入れが普段より激しくなり、気をつけないと、命にかかわる病気です。

・エアコンの吹き出し口はどこにあるか確認する。

エアコンの吹き出し口は、車によって違うので、犬のいる辺りの室温に気を配ってくださいね。ラゲッジスペースなどに犬がいると、エアコンが効きにくいことがあります。運転席と温度差があるかもしれません。飼い主が多少肌寒くても、犬に合わせましょうね。

・水分補給

犬は、汗腺が退化してしまって汗をほとんどかけないので(肉球だけはかける)、体温調節は人に比べてうまくないのです。こまめに水分補給してあげましょう。車に乗るときは、水とそれを入れる容器を持っていきましょうね。

・ドックランなどで休憩を取る。

ずっと車に乗りっぱなしだと、犬も疲れます。それに、トイレなども行きたいので、ときどき休憩を取って、外で散歩させてあげてくださいね。もちろん、そのときは、ウンチなどの後始末は、しっかりしましょう。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大の防止のために、外出自粛が続いています。3密を避けながら、犬を散歩させるときに、人があまりいないところまで、ドライブをするのはいいかもしれません。そのとき、犬の車への乗せ方を間違えると事故を起こすかもしれませんし、逮捕されることもあります。飼い主も犬も安全で事故がなく、楽しい時間を送っていただきたいものです。犬の体調を見ながら運転をしてくださいね。

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

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