引っ越し、通院、お出かけ… 猫の移動にはリスクが伴うため獣医師が安全な裏技を公開

(写真:アフロ)

猫が動物病院に行くのが、嫌がる猫はたくさんいます。

特に車の移動は気をつけましょう。危険が孕んでいることもあるので、それを解説し、とっておきの裏技もお伝えします。春は引っ越しシーズンで、猫を移動の必要がある方もいるかもしれません。その辺りを猫の行動学から読み解きましょう。

猫が車のブレーキの下に逃げ込んで 実話

いまは、猫は室内飼いの子も多く、ゲージなどに入れられるのを嫌います。それで、「車の中だし、抱っこしていれば、いいか」と思っていませんか。ですが、大きなリスクがあります。

私たちの病院に来る飼い主さんに、以下のような事故が起こりました。

写真の猫のように、その子もゲージに入れず、車の中の助手席で抱っこされていました。ところが何かに驚いたのか、突然、運転席のブレーキの下に入り込んでしまったのです。さあ、たいへん。

飼い主の運転手は、焦ることなく、それほどスピードを出していなかったので、減速してガードレールに車を当てて止めました。この場合は、ことなきを得ましたが、高速道路でこんなことが起きれば、と思うと怖いですね。

筆者の動物病院は、国道に面しています。飼い主が猫を口の開いた袋に入れて運んでいたところ、車の音に驚いて車道に飛び出してまったという事故もありました。

病院に猫を連れてくるときの裏技

猫は犬より音に敏感ですので急に飛び出ることがあります。犬の場合は、上下運動はそれほどできません。一方、猫は跳躍力があるので、注意が必要です。ゲージに入れてもらうのが理想ですが、それができないので、抱っこになるのでしょうが、以下の方法をおすすめします。

・洗濯ネットに入れる。

中の様子がよく見えますが、猫はこれでも隠れているように思うので、おとなしくなります。デリケートな子は、大きなサイズの洗濯ネットがいいですね。犬と違って猫は、狭いところに入るのが好きという性質があります。

・ファスナーのついているカバン

運動用のものや旅行用のもので、大丈夫です。猫は飛び出るので、ファスナーがついていないと危ないです。ボタンなどは外れる場合もありますので。

・ファスナーのついている座布団カバー

家にあるファスナーのついている袋を探して、これに入れて来られたこともあります。ゲージより嫌がらないですね。

猫を動物病院にくるときに注意点

・抱っこで来ないでください。

・必ず、飛び出ることが無理なものに入れましょう。

・猫が動物病院に入ると興奮する子は、診察が始まるまで、他の場所(車の中など)で待機しておきましょう。

・用心深い子は、飼い主のニオイのついた服などで包んであげましょう。

まとめ

動物病院に来るのを嫌がる猫は多くいます。外出で移動する際もそうですね。

でも、安全にストレスを少なくして来院してほしいものです。私たちは、飼い主の服に包んで治療をすることもあります。注射などで痛いことをするので、なるべく穏やかに終わるように日夜、考えています。洗濯ネットは、経済的で猫の保定にとっても優れものです。私たちの病院では、抱っこで猫を連れてきた人にリスクを説明した上で、帰るときの安全にために洗濯ネットをプレゼントしています。