「お肉が売れる」コロナでスーパーの売場がパニック状態 調査で見えた変化

都内のみならず関西でもスーパーは買いこみが頻繁に見受けられるようになった(写真:ロイター/アフロ)

スーパーの売り場はパニック状態

ご近所のスーパーに行くと、関西でも陳列棚はがらんと空いた状態になっている。

備蓄品は理解できるものの、生鮮、畜肉なども少なくなっている。

ご近所のCスーパーの従業員「何が売れるのかさっぱりわからないのです」

確かに顧客のカゴを見ると、わんさとばかり生鮮、寿司、そして缶詰、レトルト、冷凍など種々様々。

どう考えても、備蓄とは思えない商品まで結構、カゴの中に入っているのだ。

スーパーでは人手不足にあえいでいるなかで、これほどまでにどっと押し寄せられ、しかも顧客の買い物動向がわからないと、店舗内の人の配置が難しいと言われている。

そこで顧客の動向について、直近ではWEBでのアンケートによる400名の集計3月26日とその前に調査した2020年の2月12日の内容を比較することで、顧客心理が少しでもわかればと思っている。2月12日、調査した段階ではまだ新型コロナウイルスがこれほど蔓延するということは私も含めて一般の人々は思っていない状況であった。いわば対岸の火事。

ちなみに2月12日。

感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏はロイターとのインタビューで、国内の流行は2月にピークを迎え、4月頃に終息すると予想されていた。

*横浜港に停泊中のクルーズ船で、新たに39人の新型コロナウイルスの感染が判明。このほか、検疫官1人の感染も確認。

再度、調査した3月26日では危機的状況であることが認識されてつつあった。

3月26日調査。

調査した400名の属性は

400名のアンケート男女比率(エリカ・カンパニー調査)
400名のアンケート男女比率(エリカ・カンパニー調査)

エリアとしては

400名の住居エリア(エリカ・カンパニー調査)
400名の住居エリア(エリカ・カンパニー調査)

世帯年収

400名の世帯年収(エリカ・カンパニー調査)
400名の世帯年収(エリカ・カンパニー調査)

年代別

年代別(エリカ・カンパニー調査)
年代別(エリカ・カンパニー調査)

調査した3月26日は、政府が6年9か月ぶりに月齢経済報告「景気の回復」を削除した日である。つまり景気後退を意味している。

生産、雇用、消費、景気動向指数を判断して、昨年8月から悪化であると発表した。

小売りの現場では、既に景気は芳しくないという認識はあり、値ごろ感のある「うどん」の開発に余念がなかったことからも窺える。

そして今回、調査した3月26日では節約したいといった回答が多く見受けられたのだ。

今後、節約しますか。3月26日(エリカ・カンパニー調査)
今後、節約しますか。3月26日(エリカ・カンパニー調査)

なぜか肉が売れている?

その一方で不思議なことに、「3.11との大きな違いは、お肉が売れていることです」と関東のとあるスーパーに卸しているメーカーがおっしゃる。

これまでも畜肉部門は、他の部門より優秀で年間通して前年月よりマイナスは少ないとされた。

そして節約志向であっても、肉は手堅いのである。

この図でもわかるように、2020年1月2月の畜肉部門は手堅くキープしている。

畜肉部門が好調(一般社団法人 全国スーパーマーケット協会出典)
畜肉部門が好調(一般社団法人 全国スーパーマーケット協会出典)

そこで新型コロナウイルスが蔓延する前後のアンケートで肉を食べたいかどうかという質問を見てみよう。

2月12日

肉を食べたいですか(エリカ・カンパニー調査)
肉を食べたいですか(エリカ・カンパニー調査)

綺麗に20代をピークに「そう思う」が年齢が行くに従い、わかりやすく下がっている。

次に3月26日調査を見てみる。

3月26日調査 「肉を食べたいと思いますか」(エリカ・カンパニー調査)
3月26日調査 「肉を食べたいと思いますか」(エリカ・カンパニー調査)

新型コロナウイルスの蔓延した後の大きな特徴は20代はもとより40代も増加している。

新型コロナウイルスの影響による内食需要により来客数が増加したことが売上を底上げし、牛肉は価格が低下傾向にあるなか、焼肉用やひき肉が好調で輸入牛や大容量の肉販売も好調だったとのこと。豚肉は特に動きがよく、切り落としや小間切れが好調となった。これまでと同様に鶏肉も引き続き好調。備蓄用として、冷凍肉や、味付き商品やハムやソーセージなど加工肉も好調となった。

内食に移行はしているものの中食は健在

さて食品メーカーでは今回の新型コロナウイルスによって、内食に移行し、中食の売り上げが減っているとおっしゃる。

「料理を作るのにストレスがありますか」といった質問から約9割の人々がストレスがないということから、内食に移行するのは容易であることはわかる。

食事を作るのにストレスはありますか?(エリカ・カンパニー調査)
食事を作るのにストレスはありますか?(エリカ・カンパニー調査)

とはいえ、一部のスーパーではその傾向が見受けられるものの、実際、スーパーマーケット景気動向調査では中食、つまり惣菜は相変わらず優等生なのである。

惣菜と一般食品、好調(一般社団法人 全国スーパーマーケット協会出典)
惣菜と一般食品、好調(一般社団法人 全国スーパーマーケット協会出典)

芳しくないコンビニ売上げ

そこで違った視点で見てみよう。

コンビニについてである。

コンビニ店舗数の14.5%が都心で占められ、新型コロナウイルスの影響から、リモートワークが多くなっていることもあり、都心における売り上げは下がっている。そして追従する形で惣菜売り上げがダウンしているとメーカーから聞く。

結論を述べると、外食、そしてコンビニの利用客がスーパーに一気に流れ、それが内食に流れ、中食は以前健在。今回の新型コロナウイルスにより、他国でも見受けられる爆買いがより嘗てない混乱をきたしているのだ。

実際、既にレジは人だかりとなっており、非常に危険であると思った。

そしてこれはこの図でもわかるように消費税率引き上げ後の調査と比較しても一目瞭然である。

2019年消費税率引き上げ導入後の調査と比較して圧倒的にスーパーに流れていることがわかる(エリカ・カンパニー調査)
2019年消費税率引き上げ導入後の調査と比較して圧倒的にスーパーに流れていることがわかる(エリカ・カンパニー調査)

スーパーに一極集中、是非、時間を考慮した買い物を、そして買い物の後も注意を

スーパーに顧客が押し寄せており、備蓄品はもとより、内食、中食を求めてスーパーはキャパオーバーなのだ。

これまでもスーパーでは人手不足から、なかなか捌ききれない状況であり、新型コロナウイルスにより、より混乱するのは必至である。

そしてこれは一挙に集まることで、店側、そして顧客にとってリスキーになる。

今後、入店の時間を決めるなど、入店する人の制限、もしくはお年寄りに関しても何かサポートする必要があるように考えられる。

既にうがい、手洗い、そしてマスクは言われているが、と同時に購入した食品に対しての対応、つまり除菌を怠らないようにすることも非常に大切となってくる。