「ハート形のつり革」ひそかに全国へ展開中!

京急電鉄に期間限定で設置されている「ハートのつり革」あなたは見つけましたか?

電車の天井からぶら下がっている「アレ」。ふだん何気なく掴んでいる「アレ」が、全国各地でちょっとした話題になっているのをご存知だろうか。

「アレ」とは、つり革のこと。混雑した列車内では欠かせない存在だ。車内をふと見回してみると、片手は吊り革、もう片手はスマホ・・・という人が最近はとても多い。終電間際になると、両手をつり革に預けてコックリコックリ居眠りをする器用な人もいたりする。1両あたりのつり革の数は、例えばJRの4扉ロングシート車両で150個前後だそうだ。吊り革の形は丸と三角がほとんどで、首都圏では三角が、その他の地域では丸が多い印象が個人的にはある。そんな中、いくつかの鉄道会社ではなんと「ハート形のつり革」があるという。

こちらは静岡鉄道の「ハートのつり革」。設置されている編成・位置はヒミツだ。
こちらは静岡鉄道の「ハートのつり革」。設置されている編成・位置はヒミツだ。

最初に「ハートのつり革」が登場したのは、静岡県にある伊豆箱根鉄道である。駿豆線を走る車両は30両、設置されているつり革の数は全部で2,064個。この中に1つだけ、ハート形をしたつり革があるのだ。どの車両についているのかは完全非公開、しかも「担当者がその日の気分で付け替えるので、今どの車両についているのかは担当者しか知らない」とのこと。なんとも運試しな企画である。2010年に始めたこの企画、PRは一切せずに口コミで広がることを期待したのだが、これが大当たり。2014年秋には、沿線を舞台としたテレビドラマにも「出演」した。現在では、伊豆箱根鉄道のもう一つの路線、大雄山線にもハートのつり革が1つ取り付けられており、地元女子高生の間では「このつり革を恋人と2人で一緒に掴めば、永遠に結ばれる」という都市伝説もあるとかで、今も大人気だ。

そして、注目しているのは乗客だけではない。伊豆箱根鉄道には、他の鉄道会社からも問い合わせが相次ぎ、全国へと広がっていったのだ。伊豆箱根鉄道と同時期にこの企画を始めた富士急行のほか、現在ではアルピコ観光・近江鉄道・叡山電鉄・三陸鉄道・IGRいわて銀河鉄道・北陸鉄道・広島高速鉄道・西日本鉄道・・・など、なんと15社が「参加」。中には首都圏の大手鉄道会社もあり、例えば京王電鉄では井の頭線の全車両(145両)のうち1両にだけ、こちらは2個が並んで設置されているという。

ちなみに、これらの鉄道会社で共通しているのは「どの車両に設置しているのかは秘密」という点。しかも、ほとんどの会社は設置されている車両・場所がときどき変わるので、ツイッターなどで広まっても、実はすでに別の車両に・・・という「宝探し」的な楽しさもある。思わず何度でも列車に乗ってしまう、なんともうまい企画ではないか。

3/14まで運行の「KEIKYU LOVE TRAIN」車内にハートのつり革が。
3/14まで運行の「KEIKYU LOVE TRAIN」車内にハートのつり革が。

一方、ハートのつり革を大々的にPRしている鉄道会社もある。縁結びの神様・出雲大社にほど近い島根県の一畑電車では、ゆるキャラ「しまねっこ」のラッピングを施した「ご縁電車・しまねっこ号」の車内に設置。「しまねっこ号」は運行スケジュールがホームページで公開されているので、これなら簡単に「ハートを掴む」ことが可能だ。ちなみに「しまねっこ号」は、床にあみだくじが書いてあり、それをたどると誰かの前に・・・など、楽しい仕掛けがいっぱいだ。

そして、期間限定でキャンペーンを行っているのが京急電鉄。バレンタインに合わせて「ハートをつかめ!KEIKYU LOVE TRAINキャンペーン」と題し、2000形8両編成1本の各車両に1個ずつ、合計8個の「ハートのつり革」が設置されている。当該編成は前面にハート形のヘッドマークが取り付けられているので一目瞭然・・・ではあるが、なんせ京急は車両数が多いので、その編成を見つけるのも容易ではない。このキャンペーンはホワイトデーの3月14日までとなっている。京急車両内に設置されているつり革はなんと約95,000本、その中の8本を、ぜひ探してみてほしい。

・・・ちなみに「どうしても、ハートのつり革が掴みたい!」というアナタ。14時以降に「京急ご案内センター」に電話すると、翌日の運行スケジュールをこそっと(?)教えてくれるので、偶然を装って恋人と掴んでみては?