「#EじゃなくてもAじゃないか」国税庁と消費者庁は「EがAでも法律上問題なし」

1月12日から販売されるはずだった「サッポロ開拓使麦酒仕立て」(当社HP)

2021年1月10日夕刻に書いた記事『サッポロさん・ファミマさん、「EじゃなくてもAじゃないか!」キャンペーンはいかがでしょう?』 は、翌朝起きたらYahoo!のトップページに載っていた。記事のタイトルは、ハッシュタグ「#EじゃなくてもAじゃないか」で全国に広がり、販売中止撤回を求める署名運動まで登場した。

筆者がこの件をSNSで紹介したところ、元サントリー社員だった渡辺幸裕さんが、複数の関係者に呼びかけてくださった。呼びかけたうちのお一人が、参議院議員で公認会計士の竹谷とし子さんだ。竹谷さんと筆者は、2016年に東京都内10箇所近く、食品ロス削減の講演巡業で廻り、そのときの経験が、竹谷さんらが中心となっての食品ロス削減推進法の成立につながった。

竹谷さんは、今回のビールの表示の「E」が「A」になっていても、法律上は問題ないことを、本日2021年1月12日、国税庁と消費者庁に確認してくださった。

以下、竹谷さんが本日1月12日に投稿されたブログを引用した。

デザイン上のスペルミスは、食品表示法違反ではありません。

食品事業者が製品表示で守らなければならない法律に、消費者庁が所管する「食品表示法」があり、さらに、お酒の場合には国税庁が所管する「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」があります。

消費者庁にも、国税庁にも、確認したところ、所管する両庁とも、問題ないと返答しています。

今回のケースで言えば、食品表示上の表示は、「ビール」となっていれば良いのだそうです。

(※厳密には、ビールである旨)

間違えたLAGAR(正しくはLAGER)の部分は、この法律とは関係ありません。

仮に、販売して、一部の消費者から「食品表示法違反だ」と指摘されても、その指摘は誤解によるものです。

サッポロビールとファミマさんには、食品ロス削減と気候変動対策の観点からぜひ、販売中止するのを撤回して、販売していただきたいです。

竹谷さんが確認してくださった通り、法律上、スペルミスのビールを販売することは問題ない。サッポロビールとファミリーマートの二社の関係者のみなさんには、ぜひ販売中止の発表を今からでも撤回していただき、多くの人の尽力や時間が無駄にならないよう、ビールの命をまっとうさせるように、と願っている。

なお、最初の記事に書いてある通り、キャッチーなコピー「EじゃなくてもAじゃないか」を考えたのは、広島在住の、企業の広報担当者の方である。一部、筆者のアイディアと誤解されているようだが、筆者のFacebook で2021年1月10日、Yahoo!ニュースの当該記事を書く前にコメントを書いているのは、株式会社モルテン で広報を担当している中森真太郎さんである。

中森真太郎さんのコメントに対し、筆者が2021年1月10日16:11に「Yahoo!で記事を書いてみようか」と返答(Facebookのやりとりを筆者がスクリーンショット)
中森真太郎さんのコメントに対し、筆者が2021年1月10日16:11に「Yahoo!で記事を書いてみようか」と返答(Facebookのやりとりを筆者がスクリーンショット)

このやりとりの時点では、二人とも、まさかハッシュタグができるとは予想もしていなかった。一部の記事で、「EじゃなくてもAじゃないか」について「だじゃれのハッシュタグができた」と書かれていたが、単なるだじゃれではない。商品を最後まで売り尽くしたいという気持ちから生まれたものである。中森さんは広島に拠点を置くメーカーの広報担当者だが、筆者もメーカーの広報として14年間、東日本大震災の年(2011年)まで働いていた。メーカーの広報は、商品を好きになってもらうために心を尽くしている。本件がここまで広がったのは、中森さんのキャッチコピー力と、商品をとことん売り尽くそうという熱意、物事を寛容にとらえる心の賜物である。改めてお礼申し上げたい。

参考情報

サッポロさん・ファミマさん、「EじゃなくてもAじゃないか!」キャンペーンはいかがでしょう?(井出留美、2021年1月10日)

「サッポロビールとファミマの共同開発品 EがAのスペルミスでも販売して法律上問題ありません」(参議院議員・公認会計士の竹谷とし子さん、2021年1月12日)

サッポロさん・ファミマさん、「EじゃなくてもAじゃないか!」キャンペーンはいかがでしょう?署名運動

日本初「食品ロス削減推進法」が本日ついに成立!2019年5月24日午前10時からの参議院本会議で可決(井出留美、2019年5月24日)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。Champions12.3メンバー。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てられる食べものたち』他。食品ロスを全国的に注目されるレベルまで引き上げたとして第二回食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/第一回食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。

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気候変動が深刻化し、SDGs(持続可能な開発目標)が注目されていますが、対応に悩む企業も多いです。著者は企業広報に14年半、NPO広報に3年従事の後、執筆や講演を通して食品ロス問題を全国に広め、数々の賞を受賞しました。SDGsが掲げる17目標のうち、貧困や飢餓、水・衛生、生産・消費など、多くの課題に関わる食品ロスの視点から、国内外の事例を紹介し、コスト削減や働き方改革も見据え、何から取り組むべきか考えます。

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