バーコードで読み取り簡単!冷蔵庫の食品ロスを減らす「賞味期限管理アプリ」を使ってみたら

(ペイレスイメージズ/アフロ)

2018年6月、専修大学商学部で、食品ロスの講義をさせていただいた。

後日、14グループに分かれて、食品ロスを減らすためのアイディアが議論され、各グループが順番にプレゼンテーションしたそうだ。パワーポイントでの発表内容を見せていただいて、最優秀賞として、14番目のグループを選んだ。選んだ判断基準は次の通り。

1、食品ロスの最新の値(農林水産省と環境省が2018年4月17日に発表した値)を把握しているか

2、情報をアップデイトしているか(すでに閉店になった店舗などを好事例として挙げていないか、等)

3、引用文献の充実度

4、まだ広く知られていない最新情報を盛り込んでいるかどうか

スマホで簡単、読み取り可能な賞味期限管理アプリ

14番目のグループは、食品ロスという社会的課題を広く周知する手段として、食フェスティバルの開催を提案していた。その中で、賞味期限管理アプリを取り上げていた。

専修大学商学部14番目のグループが発表した、賞味期限管理アプリ(専修大学商学部より送って頂いたもの)
専修大学商学部14番目のグループが発表した、賞味期限管理アプリ(専修大学商学部より送って頂いたもの)

家庭の食品ロスについて、よく話題になるのは、「冷蔵庫にしまっておいたら、いつの間にか、賞味期限が切れていた」というものである。そこで、このスマホのアプリを使い、冷蔵庫に入れる前に食品のバーコードをスキャンして賞味期限を登録しておき、切れてしまうのを未然に防ぎ、食品ロスを減らすというのが目的だ。

9つの食品すべて、実際の賞味期限日付とはズレて登録された

実際に、筆者もインストールして、冷蔵庫にある食品9つのバーコードを読み取ってみた。

賞味期限管理アプリを使って9つの食品のバーコードを読み取り登録してみた(登録画面を筆者撮影)
賞味期限管理アプリを使って9つの食品のバーコードを読み取り登録してみた(登録画面を筆者撮影)

そうしたところ、実際の賞味期限と、登録された賞味期限とは、少しずつズレていた。

1、2018年6月10日に賞味期限が切れているものは、「2018年9月15日」と、実際より3ヶ月5日長く登録された。

2、2018年7月30日賞味期限のヨーグルトは「2018年8月7日」と、実際より8日長く登録された。

3、2018年8月1日賞味期限のドリンクは「2018年8月3日」と、実際より2日長く登録された。

4、2018年8月3日賞味期限の豆腐は「2018年8月9日」と、実際より6日長く登録された。

5、2018年8月4日賞味期限の生クリームは「2018年8月7日」と、実際より3日長く登録された。

6、2018年8月5日賞味期限の卵は「2018年8月8日」と、実際より3日長く登録された。

7、2019年4月19日賞味期限のジャムは「2019年5月3日」と、実際より半月長く登録された。

8、2019年4月賞味期限のビールは「2019年3月12日」と、実際より1ヶ月半短く登録された。

9、2019年5月24日賞味期限の酢は「2019年5月22日」と、実際より2日短く登録された。

以上

たまたまかもしれないが、9つの食品とも、実際の賞味期限より短め、あるいは長めに登録された。バーコードだけから読み取るのは難しいのだろうか。

電子タグならバーコード以上の情報管理が可能

株式会社ローソンに取材した時、進行中の電子タグが普及すれば、バーコードで読み取れる情報以上の詳細情報を登録することができ、個品単位での管理が可能となるので、家庭の冷蔵庫に電子タグの読み取り機能があれば、それぞれの食品の賞味期限管理も可能となる、とお話していた。

たとえば、ケーキ店で買ってきたケーキには、箱に「本日中にお召し上がり下さい」というシールが貼られる。バーコードは無い。お祝いごとで、夜にホールケーキなどを買った時でも「本日中にお召し上がり下さい」という表示に変わりはない。5日以内の日持ちの食品に表示される「消費期限」に相当するので、すぐに食べきるのが望ましいが、買った人は、果たして厳密に守って食べているだろうか。

そもそも「賞味期限」は、品質が切れる日付ではなく、おいしさの目安に過ぎない。今回のアプリで賞味期限日付を厳密に登録できなかったことは、おいしく食べるアバウト(だいたい)な目安でよい、ということを象徴しているのかもしれない。

参考情報

「経済産業省 コンビニ電子タグ1000億枚宣言は実現可能か プロジェクトトップランナーのローソンに聞く」