「この豚肉、日付が昭和です」冷蔵庫の食品ロス、どう減らす

(ペイレスイメージズ/アフロ)

ある会社で打合せしている時、賞味期限の話になり、社員の方が「昔、サランラップのコマーシャルで、この日付が昭和ですって言うのがあったんですよね」と教えてくれた。検索してみたところ、見つかった。確かに、夫婦のような二人が冷蔵庫からカチカチになった食品を順番に取り出し、女性が「この豚肉、日付が昭和です」と言うシーンがあった。

冷蔵庫は便利なので、入れさえしておけば、いつまででも日持ちするような感覚になってしまう。筆者も、かつては余った食品を冷凍庫に入れていた。が、結局は化石のようになって、氷がへばりついて取れないくらいになってしまうので、冷凍食品以外を冷凍庫にしまうことはしなくなってしまった。冷凍するのは、野菜が入ったタンメンや冷凍うどんなどの冷凍食品か、コーヒー豆のみ。冷凍技術に長けている人ならもっと上手にこなすのだろうが・・・

冷蔵庫の普及は家庭のロスを減らすのではなく、むしろ増やしたのでは?

内閣府の消費動向調査によれば、冷蔵庫の普及率は、平成16年時点で98.4%に及ぶ。ほとんどの家庭に普及し、買い物してきたら、まずは冷蔵庫や冷凍庫にしまうのが習慣だろう。(年間気温が低い地域にお住まいの方であれば、納戸や貯蔵庫に置いておいた方が、逆に冷蔵庫より冷える場合もあるかもしれない)

年間の食品ロス量621万トンのうち、家庭から出ているのが282万トン、事業者が339万トン。家庭からのロスは案外多い。そして、キモとなっているのが「冷蔵庫」だ。ここに何でもかんでも詰め込んでしまうと、冒頭のコマーシャルのような結果になる。

詰め込み過ぎると何がどこに入っているかもわからない・・(フリー画像より)
詰め込み過ぎると何がどこに入っているかもわからない・・(フリー画像より)

「入れたら出す」が基本

とはいえ、面倒なのが本音だろう。筆者も、冷蔵庫の整理術や、上手な冷凍方法を開発している人を見ると、すごいなあと思いつつ、自分ではやろうと思わない。面倒で・・・

ただ、考え方の基本がある。「入れたら、出す」。

たとえば、食べたら、排泄する。この循環が上手くいかないと、体内に老廃物が溜まってしまう。

仕事でも勉強でも、インプットしたらアウトプットする。

たとえば、仕事で何かの研修に参加したら(インプット)、レポートを出す(アウトプット)。ただ、レポートを書いて出しただけでは仕事の業績に貢献しないので、仕事上できっちり成果を出す(アウトカム)まで持っていくのが理想形だ。

冷蔵庫を循環させ、風通しをよくすること

「入れたら出す」を基本に考えると、家庭の冷蔵庫の食品ロスを減らすための解決策の一つは、冷蔵庫の中を循環させること。

入れたら出す、という循環を作ること。

冷蔵庫の奥が見えるくらいにすること。

筆者は、土日に買い出しをして冷蔵庫に詰める。その後は、月曜から金曜までの間に、できるだけ、詰めた食材を使い切っていくようにしている。買い物をして詰めた後の達成感もあるが、だんだん使い切って減っていくのも清々しくて気持ちがいい。この「使い切る」清々しさは、全国紙の投書欄でも女性が書いていた。

詰め込み過ぎないことで風通しを良くすると、冷気が庫内を循環できるようになり、電気代の節約にもなる。

書籍『冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決! 賞味期限がわかる本』(監修:徳江千代子、宝島社)(筆者撮影)
書籍『冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決! 賞味期限がわかる本』(監修:徳江千代子、宝島社)(筆者撮影)

冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を解決

元東京農業大学教授の徳江千代子先生は、食品の保存方法に詳しい。徳江先生が監修した書籍『冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決! 賞味期限がわかる本』(宝島社)は、食品ごとに、おおよその日持ちの目安が書いてあり、「これはどうかな?」と思った時、事典のように使うことができる。ぜひ参考にしてみて欲しい。

冷蔵庫の奥まで見えるよう、詰めた食材を使い切っていく(筆者撮影)
冷蔵庫の奥まで見えるよう、詰めた食材を使い切っていく(筆者撮影)

参考記事:

【PR】余った作り置き、捨てる罪悪感――家庭の食品ロスをなくすには