高騰する野菜を安く買い、無駄なく使いきる買い方・使い方 5つのポイント

(ペイレスイメージズ/アフロ)

「野菜が高い!」という悲鳴が聞かれる。2018年1月31日に発表された、農林水産省 価格動向調査(野菜)2018年1月22~24日によれば、前週よりは下がっているものの、平年と比べると、トマト108%、レタス153%、キャベツ197%、大根208%、白菜225%と、軒並み、値上がっている。農林水産省は、天候不順で価格が高騰している野菜は、2月じゅうに平年並みに戻る見込みであると発表した。ただ、人参と白菜は、しばらく高値が続くという。

  • 農林水産省 価格動向調査(野菜)

食品の小売店における価格の動向を迅速に把握するため、主要な野菜の小売価格について、平成22年4月第2週から、定点的に調査を行ない、結果を消費者に提供しているもの。原則、毎週水曜日に更新。

出典:農林水産省 価格動向調査(野菜)

そこで、食品ロスの専門家である筆者が日ごろから行なっている野菜をむだなく使い切る方法や野菜の買い方について、5つのポイントにまとめてご紹介したい。

1、規格外農産物を活用する

規格外農産物は、お買い得。うまく活用するのはよい。大地を守る会の「もったいナイ魚・もったいナイシリーズ」は、規格外の農産物や魚、大きさが不揃いのもの、ちょっと傷があるものなどを、普通の価格よりお得に買うことができる。

フィリピンのオクラ畑で収穫されたばかりの新鮮なオクラ。日本に空輸されるが、写真のオクラは、日本での販売時に使われる緑色のネットに入らないため、規格外。現地で廃棄される(フィリピンにて筆者撮影)
フィリピンのオクラ畑で収穫されたばかりの新鮮なオクラ。日本に空輸されるが、写真のオクラは、日本での販売時に使われる緑色のネットに入らないため、規格外。現地で廃棄される(フィリピンにて筆者撮影)

2、安い少量パックを買ってきて使いきる

青菜などは、1わでなく、半分になっているものがあるので、それを選ぶ。キャベツや白菜は、2分の1個売り、4分の1個売りなどを使う。人参やジャガイモ、玉ねぎなども、1個売りがあり、シチューやカレーを作る時など、1個で足りる場合はそれを買う。確かに、まとめ買いは割安だが、結局使わずじまいでダメになることを考えれば、少量の方が価格的に買いやすく、使いきりやすい。

以前、消費者向け講座で「少量買い」をお勧めした。一人暮らしの70代女性、という方が、「でもキャベツは丸ごと買った方が安いから1個買う。冬は使いきれるけど、夏は余ってしまい、結局は傷んでしまうのだが、どうしたらいいのか」と質問された。季節によって食べる量が違うのなら、食べる量(消費量)に合わせて買って使いきった方がお買い得の場合も多い。

マルシェや地方の「道の駅」は新鮮な採れたて野菜がお買い得(筆者撮影)
マルシェや地方の「道の駅」は新鮮な採れたて野菜がお買い得(筆者撮影)

3、傷みやすい部分から先に使いきり、湿らせたキッチンペーパーや保存用容器を活用

ねぎは、買ってきて冷蔵庫の野菜室に入れておくと、青い(緑の)部分がだんだん茶色くなって、シナシナになってしまう。そこで、買ってきたら、そこの部分から先に使いきるようにしている。味噌汁の具や、煮物の具、うどんに入れるなど、いろいろな用途として使うことができる。

ねぎの値段もそのときどきによって変わる。店によっても違うので、複数本、まとめて買ったほうが安い時にはまとめて買い、高い時には必要な分だけ(1本だけ)買う。時間に余裕がある時は、あらかじめ刻んでおいて、保存用容器に入れておくとラクだ。

お昼用のサンドウィッチを作る時、フランスパンに、ハムやチーズと一緒に、ベビーリーフやサラダ菜などをはさむ。そのベビーリーフなどは、買ってきてから、保存用容器に移し替えておく。お豆腐も、買ってきてから保存用容器に移し替える。面倒でも、毎日、水を取り替えると、日持ちする。青じそなどの葉物は、湿らせたキッチンペーパーで包んでおくと、日持ちする。

4、筑前煮用や豚汁用など、複数の野菜がセットになっているものを買う

けんちん汁や豚汁などを作ろうとする時、全部の材料をイチから揃えるとなると、かえって、材料費が高くついたりする。そこで、あらかじめパックになっているものを使う。調理もラクだ。

先日は、筑前煮用のパックを購入し、後から、鶏のモモ肉や、こんにゃく、干ししいたけとその漬け汁を足して作った。

東南アジアで製造された乾燥麺。モロヘイヤやパクチー、マルンガイ(モリンガ)など、野菜が麺に練りこまれている。日本に輸入されて購入可能な商品もある(筆者撮影)
東南アジアで製造された乾燥麺。モロヘイヤやパクチー、マルンガイ(モリンガ)など、野菜が麺に練りこまれている。日本に輸入されて購入可能な商品もある(筆者撮影)

5、惣菜・漬物の見切り品、缶詰や乾物、カット野菜などで代用する

「グリーンスムージーダイエット」(日東書院)という書籍の監修を依頼された2012年3月以降、6年近く、出張や旅行の時をのぞいて、ほぼ毎朝、ミキサーを使ってスムージーを作っている。材料は、青菜、バナナ、キウイ、レモンなど。前述の書籍の著者が勧めているレシピでは、使う水分は「水」だが、筆者の場合、甘みをつけて飲みやすくしたいので、果汁100%のジュースを使っている。生春巻きを作って、青じそやサニーレタスが半端に余ってしまった、など、中途半端に余って、他に使いようがない時には、毎朝作っているスムージーに入れて使いきっている。

1週間サイクルで、土日にスムージーの買い出しをして、月曜から金曜までで使いきる。そして土日に買い出しをして・・・というパターンだ。青菜は、その時に手に入りやすいものを使っている。最近だと青梗菜(チンゲンサイ)。冬場になると、ほうれん草が安くなってくるので、ほうれん草を使うこともある。他に、菜の花やモロヘイヤ、水菜、小松菜、大葉(しそ)、パクチー(香菜)などを使う。

そのときどきで価格が違うので、買いやすい値段のものを選ぶ。価格だけでなく、葉っぱの具合を見て、あまりにシナシナだったり、葉っぱが黄色くなっていたり、今ひとつ元気がなさそうだったりしたら、買うのをやめて、別の青菜を選ぶ。

大根は、スティック状に切って味噌や辛子マヨネーズで食べたり、おでんと煮込んだり、焼き魚に大根おろしで添えたり、いろいろ用途はある。だが、大根は、最近、高い。大根おろしで使う時は、前述の「少量買い」をする。先日は、大根の漬物を買った。しかも、見切り品コーナーのワゴンにあったものなので、安くなっていた。角切りで、柚子が使われていて、味が沁みて美味しかった。

生の野菜が高い時は、切り干し大根など、乾物を使うのもいい。切り干し大根は煮物が主流だが、水で戻してサラダにすると、噛みごたえが楽しめて美味しい。

菜の花の辛子和えや、ほうれん草の胡麻和えなどを作りたい時、菜の花やほうれん草は、時期によって高かったりする。そんな時は、スーパーのお惣菜コーナーに行って、あったら、そちらを選ぶこともある。たまたま見切り品として値下げしていたらラッキー。もちろん、見切り品を選ぶ。トマトも、時期によっては高いので、価格が安定しているトマト缶詰を買う。冷凍野菜も選択肢としてありかもしれない。

キャベツも高い。そんな時、豚肉の生姜焼きの付け合わせの千切りキャベツは、パックになっているカット野菜コーナーで購入したりする。

半端に余った野菜はスムージーやディップソースに(筆者撮影)
半端に余った野菜はスムージーやディップソースに(筆者撮影)

以上、5つのポイントにまとめてみた。

野菜が高値の時、野菜の代わりに海藻類を多めに使うのもよいだろう。塩漬けわかめは保存性があるので、味噌汁の具に使う。もずく・昆布の甘酢漬けを、おかずの一品に加える。ひじき(の煮物のお惣菜)、海苔、アオサなど。これら海藻類は、微量栄養素のビタミンやミネラル、食物繊維が含まれ、体の調子を整えるのに役立つ。

食品の保存に詳しい、元東京農業大学教授の徳江千代子先生の著書は、品目ごとに、何がどれくらい日持ちするか、どのように保存すれば長持ちするかが詳しく解説されている。『冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決!賞味期限がわかる本』(宝島社)には、1ヶ月以上日持ちする野菜として、白菜、玉ねぎ、かぼちゃ、ニンニク、ジャガイモ、人参、サツマイモ、里芋などが挙げられている。逆に傷みやすいのは、もやし、水菜、モロヘイヤなど。

料理研究家、有元葉子さんの著書『「使いきる。」レシピ』(講談社)もお勧めだ。日持ちしにくい葉野菜を長持ちさせる方法や、干して乾物にすることで日持ちさせる方法、塩もみする方法、葉や茎や皮や軸を捨てずに使いきる方法などが紹介されている。ぜひ参考にして頂きたい。

参考書籍・記事:

徳江千代子監修『冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決!賞味期限がわかる本』(宝島社)

有元葉子著『「使いきる。」レシピ』(講談社)

安い時にまとめ買い!高騰しがちな野菜の保存方法と時短レシピ4選