桜の開花で史上初の珍事? 仙台が鹿児島を逆転

花が開きはじめた仙台管区気象台のソメイヨシノの標本木(開花前日に筆者撮影)

 きのう3月28日、仙台でソメイヨシノが開花しました。これまで最も早かったのが、2002年の3月29日ですから、それを1日上回り、過去最も早い開花となりました。前回の記事で、鹿児島を逆転する可能性がある(「桜の開花 仙台が鹿児島を逆転する日」)と書きましたが、鹿児島はまだ開花しておらず、それが現実のものとなりました。

逆転の原因は記録的な暖冬

1月1日~3月27日までの仙台と鹿児島の平均気温(筆者作成)
1月1日~3月27日までの仙台と鹿児島の平均気温(筆者作成)

 上の図は、今年1月1日から開花前日3月27日までの、仙台と鹿児島の平均気温を比べたものです。当然ではありますが、南の鹿児島の方が、北の仙台より気温は高くなっています。それにも関わらず、なぜ仙台の方が開花が早かったのか。

 ソメイヨシノは、冬に一定期間寒さにさらされることで目覚め、開花へと進んでいきます。これを「休眠打破」といいます。しかし、暖冬で気温が高いと休眠打破がうまくいかず、その後、どんなに気温が高くても、開花が遅れてしまうことがあります。

 この冬は記録的な暖冬で、もともと暖かい鹿児島は寒さが足りず、休眠打破がうまくいっていないものとみられます。一方で仙台は、暖冬といえども休眠打破に必要な寒さはあり、その後の気温上昇で開花が早まったものとみられます。

将来は開花は北から?

 今回の逆転劇は、将来的なソメイヨシノの開花の図式の実例になったのではないかと思っています。今後、地球温暖化が進めば、年々の変動はあるものの、冬の気温は高くなることが予想されます。そうした場合、今回と同じようなことが常態化していく可能性があります。

 桜前線は南からというのがこれまでの常識でしたが、その図式は崩れつつあるのかもしれません。それをどの程度食い止められるかは、今後の温暖化対策にかかっているような気もします。