4月に入り学童保育の負担が急増、今からでも学校活用の徹底を

(写真:アフロ)

 学校現場は、新年度に入りました。3月2日の全国小中高一斉休校より1か月が経過、その間学童保育の多くが終日の開室を続けており、すでに5週間を過ぎようとしています。3月もずっと大変だったのですが、4月に入りその負担感はさらに急増しています。感覚値としては3月の1.5~2倍大変になった印象です。その背景は以下のものです。

〇新1年生が来室

4月1日より、新1年生が入ってきました。これにより各学童保育では3月より、3~5割程度子どもの数が増えました。増えたのは、右も左も分からない1年生です。ヒヤヒヤするほど密着しますし、マスクのない子もいますし、慣れない場所で泣いたりけんかしたりと大変です。3月の子どもたちは1年間積み上げてきた慣れや人間関係があるのですが、何もかも初めての1年生の受け入れ、毎年のことではあるのですが、今年はかなりの緊張状態で迎え入れることになっています。

〇さらに、場所問題

 来室者が増え、特に動きの大きい1年生が増え、場所の問題がさらに難しくなっています。4月1日、関東は終日雨が降りました。雨によりいつにも増して場所が制限され、いわゆる3密状態になった学童保育も多くありました。学校も新年度で先生も変わり、場所の相談に乗りにくくなっています。4月1日に「雨なので体育館を貸してほしい」と学校にお願いしたところ、「入学式の準備があるので」と断られた事例も聞こえてきました。ちなみにその学校はその日入学式の準備はされなくて終日体育館は使っていなかったそうですし、結局入学式自体も延期されたそうです。

 他にも「学童保育の間、教室だけでなく教室前の廊下も通らないでほしい」「校庭で遊ぶ声は極力小さくしてほしい」と学校から言われてしまうような、切ない話が聞こえてきます。

文科省からは「学童保育のための学校施設活用」がたびたび通知されていますが、結局最後は現場の先生の了解が必要で、最後の最後、現場で断られてしまうことが多いです。普段やっていないことはできない現実があります。

〇学校の始業が変更

 東京都では今週後半に多くの地域で1学期の予定が改まりました。当初始業を予定していた学校が次々とGWまでの休校を決めていきました。もちろん、学童保育はそれに合わせて終日開室するのみの選択肢です。

 学童保育の3密状態回避のためには、場所を分散して過ごし、例えば午前中だけでも先生が見守りに入ってくだされば良いのですが、「学童保育は学校ではないので」とにべもなく断られるケースも聞きました。これも文科省からは「教員の学童保育への協力」が通知されていますが、現場レベルまで浸透していません。文科省(学校)・厚労省(学童保育)の縦割りの壁もあります。先生方も新年度で大変なので、学童保育側だけの見方ではいけませんが、せめて子どもが学校に来るはずだった時間だけでも、あるいは午前中だけでも協力してくれると分散することができるので、大変ありがたいのです。

〇学童保育は土曜日も休めない

 学童保育は通常土曜日も開けるところが多いのですが、この状況なので、学童保育側から「東京など土日に外出自粛要請が出ている地域は、その趣旨に則って学童保育も休めないか?」と行政に依頼をしても、実際にそうなった所は少ないようです。外出自粛でも通常どおり土曜日も開室、週6日終日開室する状況をこのままいくと2か月続ける状態になります。

 学童保育の側はこのように3月よりもさらに厳しい状況となる4月を迎えました。スタッフの入れ替わりもあり、運営の人手は綱渡りの状態です。本来は、専門家会議の指摘のように「10人以上の集まり」を作らずに運営したいのですが、そのためには場所と人の確保が必要です。これができるとすれば、学校の施設と人を活用させてもらう以外の手はないのです。学校の校舎は子どもがいなくてガラガラなのに、学童の1室はギュウギュウになっている状況が起きてしまっています。ぜひ今からでも、可能な限りの学校との協働が進むことを願っています。現場まで浸透させるには、文科大臣と厚労大臣一緒にメッセージを発信してもらう必要があると感じます。

 大変な状況もありますが、引き続き感謝の言葉や励ましの言葉も多くあります。もちろん協力的な先生も多くいらっしゃいますし、皆さん子どものことを心配しています。

子どもたちのためにも保護者のためにも、また何より最前線で感染症対策をされている方のためにも、社会的使命を果たしていると信じて、学童保育の現場は頑張っています。