ふたご座流星群を楽しむ -この一週間、晴れた日は夜空を見上げてみよう-

昨年のふたご座流星群の流星 クレジット:TODA.H & OAO/NAOJ

日本各地で寒い冬の時期が訪れましたが、この週末から来週早々は、寒さに負けないで流れ星の見物に挑戦してみませんか?

12月のふたご座流星群は1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで三大流星群とも呼ばれる、毎年、安定してたくさん出現する流星群です。そのふたご座流星群、今年は注目です。極大前後で月明かりが無いため、最もよい観察条件となっているからです。

今回、夜空の暗い場所で活動がもっとも盛んな時期(極大)に観察すれば、1時間あたり40個以上の流星を見ることができると予想されています。過去には1時間あたり100個以上流れたことも珍しくありません。また、ふたご座流星群は夜8時頃という早い時刻から流星が出現し始めるため、年間通じて観察しやすい流星群ともいえます。

今年のふたご座流星群の極大は、日本時間で12月15日午前3時頃と予想されています。このため、月曜日の夜中が最も適した観察日となります。夕方西の低い空に細い月が見えているものの、流星が本格的に出現する時間には月は沈んでいます。ふたご座流星群は月明かりの影響がない暗い夜空で観察することをお勧めします。なお、ふたご座流星群が出現するのは毎年12月5日~20日頃にかけてですので、極大日14日の晩に限らず、晴れた日や観察が可能な日を選んで観察されるとよいでしょう。一般に夜更かししやすい今週末もかなりの流れ星が出現するものと期待できます。

流星観察では、望遠鏡や双眼鏡は必要ありません。肉眼で観察しましょう。望遠鏡や双眼鏡を使うと見える範囲が狭くなってしまうため、流星群の観察には適しません。屋外に出てから暗さに目が慣れるまで、最低でも15分間は観察を続けるようにしましょう。また、たいへん寒い季節ですので、風邪をひかないよう寒さ対策をしっかりおこないましょう。夜遅くに外で行動することになりますので、事故などに十分注意してください。

流れ星には、散在流星と群流星の2つのタイプがあります。散在流星とは、いつどこを流れるか全く予測が付かない流星で、群流星とは、ある時期に同じ方向から四方八方に飛ぶようにみられる流星のことです。群流星が飛んでくる方向を放射点(または輻射点)と呼びます。放射点がどの星座に含まれているかで、その流星群の名前が決まります。

ふたご座流星群の場合、放射点は図のようにふたご座のα星カストルの近くにあります。放射点が高くなるにつれて流星数が増えていくことでしょう。

ふたご座流星群の放射点  クレジット:国立天文台天文情報センター
ふたご座流星群の放射点  クレジット:国立天文台天文情報センター

流星とは、地球近傍の宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度の塵粒が地球の大気に飛び込んできて高層大気と激しく衝突し、地球大気が発光する現象です。その母天体は彗星と考えられています。彗星から放出された塵粒の集団は、それを放出した彗星の軌道上に密集していますので、彗星の軌道と地球の軌道が交差している場合では、地球がその位置にさしかかると、塵粒がまとまって地球の大気に飛び込んでくることになります。地球が彗星の軌道を横切る日時は毎年ほぼ決まっていますので、毎年特定の時期に特定の流星群が出現するというわけです。

ふたご座流星群の母天体は小惑星フェートン(3200 Phaethon ファエトンとも呼ばれる)と考えられています。この天体、現在は彗星のように揮発性物質を多く放出していませんが、以前は彗星のような振る舞いをしていたのではないかと予想されています。

国立天文台では、できるだけ多くの方にこのふたご座流星群を観察していただこうと、12月12日の夜から16日朝までの期間に「ふたご座流星群を眺めよう 2015」キャンペーンを実施します。この間に夜空を観察し、流星がいくつ見えたかを、インターネットを通して国立天文台に報告してください。

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キャンペーンに参加する方は、国立天文台ウェブの特設サイトをご覧ください。「キャンペーンに参加する」ページでは観察・報告の詳しい手順を見ることができます。 また、このキャンペーンでは、ふたご座流星群の流星かそうでないかを区別して観察してくださるよう呼びかけています。特設サイトでは流星の区別のしかたも解説していますので、ぜひ挑戦してみてください。