「妊活」という略語にみる時代と言葉

森三中の大島さんが「妊活」のため、この春から休業する。

妊活・・・当たり前のように使われている言葉だ。

そう、テーマは「言葉」。

「妊活」とは、「妊娠活動」の略、のはずである。

はず、と書いたのは、いまや「○活」は、ポピュラーな表現になり、

「○活」そのものがもはや熟語になっているからだ。

そもそもはご存知のように「就活」。「就職活動」の略語だ。

2001年あたりから、学生の間で言うようになったとある。

その歴史は、まだ10数年。

「婚活」は「結婚活動」の略語のはずだ。

この言葉が初めて世にでたのは、2007年11月5日号のAERAだという。

わざわざ「結婚活動」とは言わなかった。

そして「妊活」。白河桃子氏によって提唱された言葉だそうだ。

2013年3月に齊藤英和氏との共著「妊活バイブル」を出版されている。

こちらも「妊娠活動」とは言わない。

名前・名称が略されるのは、世間に認知されてのち、

という認識だったが、アラフォー、ゆるキャラなど、

元の言葉はいったい何?という言葉も多い。

ちなみに、「ゆるキャラ」は

「ゆるいマスコット・キャラクター」の略。

果たして正式名称が使われたのはどれくらいか。

「全労済」という団体がある。

正式名称は、「全国労働者共済生活共同組合連合会」だ。

とても長い。これなら略語にする意味も必要もある。

話は脱線するが、ナレーターとしては、

これのどこを区切って読むかが悩ましい。

冒頭の映像のそれである。

「全国/労働者共済/生活共同組合/連合会」なのか、

「全国/労働者/共済生活共同組合/連合会」

「全国労働者/共済生活共同組合連合会」なのか。

そして恐らく、関係者以外、正式名称を知らないか、

使ったことはないのではないだろうか。

「全労会」と何故ならなかったのは判らない。

たぶん「共済」がメインだったからか。

だとするなら、「全労済」は略語として、短くする必然性があり、

リズムもよく、団体の性格も伝わる、素晴らしい略語と言えそうだ。

ほんの10年ほどの期間で当たり前の表現となった、

就活、婚活、妊活・・・。

就活がポピュラーになり、その後6年ごとに婚活、妊活が

世に現れた。これは偶然か必然か。

そして見事に人生の順番通りとなっているのも面白い。

言葉は、常に必要性を持って生まれ、

時代と共に流行り廃りを繰り返していく。

そして略語は、もはや新語として生まれ、略す前の言葉は、

辛うじてその新語の意味を説明するものに過ぎなくなったようだ。

※冒頭の読み、区切るところ間違うてたりして^^;