状況が読めない政治家石破茂。韓国大法院の徴用工判決に「驚いた」。

 石破茂という政治家はつくづく、状況の読めない政治家だ。

 18日ソウルで開かれた国際フォーラムに参加、基調講演を行ったのだが、韓国大法院の“徴用工”判決についてこう語ったというのだ。

「先の戦争中での朝鮮の人々の雇用をめぐる判決は、日本人にとり大きな驚きをもたらした」

 また先月、済州島で行われた国際観艦式で、韓国側が旭日旗を掲げないように求め、自衛隊が参加を見送った件についても「海上自衛隊の船が海自の旗を掲げて入港することを拒否され、韓国への訪問を実現できなかったことは残念だった」

 ここは「驚き」「残念」を表明する場合じゃないだろう。

 ポスト安倍として、総理の座を伺う(ムリだと思うが)日本の政治家なら、ここでは当然、「怒り」を表明しなければならない。

 少なくとも「強く抗議する」くらいのことを言えば、存在感を内外に示すことが出来たのにムザムザそのチャンスをツブしてしまった。

 石破茂という政治家が状況を読めなかったケースは枚挙にいとまがない。

 一番有名なのは、2008年の自衛隊のイージス艦あたごの事故の時。漁船清徳丸と野島崎沖で衝突し、漁船は沈没、漁船員2人が亡くなった。

 石破氏は当時、防衛大臣。

 ま事故原因もわからぬ時に、石破防衛大臣は自ら、漁船の家族を訪れて謝罪した。

 事実はどうでもいい、とにかく謝っておけば、問題は沈静化し、海上自衛隊も防衛大臣もマスコミから責められないだろう、と「状況判断」したのだろう。

 石破氏に限らないが、これは日本人の悪いクセで、何か事が起こると、事実を置いといてまず謝ってしまう。

 狡猾な相手だと、そこにつけ込まれてしまう。従軍慰安婦問題などはそのいい例だ。

 あたごの事故はその後の刑事裁判では1審、2審ともあたご側は無罪の判決が下り、福田総理は次の内閣改造で石破氏を留任させなかった。

 石破氏の状況判断の悪さ、もう一例。

 2016年8月、安倍総理は内閣を改造、その時、地方創生相だった石破氏に内閣残留、農水相就任を要請したが、石破氏は固辞、閣外に去った。

 当時、日の出の勢いだった希望の党小池百合子氏との連携を考えていたらしい。

 ところが、例の「排除します」のひと言で小池人気はあっという間に雲散霧消、石破氏は行き場がなくなってしまった。

 もし、あの時、石破氏が、閣内に残るという「状況判断」をしていれば、9月の総裁選の様相も違い、石破氏がポスト安倍の有力候補としてまだ残っていた可能性もある(つまり、もうポスト安倍戦線からは脱落したという意味だ)。

 ついでにいうと先の総裁選で、石破夫人の佳子さんが、いきなり表舞台に出て来て、銀座の街頭でマイクを握り石破支持を訴えた。

 石破氏は「本当にありがたいし、すまないと思う」などと言っていたが、森友学園問題で批判を浴び続けた安倍昭恵夫人を意識したことは明らか。

 これは単に「昭恵夫人への当てつけ」という印象を与えただけ。これも、夫人を登場させた石破氏の「状況判断」の誤りだ。

 石破茂という政治家、どうも肝心な時に「状況判断」を誤る。