こんな無法なことがまかり通るなら、大げさに言えば「国交断絶」しかあるまい。

 ビジネスの世界で一度、双方納得して成立した契約を一方がホゴにしたら、違約金が派生する。ホゴにされた側は二度と相手企業とは取引をしないだろう。

「慰安婦財団」を一方的に破棄した韓国のことだ。しかも日本が拠出した10億円(既に一部慰安婦たちは1人あたり1000万円を受け取っている)については文在寅大統領以下、すっとぼけて何の言及もない。

 契約を破棄するというなら、少なくとも10億円は返すと申し出るのが筋だろう(日本側が受け取るか否かは別問題)。

 約束は破るは、カネは返さないは、全く恥を知らない民族だ。

 文在寅大統領、今年から8月14日を「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」としたそうだが、慰安婦、いろいろ事情はあり、気の毒な女性たちではあるが、つまりは娼婦、彼女たちの、いったい何をたたえるというのか。

 当然ながら各紙、早速、社説で取り上げた。

 いちばんまともなのはやはり産経で、「約束破る国とは付き合えぬ」と手厳しく韓国政府を批判。

〈国際社会で文在寅政権の信用は失われよう〉

〈日本政府はもっと強く抗議すべきだ。事実による明確な抗議を怠れば、「強制連行」「性奴隷」などと歴史をねじ曲げる反日宣伝が横行するだけである。〉

〈こうした事態が続いては、正常な付き合いを続けられなくなる。〉(22日付)

 読売も同じく「合意の一方的破棄は許されぬ」と厳しく批判。

〈国際常識からかけ離れた韓国の措置は到底容認できない〉

〈支持基盤の市民団体に迎合しているのは明白だ。〉(22日)

 毎日は「極めて残念な韓国の対応」というタイトル通り、韓国批判は避けて、論じている。というか、むしろ日本の批判。

〈日本側にもデリケートな合意を扱ううえでの慎重さが欠けていた。安倍首相が国会で、元慰安婦におわびの手紙を送るつもりはあるかと問われ、「毛頭考えていない」と強く否定したため、韓国側から無用の反発を招いた。〉(22日)

 この「お詫びの手紙」、2016年に慰安婦財団が日本政府に要請したものだが、要請自体が合意違反だ。それに2001年には当時の小泉総理が、既にお詫びの手紙を出している。何の効果もナシ。

 で、朝日だ。

「なし崩しは賢慮欠く」。

“賢慮”ねえ。朝日の苦慮が滲む表現だ。

〈文在寅政権は、その意味を見失っているのではないか。合意は破棄しないというが、なし崩しに「枯死」させるのは、賢慮に欠けると言うほかない。〉

 そして、

〈今回の決定は現実に照らしてやむを得ない措置ということかもしれない〉

 と、文在寅大統領に理解を示す。と同時に〈両政府ともに注意すべき点がある〉そうだ。

〈韓国では、慰安婦の総数など学術的裏付けがない言説が語られることがある。(中略)慎重に史実を見極めねば説得力をもてない。

 一方、日本政府も不都合な歴史に背を向けてはならない。(中略)真相究明に消極的な動きが過去にあったことは反省すべきだ。〉(22日)

 朝日自身はいい加減な取材で真相を歪めた過去を十分に反省しているとは思えないが。