この1年、何度も見た風景だ。

 今度は、愛媛県が国会へ提出した文書に2015年2月、加計学園の加計孝太郎理事長と安倍総理が面会したとする記録が残っていたという。

 朝日、毎日は1面トップで鬼の首でも取ったようにデカデカと報じている。

 朝日「15年首相に加計氏説明」「獣医学部計画、首相『いいね』」

 毎日「獣医学部 首相『いいね』」

 全く同じような扱いであり、タイトルだ。

 文書によると、加計理事長は「今治市に設置予定の獣医学部では国際水準の獣医学教育を目指す」と言い、これに対し総理は「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントしたという。

 そして、これが、昨年7月総理の衆院予算委の答弁で「彼(加計理事長)が私の地位や立場を利用して何かをなし遂げようとすることは一度もなかった」と矛盾すると批判している。

 しかし、加計学園側は2月に総理と理事長が面会したことは否定。

 実際、その日の「首相動静」に総理と加計理事長が会ったという記載がないことは朝日も認めている。

 総理と加計理事長が、もし会っていたとして、二人の間で、もし、そんな話が出ていたとして、だからどうしたというのだ。

 昨年5月の「総理のご意向」”スクープ”以来、朝日はしきりに総理と加計理事長の関係をあげつらってきたが、だからどうだというのだ。

 よしんば2人の間でそういう会話があったとして、それが何か、悪いことなのか。法に触れているのか。

 朝日をはじめとするマスコミがこの1年追及してきたこの問題の核心は、総理が加計学園に対して、何か特別の便宜を図り、それに対して、総理がカネを受取ったとか、何か対価を得たとかいう事実があったかどうか、法に触れるような不正に関わっていたかどうかではないか。

 そして、この1年、そんな具体的な証拠は何ひとつ挙がっていない。

 加計学園獣医学部の新設を総理が、いつ、どこで知ったかとか、柳瀬秘書官が誰と会い、総理に報告したとかしなかったとか、忖度があったかなかったかとか、そんなことはどうでもいい、枝葉末節の話だ。

 要は総理が法に触れるような不正に関わっていたか、この1点に尽きる。

 そして、繰り返すが、朝日も他のメディアも野党も、この1年、そんな証拠は何ひとつ示せていない。

 ただ、ただ、疑惑を臭わせ、いかにも何かあったかのような印象操作を繰り返して来ただけだ。

 加計学園獣医学部の新設は国会戦略特区諮問会議ワーキンググループ有識者の決定を経て最終的には総理が決めたもので、そこに何等の不正が入り込む余地もない。実際、そんなことはなかったと八田達夫氏(国家戦略特区諮問会議有識者議員)も国会で証言している。

 忘れてならないのは加計学園獣医学部はすでに4月11日に開校し、186人(応募者は2300人)の学生たちが学んでいるという事実だ。

 何ひとつ証拠も挙げられない印象操作報道で、いちばん迷惑をこうむり、傷ついているのは、この新入学生たちだろう。

 朝日を初めとするメディアはそのことを考えたことはあるのか。